【悲報】自家製ワイン、初日から腐る
昨年末、私は帰省前に小さな小さなタイムカプセルを作った。昨年最後の遊びとして何か面白いことをしようと思ったのだ。それが手作りワインだった。
市販のブドウを手で潰し、ビンに入れるだけで、皮の表面に付いていた酵母がその果汁をワインへ変えてくれるらしい。処理されたブドウは一日経てばプクプクと発酵を始め、部屋中が豊かな香りに包まれるのだとか。これを帰省前に仕込んでおけば、帰ってきた時にはすでに発酵が始まっているというわけだ。
無事にブドウの仕込みを終えた私は、小さな楽しみに胸を躍らせながら、実家へと向かった。
ちなみに自家製ワインの醸造は酒税法で禁止されているが、アルコール度数1%未満であれば酒類に扱われないためセーフとなる。法律に背くつもりはないため、当然1%未満のワインを作る予定だったと記述しておこう。念のため。
しかし、ブドウの芳醇な香りがある生活を胸に抱き、駆け足で帰宅した私を待っていたのは発酵の泡ではなく大量のカビだった。昨年の私からタイムカプセルとしてカビが届いた。ありがとう、最高のプレゼントになったよ。
何がいけなかったのか。
菌が落ちるから洗うなと言われていたのにブドウをジャバジャバ洗ってしまったことだろうか。近所に全くブドウが売っておらず、よくわからん品種をAmazonで買ってしまったことだろうか。床で作ったことだろうか。真相は謎のままだ。
(所要時間13分)
頂いたお金でグミを買います。グミを食べると人に優しくなれます。私を優しい人間にしてくれてありがとうございます。