見出し画像

大晦日のランチ

大みそかは、やり残したことや明日の準備、人によっては、家族がすでに集まっているので、みんなでわいわいやっている人も多いだろう。私の場合は、明日、子供たち家族2世帯だが、明日やってくる。

そのため、妻は明日の準備で、大忙しだ。娘の家族と息子の家族が来るのだけれど、昨年は、息子の家族は、奥さんが出産まじかだったので、里帰りはできなかった。今回が初めてなので妻の準備にも精が出るようだ。

テレビも消せとの命令が発信されるや家の雰囲気は、外気より冷たい感じだ。仕方なく、一人で買い出しに行く。テレビは消されたが、自動車では見れる。消されたテレビの見れなくなった番組を見ながら近くのスーパーへ。

買い物を済ませて、家に帰り明日の食料品を冷凍庫や冷蔵庫に詰めて一段落。それから小一時間も経たないうちに妻が、「忘れてたー、雑煮の鶏肉買ってないでしょ!」

妻は、決して私のせいにはしていない。しかし、気が付いてほしかったのは言うまでもない。期待されているのだ。うれしいことだと思いながら、再度近所のスーパーへ買い出しに行く。鶏肉だけでなく、白菜も買ってきた。

この白菜は、明日、すき焼きをする材料だ。昨日、材料をそろえたつもりだった。買い物の時に、私が、白菜は冷蔵庫にあったと思ったので、買わなくていいとスルーしたのだった。

この白菜買い忘れもあって、私が買い出しに行くのは当然のこととなった。妻は自慢のおでんを作っている。今日の主役は妻だ。だから、昼ご飯も簡素でいいのだ。

鶏肉と白菜を買ってきた。次は何かなと思ったら、「明日の駐車場は大丈夫なの?周りの駐車場は空いているの?」さっそく、周りの駐車場の調査に行った。

1件目、5台しか停められず、それも現在満杯。2件目は10台停められる駐車場。そこは1台開いていた。とりあえず3件目。30台ぐらい停められる駐車場だが、月極契約が多い。

駐車場のオーナーのおうちの人がいたので確認すると、やはりお正月で帰省する人が予約して一杯らしい。駐車場の入り口に得Pの看板があった。QRコードを発見、さっそくスキャンして予約画面を開くと1台開いていた。

オーナーのおうちの人に確認すると、「孫がやっているのでわかんない。」
ということだったので、とりあえず予約を入れた。確認メールが帰ってきて、なんと、4,5か所のどこに停めても大丈夫らしい。

事なきを得て、家に帰る。駐車場の報告をすると、「ほら、言ったでしょ。早く準備しないとなくなるって。」と愚痴を聞きながら、「そろそろテレビをつけよう。」と申し出る。

事なきを得たので、「そうしよう。」と快諾。さっそくテレビをつけると。イチケイのカラスは終わっていた。

まだ、明日の準備は終わっていない。こんどは食卓の位置を90度動かして6人で食事ができるようにした。その際、テレビボードに飾ってあった妻の趣味の小物を本棚の上に移動していた。明日は孫が来るので、手が届くところには置いてはいけないのだ。

しかし、本棚には、トースターと電気ポットを置く予定だった。妻はテレビボードの扉を開けて、中におけないものか、確認をする。するとそこにも妻の趣味の小物らしきものが置いてあった。

写真、キーホルダーなど、色々雑貨があった。妻は私によく言う。「同じようなものは一か所に起きなさい。わからなくなるでしょ!」と。当然、私は妻を責めるようなことはしない。「どこに片付けようか?」と聞くのみ。

妻は、何も言わず一人で片付けてしまった。私は責めない。いつも妻に責められているから。会社でも同じように責められているから。責めることは嫌いなので、人にはしてはいけないと、最近、強く心に思っていることの一つだからだ。

無事、食卓も片付き、今度は夕食だ。そのまえに台所の洗い物を片付けていると、妻が、優しく「洗い物は私がするから。」と声をかけてくれた。「食事を作ってくれてもいいよ。」と返すと、「あなたがやった方が早いから早く作って」と返された。

私は、満足した。食事を作る能力を認めてくれているんだと。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?