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モンキー渡りと血尿と

引き続いてロープ僑
お次の種目は、モンキー渡り
セーラー渡りは、ロープの上に体を預けて腕と足の筋肉で前進します。
匍匐前進のロープバージョンでしたが、今度は、文字通りロープに猿の様にぶら下がり、渡っていくものです。
まずば、先輩がやってみます。
レンジャー○○準備ヨシ 渡れー

まるで猿の様にシャカシャカ渡るのです。

上手いなー

次新人

はい!

まずはよいしょとロープの上にまたがり、右足の膝の裏にロープを当て左手でロープを持ちます。
次に体を反転、くるっと体が下になりました。

レンジャーseigikann準備ヨシ
先輩「本当に準備いいのか?こら」
あ、命綱を着けていませんでした。
やり直し、とプッシュ

前の記事には書いていませんでしたが、新人は間違えたり、ミスったりしたらこのプッシュと言われ、つまり新人全員連帯責任で、腕立て伏せ20回を行います。
このプッシュ、たかだか20回と思いますが、チリ積で
5回ミスったら100回、10回ミスったら200回
しかも1人でやるのではなく、新人誰かがミスったら全員でやるものですから、一日何回腕立てをしているか分かりません。
1000回は軽くこえていると思います。

そうして、やっと準備段階クリア
渡れーの合図で渡ります。
結論を言えば、このモンキー渡り
ロープの反動を利用して、体が浮いている瞬間で腕を伸ばしてその伸ばした分だけ進める仕組みなので、コツさえわかればセーラー渡より、握力パワーはいらないので楽なのですが、コツなんて教えてくれません。
筋肉バカはとにかく、ぶら下がる握力と前に進むパワーと膝裏をロープにこすりつけてずりずりじわじわ前進するのです。

これは落ちたらまた復旧だと、ぶるぶるしながら恐怖とともに何とか渡り切るのです。
先輩「なんだわたりやがった、面白くない」
なんだと、こっちは必死なんだからね!!

結果、手のひらの皮ベロ剥け、筋肉痛悪化、新たに膝裏が打撲痕的に紫色に変色、一緒に膝裏の筋断裂気味
これはもうケガです。
コツをわからずに筋肉だけで乗り切ろうとした私が悪いのですが、これはケガです。
相変わらず同期は砂嵐、毎日飲み会がないことを願いながら、飲み会がないならないで疲れすぎて、洗濯などできず意識を失いかろうじて風呂には入るがあとは何もできない。

翌日、汗臭いままの爆服を着てさらに汗臭くなる、実はこの爆は訓練ありきの集団なので、黄色に「北海道警察」と黒字で刺繍してある、全体朝礼で見てかっこいい服は普段は着ません。
訓練であの服がぼろぼろになるのは目に見えているので、訓練服が別に支給されています。
なにも書いてない、ただの紺色の作業服です。
訓練ありきではない1,2中隊は執務服しか支給されていないですが、爆は別、アホの様に毎日訓練するので作業服があたります。

膝裏が打撲とちぎれそうなので走るのも一苦労
訓練も日に日にパフォーマンスが落ちてくる、これは体が慣れる日が来るのだろうか。

しかし、私は朝のランニングと夜のランニングと筋トレルームへの顔だしは毎回やっていましたが、ランニングは歩くよりも遅い、筋トレは5㌔持ったくらいでひーーーって言ってました。

こんな事今もやっているんだろうか、いややっていないだろうね。
こんなんハラスメント越して、暴力事件だもの
今の新人たちが耐えうるわけがない、中には優秀な新人もいるだろうがみんながみんなそうではないはず、権利意識の塊だからね。

若い警察官諸君は

ちなみにこの時私は、無理しすぎて血尿が出ていましたが、誰にも相談しませんでした。
血尿出たくらいで居たくないからまだまだーって言っていました。
今なら大騒ぎ案件ですが。


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