見出し画像

邪な心は見抜かれます。ジムと筋肉の神様は見ているのです。

当時爆では、少数精鋭であったため、1個小隊での2分隊制でした。
つまり、1週間でシフトが決められ
月から水までが1分隊が担当、木から土曜日までが2分隊担当、日がシャッフルで担当を決めるのです
担当って?そうです、勤務時間外の有事に即応する待機命令のことです。

勤務時間外って、幹部も電話に出なかったりしますし、当然酒を飲んでる率95%、それが夜中になればなるほど上がり、0時には100%飲酒しています。

何かあればまず110番通報で通信指令室に内容が入り、それを各警察署に指令として流し警察官が投入されます。
交番のお巡りさんで対応できなければ刑事課や生活安全課が出ばってきてなんらかの処理をするのが通常ですが、例えば土砂災害や地震で家屋が崩壊したとかです。
爆はとりわけ、当時はやっていたのが炭疽菌、不審物件で箱の中から時計のチクタクという音がする的な時限爆弾容疑、あとは山岳遭難、冬であればスキーヤーがコース外を滑りそのまま遭難、最悪なのが骨折して歩けません的なもので招集されることがあります。

過去には、スキーヤーの遭難で現地本部か出来て丸3日現地にいたこともありましたし、道のど真ん中に不審物件が置かれていて、炭疽菌か爆弾かで招集がかかりX線を照射したら時限爆弾的なのがあったり、あとは土砂崩れで人命救助的なことで呼ばれたりと様々でしたが、共通するのがすべて夜に召集されるということ。
昼間ではないのです。
昼間なら、人もいて体制も万全に取れますが、夜となるとその戦力は半分以下にそがれます。
本当に悪い奴ならば、悪いことをするなら戦力が半分以下の夜中、しかも深夜帯に犯行をするでしょう。
それなのに警察は未だに夜中の警戒が薄いのです。
過去に、幹部も含め夜中と昼間に戦力を均等に分けるべきだと提唱したことがありましたが、「こいつ何言ってるんだ」的な感じではいはいってあしらわれたことがあります。

だから当直制度があると言われても、その戦力は半分以下
メンバーによっては、10分の1の戦力でしょう。
警察署に限った話ではなく、警察本部の話もそうだし、全部です。

なのに未だやらない
結局は、本当に国民を守りたいのでななく守りたいのは自身の生活なのです。
当然と言えば当然ですが、あなた方は警察官でしょと言いたいです。

私はもうそこにはいないので、ここでわめいているだけの部外者ですが。

話がずれましたが、このシフトの隙間を塗って、土日は訓練開けかつ爆待機もない本当の休みが日曜日なのです。
ちなみに土曜日はカレンダー上休みですが、シフトで待機命令がかかっている分隊は当然ながら訓練です。
きっちり執務時間内に平日と同じように訓練をします。
そんなことをやっているのは当時爆だけでした。
1,2中隊は、朝集合させて、あとは自由です。
私も新人の時1中隊で土曜日待機命令で仕事をしましたが、朝出勤して掃除して、1中隊の幹部が「ん-やることもないし、みんな訓練したくないでしょ?じゃ待機で、おつかれー」とまあぬるかった。

しかし爆は機動隊最強の部隊なので、訓練はいたって普通のことでした。

一日なにもない休みを爆に入り始めて与えられた私は、実際何をしてよいかわからず、マイカーでとりあえず昼飯を食べに行きました。
機動隊は土日の食堂が閉まっているので自分で調達するのです。
訓練明けの日曜日は、朝いつも通りに起きれるはずがなく、気が付いたら昼すぎでした。

札幌の中心部に車でいくと渋滞でイラつくので、機動隊のある南区のちょっと郊外で昼を取りました。
郊外といっても国道沿いに走れば何かしらあるので、適当にチェーン店に入るのです。

昼食を取ってあとはやることもないしどうするか?
じゃあ、ジムにでもいってお風呂に入ってくるか。

当時、機動隊の近くにスポーツジムがありました。そこそこ
大きなスポーツジムです。

なぜジムにいくことにしたのか?
それは、当時ある先輩が結婚しました。
そこまで親密ではなく、他の隊の先輩だったことから、結婚式にはお呼ばれはせず、廊下で合えばおめでとうございますと挨拶をするくらいの関係でした。
それゆえ、結婚のなれそめ的なことは当事者の周囲の仲間から聞くことになります。
その先輩の奥様との出会いはなんとそのジムだというのです。
その先輩はジムに純粋に鍛えにいっていたところ、たまたま隣でランニングマシーンで走っていたスポーツウーマンが先輩の未来の奥様だったのです。

たまたまジムに通っている曜日が被っており、奥様の方が先輩に興味を持ちジムで被ると段々と奥様から積極的に先輩に話しかけに言ったかいがあり、お付き合いにまで至り結婚するというなんともドラマのようなことが起きたのでした。

その話を覚えており、いつか行こうと思っていました。
その日たまたまそのジムの近くを通過したものですから、それを思い出しさて行ってみるかと思い立ったのでした。
当時はジムの会員でなくても、1日○○円で使い放題という制度があったために、通うまでもいかないが行きたいときにいけるビジター会員にはなんとなく入会していたので、役に立ちました。

ジムには何度かいったことがあり、施設もきれいでしたが、何といっても温泉顔負けな風呂の設備が良かった。

私は当時ランニングマシーンが結構好きで使っていて、周囲をきょろきょろしながら未来の奥さんを探しながら走っていました。
その後ランニングにも飽きて、フリーウェイトをやったりスタジオでダンス的なことをやったり、プールで泳いだり、なんだかんだ本気になりジムで全身を鍛えることになってしまいました。
人間不思議なもので、爆の訓練で全身筋肉痛のくせに、いったんやりだすと普通に筋トレとか出来てしまうのです。

その時、はっと気が付きました。
いやいやなに普通に筋トレしてるの?目的は婚活だから!!
とランニングマシーンに戻り、未来の奥さんを探して、閉店まで走っていました。
はい、アホです、アホの子です。
成果は、おばあちゃんと仲良くなっただけでした。
おばあちゃんが若い女性なら・・・・

翌日、訓練の筋肉痛とジムでの筋肉痛と心の痛みで全身がプルプルしていたのは言うまでもありません。

ジムでの婚活は、邪な気持ちでやるものではありません。
筋肉の神様は見ておられます。
純粋に鍛えに来ている人間にしか微笑みません。

しかし邪でも筋肉はついた・・はず



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?