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「布団の中のアーティスト,Vol.20」を振り返る

去る2月19日(土)に 泰生ポーチ(横浜)で行われたイベント「布団の中のアーティスト,Vol.20」に出演しました。

「布団の中のアーティスト」というイベントについて

イベントの主催者哲生さん(@tetsuo040500のブログの記事からの抜粋です。

引きこもりの方 参加型のイベント
その名も“布団の中のアーティスト”を開催するに理由や趣旨について書きたいと思います。(省略)僕は十代の大半引きこもって過ごしました。
人一倍コンプレックスが多く、誰とも話さない日が何日も続きました。
(省略)僕の場合、音楽という表現行為で徐々に人との繋がりを持てるようになりました。
引きこもると繋がりが極端に少なくなってしまいます。
僕が引きこもり現役バリバリだった頃に比べ、最近はSNSが普及してるおかげで、家に居ても外と繋がりやすくはなったと思いますが、
直に会って自己表現するという機会は作りづらいように思います。
そういう“機会”や“きっかけ”を作りそして
音楽に限らず、色んな表現欲求を満たしてもらうこと、それが“布団の中のアーティスト”の目的です。

※記事の全文はこちらをご覧ください。

こういう文章は本来ならばイベント終了直後に公開すべきなのですが、今回はイベント終了後にいろいろ考えることがあって気持ちの整理が付きませんでした。気持ちの整理が付かずに放置していたら書くことが面倒くさくなったのでお蔵入りしようと思っていました。

イベント終了から二か月以上が経過して5月14日には「布団の中のアーティスト, Vol.21」が開催されることになり、自分の気持ちに区切りをつけて再始動するためにイベント中に感じたことを思い出しながら記録します。

・約二年ぶりに人前で演奏

前回人前で演奏したのは新型コロナウィルスで生活の全てが停止する直前の2020年2月で「布団の中のアーティスト」とは別のイベントでした。以降全てのイベントが中止または無期限の延期になり人前で演奏する機会は完全に無くなりました。

消極的な姿勢を改めこれからは積極的に人前で演奏しようとしましたがコロナ禍による状況の変化で私は再びひきこもりのような状態に戻ることになりました。

・ライブができない状況でもYouTubeがあったので不満はなかった

元々人前で演奏することには消極的だったのでライブが中止、無期限の延期になることは以前に私に戻ったというだけでさほどダメージはありませんでした。ライブができない状況でライブの替わりを果たしてくれたのがYouTubeでした。ライブ配信は現在手元にある機材では難しいので演奏を録画した動画をアップロードすることでアーティストとしての自分を見てほしいという欲求を満たしました。

・人前で演奏する体験は貴重な財産

それでも人前で直接演奏できる機会は自宅にて一人で演奏することとは全く別で、人前で演奏することで得られる経験、感情は自分を形成していく何事にも代え難い貴重な財産です。「布団の中のアーティスト」が有観客で再開され、再開第一回目に出演するアーティストとして演奏する機会が得られたことは非常にうれしかったし光栄でした。

・コロナ禍で行われた「布団の中のアーティスト」

「布団の中のアーティスト」が前回開催されたのは昨年9月で、このときは無観客で出演者による演奏は無くZOOMを利用して出演者同士で語り合うオンライン配信でした。有観客での開催は2020年6月に行われたので約1年8ヶ月ぶりの開催になりました。

イベントが行われた横浜市がある神奈川県は「まん延防止等重点措置」の地域に指定されていたのでイベントの開催には制限がありましたが、イベントが開催されたことそして出演できることは大きな喜びでした。私はこの日に備えて準備をしました。

できたこと、できなかったこと

・できたこと

今回は久々に人前で演奏するので今までやらなかったことを試してみたいと思いました。

私のパフォーマンスはエレキベースでの弾き語りなので、今回初めてエフェクターを使用しました。今までは会場に行くまでの移動の負担を減らすことと会場での素早いセッティングのために楽器とアンプをシールドで繋ぐだけでした。

元々エフェクターにはほとんど関心がなくて「ベースなんて低音が出ればいい」くらいにしか考えていませんでしたが、自分が使用しているエレキベース(ギター)という楽器は「自分で好きな音をカスタムする楽器」なのではないかと今さら感じたからです。

ギタリストの方はエレキギターに様々なエフェクターを用いて自分の好きな音色を作って演奏します。エレキベース同様でエフェクターを使用すればもっと自分好みの音色が作れるのではないかとようやく気付きました。

そこで以前他人の真似をして買ったもののあまり使用していなかったエフェクターを持ち出して音作りに取り組みました。

使用中のエフェクター

今回のパフォーマンスでは2曲演奏しました。1曲はオーバードライブで歪ませた音色、もう1曲はコーラスで澄んだ深みのある音色で演奏しました。エンハンサーは2曲共通で使用して一つ一つの音がこもらず音が抜けるようににしました。

会場の泰生ポーチは多目的スペースでベースアンプが無いのでモニターで代用しました。そのせいかエンハンサーは使用できませんでしたが、オーバードライブとコーラスは使用できたので想定通りではなかったものの今までやらなかったことを試すことはできました。

・できなかったこと

アウェイの環境を覆すことができませんでした。いつもと違う環境は普段練習していることが全く通用しないと実感しました。

いつもの環境は自宅正しくホームなのでそこで完璧に演奏できても、家から出ればもうアウェイなので自分が普段利用している機材とは別の機材を利用し、自分を包む空間も全く別の物になりいつも通りにはできないと感じました。

いつもと違う環境でいつも通りの演奏ができない状況に観客が追加されることで私は平常心を失いました。人前で失敗してはいけないという恐怖心に圧し潰されました。結果演奏はミスを連発した芳しくない内容でした。私は演奏終了後ひどく落ち込みました。

布団令和4年関内③

※その日会場の外は冷たい雨が降っていました。私の気持ちを察したような涙雨でした。

不甲斐ない演奏の出来に落ち込み、こんな演奏ではいつまで経っても主催者及び関係者から信頼されないではないかと落ち込みました。この時の演奏がYouTubeにアップロードされていますが私は未だに見ることができません。

・アピールする場所と相手を間違えた?

イベント終了後は会場内にいる全ての人たちと歓談する時間がありました。私は今回自分のCD「Yattokame(ヤットカメ)」を持参してパフォーマンスではCDに収録した曲を演奏しMCではCDについて話をしましたが、会場の誰一人としてCDに興味を持つ人はいませんでした。

私はアピールする場所と相手を間違えたのではないと感じました。アピールするならCDを購入することにためらいがなく、私の音楽に共感できる人がいるかもしれないという場所で行うべきでした。「布団の中のアーティスト」は私に演奏する機会を与えてくれる素晴らしいイベントですが、今回の観客は私とは合わなかったのだと感じました。

・今後は?

今回の出来事で感じたことは、今の自分が実力を発揮できる場所は文字通りホーム(自宅)だということでした。一発勝負のライブではなく失敗したら成功するまで何度でもやり直せる収録のほうが今の自分には合っているのではないかと感じました。

有観客のライブより無観客の自宅で演奏した動画を撮影してYouTubeにアップロードするというのが現時点では良いというのが今の自分の判断です。

またしばらく人前で演奏する機会はありません。もし人前で演奏する場合は「布団の中のアーティスト」以外の場所でも演奏するようにしたいです。他の場所(アウェイ)で演奏する機会を増やしトライ&エラーを繰り返しながら学んで進歩したいです。そして関係者から信頼されるアーティストになりたいです。

これで「布団の中のアーティスト,Vol.20を振り返る」を終了します。

当日の演奏、MCは最悪でしたがこの写真は気に入ってます

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