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「桜が見た夢」歌詞解説

1.はじめに

実は「桜のような僕の恋人」という恋愛小説がテーマ。

大学時代、ブックオフでなんとなく気になって読み出したのがきっかけです。

そしてまさか、レコーディングすらしていない時期にNetflixで映像化するとは思いませんでしたよ。

密かにタイアップ狙っていたんだけどなあ笑

まあ冗談はさておき、この曲では小説の中で描かれた世界を忠実に描いております。

本を読んだ人は歌詞を見て「お!」となってくれるのかな。

ネタバレを防ぎたい人はこの章とWikipediaは読むな

※後者に関しては内容がほぼ載ってしまっているため。

それと、ヒロイン?の名前は「美咲」です。

これ結構重要なので覚えておいてください。

余談ではありますが、この曲以外にも恋愛小説をテーマにした曲があります。

世に出るのはかなり先でしょうけど。

2.歌詞解説

切り取られた世界
そこで私と貴方2人
幸せに暮らせればいい

またいつか貴方と、笑い合える日が来るなら
そんな願いを抱いて

「切り取られた世界」=「写真」

写真を撮ることで、その風景がいつまでも形として残る。

その事実から、このフレーズを使いました。

主人公の晴人は一応カメラマンですからね。

希望に満ち溢れた
始まり告げる季節
また1つ桜の花開いた

決して離さぬよう
貴方の手を握りしめた
この幸せが
ずっと続くと思っていた

「桜の花が開く」=「恋が実る」

という意味。

後半から物語の次の展開に繋がります。

しかし無情な運命は
その時を壊そうと
現実を突き付けてきたんだ

「終わらせよう」
物語の結末を知った私は

現実というのが美咲の病気のこと。

急速に老化が進むという症状なんですけど、これ本当にある病気らしいです。

そして、優しい美咲は晴人との(恋)物語を終わらせることを決意します。

貴方と出逢えたことが
運命というのならば
この終わり方も必然?

いつか来る終わりを
知らないまま隣で眠る
貴方にそっと「さよなら」

「いつか~」から始まるフレーズですが、小説では隣で眠っている晴人の頬にキスをするシーンを指しています。

そのキスが、美咲の心情としてお別れの言葉も意味するのだろうと捉えたので「さよなら」と表記しました。

貴方に知られぬよう
真実を隠そうと
嘘をつき傷つけた
なのに

貴方は細く
弱い糸を離さぬように
掴んでいてくれた
だから今も

晴人を思い、(優しい)嘘をついて離れていった美咲。

それでも美咲を想い続けた晴人。

ここから物語はクライマックスに。

またいつか美しく咲くことができるのなら
貴方とあの頃のように

切り取られた世界
そこで2人永遠に暮らせる?
散りゆく桜の夢は

「美しく咲く」は美咲の名前とかけています。

うまい(自画自賛)。

「散りゆく」は察していただければ、と。

そして、その散りゆく中で美咲が思うのは「切り取られた世界(写真)でずっと2人、一緒にいる」こと。

それは美咲の、「現実の世界で2人寄り添い、生きていく」という夢が途絶える中で、せめて「恋人の愛した写真の中ではずっと一緒にいたい」という願いを表します。

忘れることはない
大事な時間を共に過ごし
想いを寄せた貴女よ

ただ過ぎ去りし時間ではなく
想い出し浸る
美しく咲く桜よ

美咲がいなくなった世界で生きる、晴人の視点。

それを表現するため、ここではあなたが「貴女」と表記されています。

「『過』ぎ『去』りし時」=『過去』

ではなく、

「『想』い『出』し浸る」=『想い出』

この表現から、晴人がどれだけ美咲のことを大事に想い、そしてこれからを生きていくのか。

なんとなくでも伝わるような表現にしました。

伝わればいいな。

3.おわりに

(SE除く)7曲目「桜が見た夢」の歌詞解説でした。

次回は8曲目かつ3rd Singleとしても配信されている「侵蝕」の歌詞解説になります。

よろしくお願いいたします。

それでは、今回は以上!!

あざした!!

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