見出し画像

「鎌倉殿の13人」と我が家のハーモニー? 広がった世界

下の息子は、この春、5年ほど通った保育園の卒園して小学校へ入学する。

そんなプライベートと仕事の繁忙期も重なって、身の回りのことで、心も身体も精一杯な毎日だった。

正直に言うと、心がざわざわとするニュースが多くて、少し気持ちが沈んでしまう日が続いていた。
SNSからも随分と遠ざかってしまっていた。

プライベートに集中することで、世の中に漂う不穏な空気を感じる気持ちを落ち着かせようとしていたのかもしれない。

そんな中、家族でささやかな楽しみを見つけながら過ごしている。その1つが、毎週大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観ることだ。

というのも、これまでは、何かを観るといっても、この番組は子どものためのもの、これは大人の楽しみのもの、と、はっきり別れていた。家族みんなで夢中になれる番組って意外となかったのだ。

それが、この「鎌倉殿の13人」は息子たちも、夫も私も楽しんで見られるのが、なんだか、とっても嬉しい。

***

上の息子は、小さい頃から戦隊モノのアニメも「怖いから、あんまり見たくない」という平和主義だった。日曜日のNHKの番組といえば、「ダーウィンがきた!」は毎週楽しみに見ていたけど、続きの大河ドラマがはじまると、その物々しい雰囲気から「はやく消して!」と言われてしまっていた。

しかし、そんな息子も昨年の終わりごろから「天下統一シミュレーション」というゲームにはまったのをきっかけに、戦国武将にはまった。そのうち歴史漫画や本をむさぼるように読むようになって、すっかり武将オタクっぽくなった。

もう、そろそろ大河ドラマもいけるのでは?と、さり気なく「見てみる?」と声をかけると、「見ようかな」と返事がきた。というわけで、「鎌倉殿の13人」を機に、我が家の大河ドラマは解禁。

心配だったのは6歳の下の息子が楽しめるか?だったのだけど、意外にも彼が一番はまっている。

どれくらいはまっているかというと、日曜日にリアルタイムで視聴した後、一週間の間に、3回ほど復習するくらいはまっている。

ドラマの前半、彼のお気に入りは西田敏行さん扮する後白河法皇。登場するたび、ゲラゲラ笑っていた。その後は、佐藤浩一さん扮する上総の助。ちょっと男っぽいかっこよさに惹かれたようだ。現在は菅将暉さん扮する、九郎義経の一挙一動に、この人、ヤバァっと喜んでいる。つい先日の回では全成さんと文覚さんの念仏合戦に大笑いしていた。

***

意外にも息子達のドラマ視聴は、オープニングの、エバン・コールさんの壮大な音楽を、鼻歌で熱唱することからはじまる。笑

テレビの前のクッションに、2人で寄り添いながら座って、熱唱する後ろ姿はなんだか可愛い。

なんでも、オープニングの音楽と、映像が超かっこいいんだそうだ。
「えっ、そこ~???」とか思ったのだけど、たしかに、youtubeなどではちょいと見られない、映像美と結集した芸術がある。
私なら、さらっと見落としそうなところに目をつける子どもたちがおもしろい。

家族で見た後は、私はtwitterで一通り、他の視聴者のみんなの感想やドラマの解釈を読んで楽しむ。

家族の会話のなかで、ドラマで印象的だったセリフを引用したりもする。
義経を長年かくまっていた藤原秀衡が、平清盛からも義経からも援助を頼まれて、思案した上で言った「どちらにも兵を送ると伝えよう。いつまでとは言わずにな…」とか。小池栄子さんの「すけどのは、小骨がお嫌いですよね。小骨は全部とっておきました」などは、我が家のお気に入りのセリフだ。


武将の鎧姿に憧れたらしい次男。ひそかにダンボール鎧を作り、気がつけば、こんな姿で立っていたのには驚いた!

好きの力、すさまじい!よく作ったねと、感心した。笑

***

上の息子は、ドラマの中でちらっとでてきた小四郎の竹で作った水筒?を作ってみたいと言い出した。
家の近所を色々と探して、ようやく電車を乗り継いでいけるところに真竹を売っているところを発見。

竹を買うつもりで出かけていったら、子どもからお金はもらいませんと、無料で竹をわけてもらってしまった。おまけに、竹を切らせてもらって、竹細工のおまけまでもらって帰ってきた。

あたたかい対応に、心が芯まで温まった🌸
まだ年齢も若くて、めちゃくちゃ親切な店主さん。

「この辺りには、もう真竹を扱ってる店はここしかないんですよ」と言う。

確かに、私もネット上でくまなく探して、ようやく見つけたお店だった。ネットでポチッと買うのは簡単だ。でも、なんとなくお店で息子と一緒に買いたかったのだ。店主さんのおかげですてきな時間になった。


さて、現在、節に穴を開けて作成中の、竹の水筒。無事出来上がるのでしょうか…

それはさておき、「鎌倉殿の13人」のおかげで、毎週の楽しみができた上に、いろんな経験ができて、ありがたいなと思う。

*******
平安から鎌倉。貴族の世界から、武士の世界へ。

裏切り、侵略、神頼み、なんでもありの荒々しい世界。

これが、エンターテイメントとして成立するのも、混迷と戦乱の時代を経て、今ようやく平和で安心できる世の中になったからなんだよなと、切に思う。

息子と一緒に、青い鳥文庫の「平清盛」も読んだ。

この本を読むと、「鎌倉殿の13人」では完全に悪役の平清盛が、どのような思いで育ったのか、ドラマとは、また違った視点で見られておもしろい。
憎しみあっていた源氏も平氏も、どちらもが、貴族たちの牛耳る腐敗に満ちた世を、武家の力で少しでもよくしていこうと考えていたことに気づく。


現在も、時代に逆行するようなことが起きているのが信じられない気持ちだけど、目をそむけず……。一刻も早く多くの方が平穏な日々を取り戻すことを願いつつ……。

日常にささやかな喜びや、幸せを見つけて、せめて心の中だけは穏やかにして過ごしていきたいなと思う。


【おまけ】
先日、家族で行ったスキーでは、子どもたちがスキークロスに夢中になって(多分、スキークロス20本以上は滑ってた)、ついていくのが大変。体力がもたなくて、私は早々と離脱。
下の息子と一緒にかまくらを作りましたー!人生、初かまくら。息子も喜んでいました。

少し、おとぼけな雪だるまもできました!






最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^よろしければ「スキ」やSNSでシェアしていただけると、とっても嬉しいです! いただいたサポートは書籍購入やnote内の投げ銭など、今後のnoteに活かすために使いたいと思います。