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都市でも自然は楽しめる。美しく、たまに美味しい生き物たちの話

息子たちと暮らすようになって、変わったことの一つ。

それは、たとえ都市と言われるような場所であっても、身近に沢山の多様な生き物が暮らしていることに気づいたことです。そして、その美しさや可愛らしさ、ひたむきに生きる様子が、沢山目にとびこむようになりました。

きっかけは、生き物好きの息子の虫探し。そこから鳥探し、水中生物(ザリガニとか、小魚やヤゴ)そして、爬虫類系(トカゲ、カナヘビなど)へと興味はどんどん移っていきました。私も彼につきあううちに、身の回りの沢山の生き物たちに目を向けることになりました。

それまではアフリカのマダガスカルまで行って、珍しいインドリという猿を見に行ったり、遠い外国ばかりに目がいっていた私。息子のおかげで、生まれた国の生活圏内での美しい生き物たちに気づけたというわけです。

そこで、今回は生き物好きな子どもと過ごす中で培った、都市生活での「センス・オブ・ワンダー」な過ごし方を書いてみたいと思います。目で見て楽しんだり、食べてみたり(トップの写真は、食べられるエビ)。これから夏に向けて生き物が活発になるので、参考にしてもらえたら嬉しいです。

※『センス・オブ・ワンダー』とは、レーチェル・カーソンの本で、自然への驚きや好奇心などの気持ちを感じる心について描いた作品です。

目で楽しむ、美しい昆虫たち

上の息子が5歳になると、虫にはまりました。まず、はまったのはクワガタの採集です。

我が家は、都心から電車で15分くらいで辿り着ける場所にあります。そんな場所で、クワガタが採れるの?と最初思っていました。でも、結果、沢山とれました。殆どがコクワガタでしたが、まれにノコギリクワガタもいます。ノコギリクワガタは、知り合いの家のガレージに飛んで来て迷い込んだものをもらったりしました。

採った場所は、近くの大きめの緑地公園、それから川沿いの柳の木などです。もちろんカブトムシも結構います。

美しい昆虫といえば、クワガタを見つけた公園には、タマムシもいました。自分で採ったわけではないのですが、採集した人が特別に見せてくれたのですが、その輝きに感動。生きたタマムシをその時初めてみました。タマムシは夏の間、エノキやケヤキの木のかなり高い所に、ひそんでいるのです。

よく歩いている公園の木の上で、密かにこんなに美しい虫たちが生息しているなんて、まさに「センスオブワンダー」を感じます。

調べてみると、タマムシは全国でみられるものの、絶滅危惧種に指定されている地域もあり、みられたのはラッキーだったのかも知れません。


あとは、トンボ類。我が家の近くでは、イトトンボや、公園ではギンヤンマをみることができました。イトトンボは、黒を基調にしたシックな色合いで、羽に独特の青い光沢があり、スタイリッシュです。ギンヤンマは、鮮やかなブルーと黄緑色がなんとも美しいです。

池でじっと、トンボ達を観察していると、尾をすっと縦に伸ばし、水の中に卵を産み付ける様子も見ることができます。息子はよく「あ、みてみて!卵生んでる!」と興奮気味に語っていました。

ギンヤンマ

ギンヤンマをみつけるのは、少し難しいかも知れないですが、赤とんぼやシオカラトンボはたくさんみられますよね。

ちなみに都市では、トンボの王者であるオニヤンマは、やはり見られない印象です。綺麗な小川などがないと生息が難しいので、やはりオニヤンマは特別。都市では、ギンヤンマ探しがおすすめかも知れません!

鳥と会話した息子

上の息子は、一時期、鳥にもはまっておりました。緊急事態宣言がでて、休校になったとき、ちょうど鳥にはまっていた息子。人と話す機会が減り、寂しかったのか、鳥に話しかけていたようです。笑

ある日、「チチチ」とはなしかけたら、「チチチ~」と鳥が答えてくれた!!と、大興奮気味に報告してくれました。その時は、もしかして人恋しすぎた?と心配になってしまいましたが……。

この鳥も、メジロや、ハクセキレイ、シジュウカラ、ウグイス、ムクドリなど、沢山の鳥たちが身近で見られます。近所の少し古いマンションの軒先には、ツバメの巣もあり、ツバメの巣探しにでかけたこともありました。

ちなみに、鳥の観察に最適な季節は、冬などの寒い季節です。なぜなら木の葉が落ちて、木に止まる鳥たちが見やすくなるからです。近所の柿の木には秋、メジロが沢山やってきます。

我が家の、隣の古い家の屋根の下には、ハクセキレイの巣がありましたし、息子は小学校帰りに、落ちていた鳥の巣を両手に抱えて持って帰ってきたこともあり、びっくりしました!!

家の周り以外にも、川にいけば、沢山の種類のカモや、カワウ、コサギなどがいて、バードウォッチングしやすいです。まれに、カワセミなどもいます。

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息子が鳥に興味をもつまでは、スズメ、カモやサギくらいしか、目に止まることはありませんでした。でも、今は色んな鳥を知るようになり、身近にすむ可愛い鳥をみて、心が和む日々です。


テナガエビを釣って、食べてみる

これは、昨年、挑戦してみたことです。

トップの写真ですが、ザリガニのように見えるかも知れないですが、テナガエビです。

近所の多摩川でテナガエビが採れるということで、何回かやりました。時期は、ちょうど今ぐらいの梅雨時がおすすめ。

色々と調べて、車で河口に向かって走ること数10分。テナガエビが取れるというスポットにいくと、すでに先客が何人もいました。毎年、釣りに来てるのでしょう。テナガエビ専用のつり具を購入し、アカムシをつけて垂らすと、何匹かゲット!!

子どもたちでも、辛抱強く待てれば、簡単に釣ることができます。次男もこの通り、おじけつかず手で持つことができました!次男が何でも怖がらずに触れるのは、お兄ちゃんのおかげだなと思います。

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最終的には7匹ほど連れて、それを一日水につけて泥はきさせて、素揚げして食べます。四国でも、同じようなテナガエビ釣りをしたことがありますが、そこではもっと沢山のテナガエビが簡単に採れました。都市だと大漁とまではいかないのかも。

意外と臭みなどはなく、カリカリとして旨味があり美味いです!!都市のテナガエビも、四国のテナガエビと遜色ないほどに良いお味でした。

競い合うように食べ、あっという間になくなったテナガエビ。今年は、釣りにいけるかな??

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どこもかしこもトカゲ??

息子は一時期、トカゲやヤモリやカナヘビにもハマり、捕まえてきた子を、短期間ですが飼っていたこともありました。

この子たち、生き餌しか食べないので飼うの大変です。家で、クモなどを見つけては、つかさず捕まえてあげてました。

息子の友だちの家でも、カナヘビを飼っていましたが、お母さんがバッタを外で捕まえてあげていたとのことで、なかなか世話は過酷です。しかし、食物連鎖などの生き物同士の繋がりを感じることはできます。

近所のばあばの家は、古い家なので、庭の石の下とか、家の周りをぐるりと探索すれば、たくさんのトカゲがいます。息子は毎日のように通って、トカゲを探していました。「卵をみつけた!」とか「お腹がふくらんだメスのカナヘビを見つけた!」など毎日報告があり、そんなに、トカゲ達が身近にいるんだ!と驚きでした。

こちらは、多分ニホントカゲの子ども?ですが、しっぽが鮮やかな青色で美しいです。

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他にも近所の川では、カラスアゲハを見つけたり。(カラスアゲハは、24種類もある美しい蝶で日本でも色々なところで見られます。国立科学博物館の世界のカラスアゲハを集めた展示↓)

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こちらは、高尾山へ行った時に見つけた、おそらくミヤマカラスアゲハ。子どもたちが興味津々で、可哀想に、、触りすぎですね。このあと、はなしてあげたんですが、ダメージが無かったか心配です。

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ちなみに、「虫好きの息子のおかげで、虫が苦手な子が触れるようになった!!」と、お母さんたちから喜ばれたことがあり、少しは、「ご近所でのセンス・オブ・ワンダー」普及に貢献できたかな?と思っていたりします。笑

そして私が願うことは、ただ一つ。この身近にいる美しく多様な生き物たちが、これからも末永く仲良く生き続けていってほしいということです。

今は梅雨かも知れませんが雨が上がったら、みなさんもぜひ、ご近所で身近な生き物に目を向けてみてください。何か、お気に入りの生き物がみつかったり、面白い発見があるかもしれません^^


※『センス・オブ・ワンダー』についてはコチラにも!↓↓


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