失恋レクイエム
「ちゃんとした失恋をしたことがなかった」
なんて書いたら、「ちゃんとした失恋ってなんだよ」って言われるかもしれないけど、でも、生まれて初めて、「もう恋なんてしない」と言いたくなるくらい、いま、本当に辛い。
年始、約3年付き合って、2年一緒に住んだ彼氏と別れた。
わりと突然だった。
年末は一緒にクリスマスパーティをして、ケンタッキーのチキンも食べたのに、その2週間後、私たちは別れた。
これから失恋クソポエムを書く。泣きながら書く。
自分で言うのもアレだが、物忘れの激しいタイプなので、きっと半年後には「そんな恋もあったっけw」ってハイボール片手に笑ってると思う。(そうであってほしい)
だからこそ、書けるうちに失恋クソポエム改め【失恋レクイエム】を書いておく。いつかの私のために。
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元カレと別れたとき、そんなに辛くなかった。
1人めは、高校のときで、告白されたから付き合ってみたけど、好きになれるどころか「自分に好意を持っている」と言う事実が気持ち悪くなり、会いたくなくなって1ヶ月くらいで別れた。まじごめん。(ちなみに名前忘れた。)
2人めは、同窓会パターン。中学の2年間、なんなら高校入学後も1年くらい好きでわかりやすくアピールしていた相手に、同窓会で逆に告白された。テヘ。
でも、福岡と東京の遠距離で、私のメンタルがヘラっちゃって半年くらいで別れた。ごめん。
3人めは、付き合ってない。浮気相手だった。ごめんなさい。
付き合ってないのに、私のことを独占しようとしてくるクソ男だった。
でも好きだった。浮気相手でも私のことを選んでくれているのが嬉しかった。
お互い忙しくてなかなか会えなくなって、私に他に好きな人ができたタイミングで全部ブロックした。宜しくしてたのは半年くらいだったと思う。
あの時はブロックしてごめんな。元気にしてるかなあ。
4人めが、今回お別れした人。2年半付き合った。
顔がちょこっとタイプで、全体的に冷めた感じの人だけど優しくて、頭が良くて、2人きりのときは子供みたいで可愛らしい人だった。
「可愛い」とか「好き」とか言ってくれない人だった。
でも、「今日は唐揚げが食べたい」と言うと、とびっきり美味しい唐揚げを作ってくれる人だった。「今日はむり」と返してくる時もあったけど、たいてい週末には作ってくれた。
料理ができない私のために、彼が実家に帰省するときにはたくさん作り置きを作ってくれた。
どういうわけか、付き合ってわりとすぐに「花束みたいな恋をした」を鑑賞させられたなあw
あれ、数年以内に別れるよって、暗示だったのかな?(笑えない)
買い物に行ったら、センスない私のチョイスに笑う人だった。
おかげで、新居の買い物をするとき、耳元で「それはダサい」「それはいいじゃん」がずっと聞こえてたよ。
でも、ご指導ご鞭撻の甲斐あって、新居のお部屋はまあまあお洒落(当社比)だよ。
最後まで泣いていたのは私で、彼はちっとも泣いてなかった。
でも、泣く私を突き放したりしなかった。
優しいのか、優しくないのか、別れてから別居するまでの数ヶ月間ずっとそうだった。
好きとは言ってくれなかってけど、好きと言っていそうな扱いをしてくれた。
たぶん今夜も、会いたいといえば、会ってくれる。(急に会えなくなるのがしんどくって、今週末に会ってもらう予定だし。)
掃除しないとすぐケチケチ言ってきたけど、自分は全然洗濯物を畳まないしゴミも出さない。マッサージしてあげても「ありがとう」すら言わずに寝やがったなあ。クソが。
すぐ体調崩して寝込むし、その度にポカリとかウィダーとか買っていったな。ポカリを見るたびに、「もう他人のためにポカリ買わなくていいのかあ」って思って泣いた。
トイレットペーパーはダブルがお好みだった。
貧乏性の私は絶対にシングル派だったのに、わざわざダブルを買ってたなあ。昨日、久しぶりにシングルを買ったよ。
体調を崩したときに、誰よりも近くで、隣で看病できたのが幸せだった。これから体調崩したら、自分で色々買ってくるんだよ。泣
毎朝2人分のおにぎりを握ってたなあ。
コンビニのおにぎりだけじゃなくて、たまには自分で握るんだよ、、と思って、泣いた。
私がメンタルを病んで会社を休んだときには、帰りにコンビニ中のスイーツを買い占めてきてくれたなあ。って、コンビニのスイーツコーナーで泣いた。
もう、「今夜マッサージ予約できますかぁ?(๑>◡<๑)」ってどっかのぶりっ子女さんみたいにかわいくおねだりしてくることも無いんだなあって思って、泣いた。
昼まで2人で寝て、お互いに「おまえ、寝過ぎやでw」って突っ込むことも無いのかあって、泣いた。
さっきスーパーに寄ろうとして桜が咲いてた。去年の桜を見たときには、1年後は1人で桜を見るなんて思わなかったなあって、泣いた。
スーパーで50円引きのパンを見つけて、そういえば昔も2人で割引のパン買ったなあって、泣いた。
未練があるわけじゃなくて、もっといい男だっていっぱいいるだろうし、これからまた恋のドキドキができるって、ちょっぴり嬉しい。
彼に新しい恋人ができたら、素直に喜ぶことはできないかもしれないけど、それで彼が幸せなら、なんとか許せると思う。
でも、過ごした3年間の思い出が強すぎて、どこに行っても、絶対に何かを思い出す。思い出すトリガーしか落ちてない。
ハイボールも、炭酸水も、箸もタンブラーも、洗剤も、水道も、シャンプーも、桜も、浅草も、川越も、東上線も、江戸遊も、馬刺しも、ディズニーランドもシーも、イッテQも、家事ヤロウも、横浜も、スシローも、さわやかのハンバーグも、熱海も、京都も、金沢も、マーベルも、チキン南蛮も、手巻き寿司も、キノコも、パスタも、コンビニケーキも、サムライマックもチキンナゲットも、ケンタッキーのチキンも、茶碗蒸しも、もやしナムルも、らっきょうも、もんじゃも、ドトールもスタバも、ラーメン屋さんも、全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部、彼の呪いがかかってる。
そして悲しい哉、その呪いにかかっているのはわたくしだけで、彼は今ごろ、私と一緒に住んでいた家で、私が置いていったチーズを食べながら、2人のお金で買ったウイスキーを2人のお金で買った炭酸水を、私も使ってたコップに入れて飲んでいる。
私が置いていった石鹸で体を洗って、私も使っていたバスタオルを使う。
そして一緒に寝ていたベッドで1人ぐうすか寝ていて、明日を迎える。今夜も枕がびしょびしょなのは私だけ。
私がプレゼントしたApple Watchと私がプレゼントしたAirPodsを使って、私がプレゼントしたナイキのスニーカーを履いて明日も仕事に行く。
でも大好きだったから、付き合えてよかったと思ってる。どの思い出も大切だから、たくさんの思い出に本当に感謝してる。
もうこんな辛い思いはしたく無いから、次好きなった人とは結婚しような。絶対。
この恋は死んだ。もう生き返らない。生き返すつもりもない。
でも、この恋が生まれなきゃよかったとも思わない。
これからまた恋をして、これからもっといい女になる私のために、
この恋が安らかに眠りますように。
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