【将棋】観る将が羽生さんと藤井聡太くんに思いを馳せる
藤井聡太先生に思っていたこと
2016年
「全国の天才少年少女たちが集まる将棋界。プロになるのはそう甘くない。」
と思っていた。
ところが14歳の少年は、あの殺気に溢れた熾烈な三段リーグを1期抜けして史上最年少プロ棋士となった。
2017年
「詰将棋が異常にすごいだけの子でしょ。剛速球だけではプロの世界は通用しない。」
と思っていた。
ところが15歳の少年は、デビューから29連勝という前人未到の大記録を打ち立て、藤井聡太フィーバーを巻き起こした。
2018年
「まだ一流どころとの対戦が少ない。あのあたりにはまだまだ敵わない。」
と思っていた。
ところが16歳の少年は、羽生永世七冠、森内永世名人、渡辺永世二冠といったレジェンドクラスたちに勝利していった。
2020年
「タイトル獲得なんて、棋戦のシステム上そう簡単に獲れるもんじゃない。」
と思っていた。
ところが18歳の少年は、各棋戦の予選を勝ちまくって棋聖、王位を奪取し、史上最年少のタイトルホルダー、藤井聡太二冠が誕生した。
2021年
「タイトルは防衛して初めて一人前。超一流というにはまだ早い。」
と思っていた。
ところが19歳の少年は、棋聖、王位を防衛。更には叡王を奪取して、藤井聡太三冠となった。人気だけでなく実績としても将棋界の顔となった。
そして現在、豊島竜王との竜王戦七番勝負の真っ只中。
本日10月31日に第三局に勝利して星を3勝0敗とし、
将棋界序列一位のタイトルである竜王の獲得にあと一歩というところまで来た。
名実共に、将棋界の第一人者、ナンバーワン棋士となろうとしている。
将棋を観ることへの葛藤
僕が将棋を観始めたのは2015年。
ニコニコ生放送の将棋番組にドハマりし、コメント打ちまくりメール送りまくりの観る将となった。
羽生さんの全盛期はリアルタイムではあまり知らないけれど
彼のすごすぎる偉業と神々しさとかわいさに心奪われ、
他の魅力的な棋士たちのことも知れば知るほど、将棋沼に浸かっていった。
ところが…
ドワンゴのニコ生将棋番組が大幅に縮小。
現役の名人が将棋AIに完全敗北。
将棋界での大きな冤罪事件。
里見香奈、西山朋佳という女性初のプロ棋士誕生をめっちゃくちゃ期待してたけれど、あと一歩というところで叶わず。
結構なショックだった。
また、麻雀のMリーグという超おもしろいコンテンツを発見してから麻雀にドハマりし、
徐々に将棋を観ることに以前ほどの情熱を持たなくなってしまっていた。
それより何より、羽生さんが負けるのを見るのが辛くて・・・
藤井聡太くんという新たなスーパースターが大活躍するのが嬉しい反面、
どこか斜に構えたような心境で彼を見ていたのもそういった思いからかもしれない。
羽生さんと藤井聡太くんのすごさ
羽生善治の七冠独占、タイトル獲得通算99期、永世七冠、国民栄誉賞受賞という
もうあまりにもすごすぎる偉業。
(詳しくない方に一応ご説明しますと、天才たちが集まる将棋界ですが、多くの棋士がタイトルにカスリもできません。タイトル戦の挑戦者になって、全国の旅館・料亭・ホテルをまわって前夜祭などのイベントに出て、番勝負を戦うことだけでも、棋士たちの夢なんです。タイトルを1期だけでも獲得できれば将棋の歴史に名を残す栄誉です。)
藤井聡太くんが羽生さんの実績に肩を並べるには、デビューから30年でタイトルを1年ごとに平均3~4期獲得していかないと追いつかない計算。
デビューした頃は、そんなの絶対無理じゃんwと思っていたけど、
現在既にタイトル5期獲得。羽生さんは19歳で初タイトルだったので、既に羽生さんのペースを上回っている。
思えば、藤井聡太くんのデビュー戦、2016年のクリスマスイブの加藤一二三戦、
クリスマスイブにたまたま予定がなかった僕は(泣笑)、一日を通してPCにかじりついて観戦していた。
対局開始から感想戦まで、あんなにワクワクしてのめりこんで将棋観てたことは後にも先にもなかったかもしれない。
聡太くんが初めて昼食注文するところは観ててなんかすごいドキドキした。初告白する場面を覗いてしまったような感覚。僕もコメ民の皆さんも、おかあさんの気持ちになっていた。
両対局者長考の末、先手加藤一二三九段が寿司(特上)、後手藤井聡太四段がみそ煮込みうどんの一手を選択した。
(感想戦でひふみんが聡太くんの△4三銀をすごい連呼、絶賛してたのがおもしろかったw)
あの頃から、もう藤井聡太くんに心を奪われていたのかもしれない。
これからも
平成は羽生善治の時代だった。
令和は藤井聡太の時代になる。間違いなく。
神童という言葉があるが、彼こそが神童の中の神童。
これから彼が、名人獲得、夢の八冠制覇、そして誰も手が届かないと思われていた羽生さんのいろんな大記録が塗り替えられていくのを見届けるべく
これからも将棋を観続けたいと思います!
そして、羽生さんのタイトル通算100期も絶対にあきらめずに応援していきます!!
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