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【哀しみを一輪に/詩・散らかる文】

哀しみを一輪に。

私の中にある地を耕し石をのぞき豊かに。

哀しみを越えた先で
産まれてきてくれた種をまく。

やさしさを知るものの詩を
命いっぱいに歌って。

私は、今更誰かを憎みたいわけじゃない。
私は、避けられなかった運命を嘆き続けたいわけじゃない。

生きることは、いまも険しい。
生きることは、どうにもならないこともある。

それでも、命に触れると【生きて!】と強く言われる気がするから。

私の中の出会った人たちが、【幸せになれ!】とエールをくれるから。

「幸せになるし、幸せにするよ。」
と返事を還す。

誰かのために…
必要とされるために…
存在理由を獲得するために…

私は、そんなものに縋らない。
私は、私を生きる。

私が、まず幸せになるよ。

だって、幸せを感じられないような生き方して、自分を後回しにして、顔で笑って心泣かして、そんな生き方苦しいよ。


私、ずっと前さ、そうだったんだよ。
強くなんかない。
かっこわるいし、自由がほんとうは大好き。ちょっとだけ前に踏み出して生き始めたら
すこぶる楽だった。

私にとっての幸せは、心をあたたかくて優しいもので一杯にすること。

そして、毎日を和やかに生きて、哀しみを越え、種を得る。歩くたびに心の中で育つように。見事な花を咲かせ花畑にする。

俯くあなたに一輪を
そっと笑顔で渡したいから。


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