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「グッド・タイミング」(フォトポエム6、以前自費出版した詩集より推敲)

「グッド・タイミング」

距離が縮まり
溝は埋められ
符号が一致する
最高の出会いのシチュエーションを
願っていた
けれど
いつだって
最低の気分の時に
コツコツコツコツ靴音を響かせて
あなた方はやって来た

"ちょっと待って"
スタンバイOKにならないまま
飛び込むこれを
受け入れよう──か
とまどい躊躇った一瞬に
逃してしまったのは
チャンス
街角には至るところに鏤められていたが
目一杯の仕事を引っさげた
忙しなくギチギチの人々は
盲目で
気づくのが遅かった

Good Timing は"いつか"と
後から追いかけ重ねたくとも
用意周到 待ち構えていても
はずしたタイミングは
元に戻らず
すれ違いの時の中で
すれ違いの時を刻み
キャッチされない想いが募る

それならば
さびついたアンテナでも磨いて
Open Cafe で
初夏の風を入れよう
ちょっと座って 
角度を変えると
キラキラキラキラ何とも眩しい
人々がいる
縮まらなくとも
埋められなくとも
一致しなくても
いいんだ

あなたに
言いそびれたことを伝え
あなたに
してあげられなかったことをする
今がGood Timing なんだと想いを込めて

コツコツコツコツ向こうから
靴音を響かせ
真っ直ぐに
やって来るのは
今度こそOK
躊躇わずに受け入れるチャンスだ

※詩集の詩を推敲して
ショーウィンドウに映り込む写真を添えました


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