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川口ちゃんの衣装計画#82 思春期みたいな靴を買った

ついに、靴を買った。
やっっっっと買えた!!ふぃ〜!!!
人生で二度目の清水ダイブ。
バッグの時と同様、特段演歌を歌うような事は無かったけど、大金を出そうと思える靴に出会えたことが嬉しい。

出会いから購入に至るまでの経緯を、ぜひ聞いてください!!!


・新宿で試着の旅


2022年10月30日、日曜日。
この日は私にとって特別な一日だった。

というのも、ありがたいことにお声がけ頂きまして、新宿で自問自答ガールズの方々とお茶&ちょこっとウインドウショッピングをするというときめきイベントの日だったのです!オフ会〜!!

素敵なカフェで楽しくお喋りし、その後のウインドウショッピングでは気になっていたミュウミュウのサテンバレリーナの試着に付き合ってもらいました(あきやさんの教育のおかげでみんな店員さんにちゃんと挨拶して入店してて、部活みたいで面白かった)。

さて、こちらの靴、YouTubeで見てからずっと気になってたんだけど、いざ履いてみたら全然似合わなくて残念だった。私にはボリュームが足りなすぎて、来賓用スリッパみたいになっちゃった。試着大事ね。

第一希望の水色が無く、黒と白を試着させて貰った


靴は似合わなかったけど、担当して下さった店員さんに、バッグ可愛いですねどこのですか?って聞かれて嬉しかった。"可愛いですね"までは挨拶程度によく言われるけど、ブランド名を聞かれると本当に気になってくれている気がして嬉しい。

ちなみに靴を知ったきっかけはこちら↓。
そわちゃんの購入品紹介動画にはいろんな価格帯のブランドの可愛いアイテムが出てくるのでよくチェックしている!


楽しくてあっという間に時が過ぎ、オフ会は14時頃に解散。

次の予定(渋谷で夫と街ブラ→夜はライブ)までもう少し時間があったので、せっかく新宿に居ることだし、憧れのレペットに挑戦することにした。

まず、オンラインで見て気になっていた大きなパールのボタンのメリージェーン試着させてもらった。

ガーリーかつシックで合わせやすそう


履いて鏡を見たらすごく可愛かった!!
さっきのミュウミュウとは大違い。ストラップがあるので歩きやすいし、足がどこかに当たってしまう感じもない。黒だけどつやつやのエナメルだから重くない。メリージェーンなので靴下コーデも絶対楽しい。こ、これはもしや…私の靴…?と息を呑む。


次に、なんせ色味が可愛いし、バッグに合いそうと思って一番気になっていたシュガーピンクのバレエシューズも試着した。

砂糖菓子の妖精さんかな

実際履いてみると、全身の印象がぼやけてしまって、ナシだなと思った。私のバッグはパステルピンクなので、黒い靴は合わないのではないかと心配していたが、むしろ黒で引き締めたほうがバランスが良いみたい。

えーーーメリージェーンいいなあこれかなあって思ったが、一旦冷静になるが吉ということで、店員さんにお礼を言って退散。

ちなみにレペットの店員さんにもバッグのブランド名まで聞かれて嬉しかった。うへへ。


そろそろ渋谷に行かなくてはと思って、現地で合流する予定の夫に連絡するも、まだ自宅で寝ているらしく、それならばとひとまず空腹を満たすことに。腹が減っては戦はできぬ!要らないものも欲しくなっちゃうからね!

がっつりチキンかあさん煮

かあさん煮、昔はもっとチキンがボリューミーだった気がする。不景気で量が減ったのか、はたまた私が大きくなって食いしん坊になったのか、どっちでしょうか、かあさん。そんなことを考えつつ、靴のことも考える。

メリージェーンは58300円。運命の靴の予算は12万円。うーん。

私、素敵な靴が欲しいのはもちろんなんだけど、"この度自分のためにバカ高い靴を買いました"という経験も欲しいんだよね。私はもうこんなダイブ、二度としない(もとい、できない)だろうから、もっとお祭り的な高揚感が欲しい。

だからそう考えると50,000円台は微妙に安いんだよな、いっっちばん後悔しそうなラインだなあという金銭感覚バグりまくりなことを考え、とりあえず保留にすることに。時間もできたことだし、もう少し靴の試着ツアーを続けることにした。


伊勢丹二階のシューズコーナーに戻っていろいろ見るも、やっぱり気になるのはミュウミュウの靴。パタリーのりえさんの購入されたお靴も置いてあって、きゃ〜っこれがあの…!!とテンションが上がる。


売り場に公式のオンラインストアには載っていなかったバレエシューズがあったので、それを試着させてもうことにした。

※本日ミュウミュウ二回目だけど、さっき訪れたのは三階のミュウミュウ単体の店舗で、ここは二階の靴専門のコーナーで店員さんも違うので気が楽だった。

この商品には足に巻き巻きするリボンが付いているんだけど、取り外し可能とのことで初心者に優しい設計。

公式になかったのでGIGLIO.COMのリンク貼りました


さっきのバレエよりベルトにちょっとボリュームがあるからマシかな!と思ったけど、印象に大差なし。私の場合、靴の本体自体にもう少しボリュームがないと、体とのバランスが上手く取れないみたい。

そんな感じのことを店員さんに伝えたら、ちょうどこの靴をそのまま厚底にしたようなデザインの靴を勧めてくれて、それも履いてみた。

めっちゃ厚底だが確かにバレエシューズ

履いてみたら、こっちのほうが全然良かった。思ったより軽いし、身長も出て足元もボリューミーになるので、スタイルアップ効果がすごい。値段も16万越えで、予算かなりオーバーだが狂った祭りには申し分ない金額。

しかし、コンセプトに合っているかというと、ちょっとギャルというかロックというか、そう…不良少女すぎるのでは?という気がした。私、どちらかというと優等生路線なんです。

迷ったので、着用写真を撮らせてもらって、ここでも一旦退散することに。


・渋谷で自問自答


もう今日は試着したいお店無いな〜と思って、その後は伊勢丹の一階をうろうろしたり、メンズ館のサロンドパルファムで香水を嗅いだりして過ごした。

そろそろ夫も着く頃かしらと渋谷に向かうも、到着が18時前になるとの連絡が来る。

うーん、暇である!

そこでふと、あきやさんとりえさんが訪れていたGUCCI×ヒグチユウコさんのバッグの展示がミヤシタパークで開催中なことを思い出し、すぐそこだったので行ってみることに。

ミヤシタパークは側を通った事はあったけど入るのは初めてで、なんだかワクワク。

エスカレーターを上がって、二階のGUCCI VAULT(グッチヴォールト)に入るともうそこは別世界!すごい!カラフルなしましま!!色鮮やかでユーモラスなミケーレ様の世界〜!!!まだ見てない方は検索してみてください!

Vaultへようこそ
グッチによる実験的なコンセプト スペース

アレッサンドロ・ミケーレのビジョンを具現化したVaultは、過去、現在、未来がイマジネーションの力を借りて共存する場所です。マジカルな雰囲気を醸し出すその名前には、時間や空間の制約を超えて自由かつ永遠に変化する、価値のある不可思議なものを追い求めるという意味が込められています。

GUCCIVault公式サイトより


入店し、ヒグチユウコさんのバッグを見に来ましたと告げると奥に案内してもらった。鎮座するお目当てのバッグたち!!!すごいーー!かわいいー!手描きだなんて…すごい…当たり前だけど絵、上手い…。

既に個人の私物のため触れるのはもちろん写真撮影もNGだったが、まさか実物を見られるとは思わなかったのでこうして私たちに見せてくれているだけでもう感謝感激だよ〜と思い、拝む気持ちで目に焼き付ける。

凝視×二周して満足し、せっかくなので他の展示物もさらっと見て帰ろ〜と思って初めて周りに目を向けたら、なんと、空間の端っこにさりげなく、超素敵なピンクの靴が置いてあるではないか!!!

近づいてみたら黒や水色もあったが、ピンクがとにかく可愛い。あまりの可愛さに目が釘付けになる。良く見ると一つ一つヒールの高さやベルトの素材が違っていて、ジロジロ観察していたら、店員さんに「これは商品なので手に取って頂いて大丈夫ですよ。」と声を掛けられる。

くすみの無い正統派ピンクのサテンのメリージェーンを手に取る。三本の細いストラップがガーリーで可愛い。

店員さんに、ヴォールトではグッチの商品の他にミケーレ自身がセレクトした四つのブランドの商品も販売していて、これはその内の一つのカレルというブランドだと教えてもらった。

なななんと、あのミケーレのお眼鏡にかなったブランドですとな?!それってつまり、ミケーレの推し、ってコト…!?

先日の双子のショーを見てミケーレの才能にひれ伏したくなったけど、今のGUCCIにビビッとくる靴はなく、敬意表明という名の課金は諦めていたけど、ミケーレの推しを選ぶことで間接的に敬意を表せる…?!

そういう意味でもすごく気になるけど、デザインにベーシックさのかけらもねぇなと躊躇していると、店員さんにこの靴はGUCCIと比べてお求めやすいプライスで、75000円くらいだという情報を囁かれてしまった。

ふぅん……、ミケーレの推しで、GUCCIより自分好みでGUCCIより安いんだぁ…。そんなの試着してみるしかないじゃない。

店員さんも快く対応して下さって、最初に気になった本体ピンク×ストラップもピンクと、一応ベーシックな本体黒×ストラップパイソン柄、そして本体ピンク×ストラップパイソン柄の3種類を履かせてもらった。着用写真も撮らせてもらった。

ちょっと派手すぎるかなと思ったけど結構私に似合っていて、すごく可愛かった。今までの候補のことを忘れちゃうくらい可愛かった。正直ときめきでいっぱいでミケーレへの敬意みたいな理屈的な部分は頭からすっ飛んでいた。

歩きやすさも問題なかった。店内をくるくる歩いた程度では後々足に痛みがでるかまでは正直わからないけど、特別変な感じはしなかった。

三つの中では最後に履いたピンク×パイソンが、ガーリーさもあり引き締め感もありで一番良いという意見で店員さんと一致した。でもピンク×ピンクも結構可愛かった気もするよ!うわ〜!

どちらにせよ、ここで買ってはまさに衝動買い。
わんわん鳴り喚く運命センサーをグッと抑えつけて、一回冷静になって悩んできますと告げて退店。

この時点で時刻は17時。夫が渋谷に着くのが17時45分。並んでカフェに入るほどの時間の余裕は無かったので、ヴォールトを出た先に置いてある石みたいな椅子に腰掛けて、夜風にあたり文字通り心身をクールダウンさせつつ、着用写真を見返す。

見た目は石だが触ると柔らかいミヤシタパークの謎ベンチ

母にも写真を送る。ピンク×パイソンが一番良いと言われる。ピンク×ピンクだと幼い感じが否めないそうで。確かに冷静に見るとちょっと子どもっぽくて服装を選ぶかもしれない。

これ買ってもいい?と聞くと、どんぞぉ〜、悩め悩め〜、と返される。私は、オシャレに関する決断は、自信があっても一応母に意見を求めてしまう。
そして無事、母からの許可は降りた。
後は自分が決めるだけだ。

リアルタイムで自問自答が始まる(以下、脳内会議垂れ流し)。

──まず素材。
サテンなんて即汚れる。しかもピンクなんて汚れが目立つ。歩き方の癖のせいで靴の内側を蹴っちゃって、一日で黒くなるかもよ。

それはもう仕方ないよ。どの靴でも私が履けばそこは汚れるよ。汚れない靴なんて無いんだし、パーティに行くわけじゃないんだから、汚れたらヴィンテージって思えばいいじゃん。

──次は形。
毎朝時間ないんだから、足をバーンと突っ込める靴が良かったはず。これはストラップにゴムが付いているとはいえ、一番上は外した方が良いし、靴ベラも要るよ。スツールに腰掛けてゆっくり履く靴だよ。

それなら毎日履かなければ良くない?週末や、今日みたいな大事な日に履くのよ。
時間がないと履けないなら、時間がある日に履けばいいだけ。この靴は玄関に置かないで、帰ってきたら毎回靴の裏を拭いて、私の部屋に置いておくの。VIP待遇だよ。それに、今まで沢山靴を見たけど、足をバーンと突っ込める靴に欲しいものなんてなかったじゃん!ときめいたのは全部ややこしい靴だったじゃん!!

──じゃあコンセプトには合うの?ピンク×パイソンなんて、コンセプトチェッカーから浮きまくりじゃない?

確かに私のコンセプトチェッカーからは浮いちゃうかもしれない。でもあれは目的でなく手段の一つだから。小さな浄土を展開できる条件として、心に余裕があるということが肝心で、そのためには私が私を可愛いと思えることが重要なんだから、つまりこの靴はコンセプトに合ってますよね?

──じゃあ買うのはいいとして、今日じゃなきゃだめなの?もうすぐライブの開場時間だけど間に合うの?

確かに時間はギリギリだけど、勢いって大事じゃん。今日はガールズに会えた日なんだから特別な日だよ。あなたはこういう機会がなければ、こんな高い買い物に踏み切れないよ。

ムンプラさんに時間や締め切りの概念を教わって、いつかじゃなくて30歳までに靴を見つけようって思ってたでしょ。誕生日、もうすぐでしょ。ファッションて、靴とバッグが揃ってからがはじまりみたいなところあるじゃん。コンセプト決定で開くのは第一の扉で、靴とバッグとアクセサリーを揃えることで開くのは第二の扉みたいな。扉開けちゃおう。結果的に失敗でも大丈夫だよ、買うこと自体にもう十分意義がある!
それに、ハイブランドには平日の気の抜けた服装では行きづらいけど、今日はガールズに会うためにちゃんとおめかしして来たんだから、チャンスだよ。行っちゃえ行っちゃえ!ライブは、一般チケットだから整理番号後ろの方だし多少遅れてもなんとかなるよ!


…ということで、決意を固めてお店に舞い戻り、再度試着をし履き心地を確認して、17時51分、ピンク×パイソンを購入致しました。拍手!!!

待ち時間に用意してもらった高級なお水を飲み干す


買ったんですが、夫も待たせていたし、ライブの開場時間もギリギリでバタバタしてしまって、さらにその後の三時間近いスタンディングライブで足腰がバキバキになり疲れ切ってしまい、喜びを噛み締めることができたのは次の日だった。

ということで翌日に開封。じゃーん。

かわいい〜
ストラップも金具もかわいい〜
箱もかわいい〜 リボンはGUCCI VAULTオリジナル

はい、可愛いですね!
一夜明けてもちゃんと可愛くて良かった!!

でね、不思議なもので、運命の靴がやっと決まったー!という満足感より、これでやっと毎日履ける黒い靴が買える!!という気持ちの方が強い。なんなんだこの気持ち。

このピンクの靴は私にとって、ここを通過しないと次に行けない、思春期みたいな靴だったらしい。デザインも好き全開だしね。

なんか安心しちゃって、靴を買ったばかりだけど、今度はベーシックな靴を探しにあきやさんオススメのファビオルスコーニ辺りに行こうかなという気持ちになっている。カレルの靴+ソールとケア用品代+ファビオの靴で大体予算の12万円くらいだしね。でもまあバッグもまだベーシックなもの探す気になっていないし、靴も手持ちのもので当分なんとかするかもしれないけどね。

バッグも靴も、毎日は使わないけど、選び抜いた物を持っているだけで気持ちが満たされるって面白い。私は品物と一緒に経験とか心の余裕とかいろんなもの買ったんだわ。使わなきゃ意味ない!って意見もあると思うけど、持ってないのと、使おうと思えばいつでも使えるのって、全然違うからね。


・より長く綺麗に履くために


うさきちさんのこちらの記事を拝読していたので、私の靴も裏張りなど何かできることはないかと思って、後日FANS.さんに靴を持って相談に行った。

革靴じゃないけど店員さんがとても丁寧に対応して下さり、靴底にビブラムソールをつけてもらい、おすすめのブラシと防水スプレーを購入した。
やはりサテン生地にできることは少ないらしい。汚れを付けないようにするケアがメインになるそう。ですよね〜頑張ろう〜、できる限り…。

底を補強!!長持ちしてね。
ケアグッズも購入。頼んだぜ。


・早速汚れたよ!!


特別な日しか履かないといっても、ちょっとは慣らしておきたいわと思って、これを履いて歩いて20分くらいの場所にある回転寿司とスーパーに行ってきた。70,000円超えの靴を履いて一皿120円の回転寿司を食べたのウケる…。

気をつけて歩いたけど、帰ってきて確認したら、私がいつも歩き方の癖で汚してしまう場所、見事に汚れてた!!一回でこのザマかーい!!わかってたけどね。

もうここは仕方ないかな。ヴィンテージ、ヴィンテージ。とはいえもし読んで下さっている人の中にサテンのこういう汚れの上手い取り方をご存知の方がいましたら是非教えてください。そもそもの歩き方を直すべきってのはわかっているのでそこは言わないでくだひゃい…。

内股歩きのせいで内側がすぐ黒ずむ

脳内会議での宣言通り、靴の裏を固く絞った雑巾で拭いて、玄関に置かずに私の部屋にしまった。ありがとう、デビュー当日から汚してごめんね。履き心地はなかなかでした。長時間歩き続けるとかでなければ大丈夫そう。これからよろしくね〜!!

ということで、長い長い私の清水ダイブ話は以上です!買ったばかりすぎて成功か失敗かはまだわからないけど、とりあえず私は大満足です。ここまで読んでくださってありがとうございました!


・新説、言い訳魔人


余談だが、幻冬舎大学の講演で、あきやさんが「人は運命のアイテムと出会うとロマンチストになる」という説を唱えていたけど、私はわりとドライなタイプなのであまりそうはならず、代わりに言い訳魔人になるってことに気づいた。脳がフル回転して買わない理由を論破し始めるというか。バッグの時も確かそうだった。新説、"人は運命のアイテムに出会うと饒舌な言い訳魔人になる"、いかがでしょうか。

信じないことが信条🍤