今起きているSPACブーム、皆さんはこのトレンドを見逃してしまってはいませんか?【Internet Bull Report】

翻訳記事；”The SPAC Craze: Are You Missing Out On This Trend?”

2020年は株式市場において予想外の年であった。投資家たちは新型コロナウィルスの影響で市場の激的な衰退をみることもあればその後最高記録をみることもあった。そんな不安定さにもかかわらず、2020年は新規株式公開（非上場会社が株式を公開し取引所に上場するプロセス）の数がSPACのおかげで一番多い年となったのである。

SPACとはいったい何なのか?　そして億万長者の投資家であるChamath Palihapitiya氏はなぜ26社ものSPACを設立するのか?

特別買収目的会社（SPAC）は株式市場（IPO）を通じて株を売ることでお金を得ているペーパーカンパニーである。こういった企業のただ一つの目的はIPOで資金そ調達してその資金で既存の企業を上場の手助けすることで買収することである。アメリカのIPOを通じて資金を増やしたことですべてのお金の大半をSPACが出したので昨年の2020年にSPACの規模は劇的に大きくなった。

Chamath Palihapitiya氏はそんなSPACの波における重要人物の一人であり同氏の企業であるSocial Capital Hedosophia Holdings (SCHH)の傘下ののうち２６社を開始するプランを立てている。SCHHは2017年に始まってテクノロジー企業を従来のIPOの代わりを通じて上場の手助けをするために「IPO2.0」と名付けられた。

2017年以来、SCHHは6社ものSPACを設立しそのうち3社は他企業との合併に成功し、一番最近設立された3社のうち1社はディール（取引）を一つ得たと発表した。SPACは短期間（だいたい2年）以内にディール成立が求められていてPalihapitiya氏のSPACはそれに成功したのでこれはSCHHにとって印象的な偉業である。

Social Capital Hedosophia (NYSE:IPOA.U)はSCHHの最初に上場したSPACで、2017年にニューヨーク証券取引所で6億ドルも上昇させた。2019年にIPOA.Uは8億ドルのディールでVirgin Galacticと合併し49%保有して、Virgin Galactic Holdings, Inc (NYSE: SPCE)として上場した。それ以来、株価は4倍以上上昇し、100億ドル以上の時価総額に達した。

IPOA.Uの後に設立されたSCHHのSPACは両方ともPalihapitiya氏がサポートする企業に対する強い投資者の信頼に反映している。Social Capital Hedosophia Holdings Corp. II (NYSE:IPOB)の株は不動産企業のOpendoor Labsとの合併が発表された後に13%以上も上昇した。企業は合併後にOpendoor Technologies Inc. (NASDAQ: OPEN)として上場し、これもまたプラス成長を反映している。

Social Capital Hedosophia Holdings Corp. III (NYSE: IPOC) もまたメディケア保険会社のClover Healthとの合併に関与し、今年1月にClover Health Investments (NASDAQ: CLOV) として上場した。

しかし、これらはPalihapitiyaが始めたSPACのうちの第一ロットにすぎなかった。2020年9月、Palihapitiya氏はIPOD, IPOE, そしてIPOFといった新たな三つのSPACを連続して増加に大成功した資金でもって開始した。これらの新たな3社はIPOを通じて合わせて21億ドルも増やすことに成功した。信託勘定の安全性を維持するような資金量でもって、これらのSPACは将来の大きなディールに向かっている。

今何が起ころうとしているのか?

最初の3社のSPACのディールが完成し新たに3社を始めた後もSCHHは止まることはないようである。今年1月初旬、SCHHはSocial Capital Hedosophia Holdings Corp. V (NYSE: IPOE)がフィンテック企業のSocial Finance (SoFi)と合併すると発表した。この合併の見込みは投資者を熱狂にさせ、IPOEの株価はひと月内でなんと100%以上も上昇した。

Palihapitiya氏のSPACは合併企業の将来性でもって投資家を引き寄せた。そしてSoFiはそれの素晴らしい代表例となっている。

SoFiの成長をものすごく助長したのは銀行設立免許の承認である。SoFiは事前の設立許可をすでにもらっていた。これでSoFiは貸付承認や預金保持をほかの銀行からの許可の必要なくすることができるだろう。銀行設立免許のおかげでEBITDAは今年の4200万ドルから2025年には14億8000万ドルまで増加できるだろう。

SoFiの経営責任者であるAnthony Noto氏は、「新たな投資とSocial Capital Hedosophiaとの提携は、重要な成長機会と同様に我々の戦略に対しての自信や我々のビジネスの勢いを意味するものである」と語った。

最近の株価上昇はPalihapitiya氏がGameStopのショートスクイズをサポートしたことでRedditorが投資したことによるものでもある。これは企業に打撃を与えることは決してなく、Palihapitiya氏の状況でのロビンフッド（株式取引アプリ）の役割に対する公開批判もまたSoFiが取引のプラットフォームで活発に投資できるように道を開くのである。

SCHHのSPACの以前のディールが成功したことやSoFiの可能性の大きな宣伝のおかげで、もうすぐ行われる合併は投資家たちに長期的に有益となると証明することができる。

Palihipitiya氏のSPACは投資する価値があるのか?

これまでのPalihipitiya氏の合併と買収の成功はSCHHの将来にとって良い先例をつくってくれた。Palihipitiya氏はすでにニューヨーク証券取引所にてIPOAからIPOZまでのティッカーシンボルを保有している。同氏がすべてのアルファベットの文字のSPACを上場させることに熱を上げているようであることを考えると、SCHHは将来投資家たちに素晴らしい機会をみせることができている。

Palihipitiya氏のSPACは成功していてそれでIPOに報いている。これらのSPACはそれぞれディールの発表後に価値を得てSCHHの関与と投資はこれらの企業の成長の成功を証明してきたのである。

しかし、SCHHのサポートを受けているこれらの企業の将来は不安を引き起こしている。SCHHの取引相手はフィンテックや「次世代医薬品」といった成長著しい部門の企業であってこれらの部門は競争がとても激しい。StoneCo (NASDAQ: STNE) やPayPal (NASDAQ: PYPL) といった確立されて急成長中の企業はフィンテック市場において大きな存在感を示していて、不動産のほうもZillow (NASDAQ: Z, NASDAQ: ZG) や Redfin (NASDAQ: RDFN) といった企業がOpendoorにとって難敵となっている。

これまでのディールの成功を考慮すると、SCHHのSPACが今割高となっていることは間違いではない。SCH IV (NYSE: IPOD) や SCH VI (NYSE: IPOF) はそれぞれ15.9ドルと15.12ドルとなっていて、これらの価格はIPOでの価格が10ドルと考えると割高である。これはまだどちらもディールを得てない段階である。

投資家のJim Chanosなどはこれらのディールは確かな成功ではないので最近のSPACに対する熱狂は全くの憶測にすぎないと述べている。Dane Bowler氏もまたSeeking Alphaの記事にて、SPACには隠している追加料金があってそれが投資家たちに打撃を与えかねないから株主たちにとってSPACはあまり有益ではないと述べた。

いうまでもなく、SCHHの取引はこれまで投資家たちにとって有益であった。しかし、SPACや将来行われる他のプロジェクト関連のSCHHの取引は気を付けてみるほうが良いだろう。

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