父親が4人いたら？『オー！ファーザー』

伊坂幸太郎の「オー！ファーザー」を読んで。

あまりサスペンス色が強くないとのことで、読むのが後回しになっていた作品です。読んだ感触ですが、面白い！表紙にあるように伊坂ワールド炸裂です！広げに広げた風呂敷を最終局面で回収していくのは、読了後の爽快感を一層感じさせてくれます。
思ったのが、自分はサスペンスが好きなのではなく、伏線回収が好きなんだと発見がありました！

父親が4人いて、その影響を受けた息子が主人公になっています。
まず、設定がぶっ飛んでいます。（笑）
息子が危ない目に会うたびに4人の父親が、助けに行くさまは本当に圧巻です。いつの間にか、「早くお父さん方、助けに来て～」と心のどこかで願っている自分がいました。
幼稚園児が、ヒーローを待ちわびる感覚を久々に取り戻しました（笑）

内容もさることながら、読了後に感じたのが自分が影響を受けた人についてです。
主人公は、父親4人それぞれの影響を受けて育っていきます。
運が強い父親もいれば、博識の父親、スポーツ万能な父親、女性の扱いに慣れている父親がいてそれぞれの強みを主人公が受け継いでいます。
一番人生で接してきた人の影響を受けるものだなぁと。
自分は父母と高校までの18年間は一緒に暮らし来ました。やはり受ける影響は計り知れない。

父親からは、非暴力を学んだ。（ガンジー笑）
どうあっても暴力は振ってはならない。父親にぶたれたこととかもないんですよね。
一度、小学生の時すごい泣きながら友達に殴られてたのを思い出しました。教え通り僕は一度も暴力で対抗しなかったので、父親に「よくやった」と褒められたのがいい記憶です。
母親からは、無償の愛ですかね。
人を愛するということを大いに学びました。
僕が優しく、穏やかに育ったのも、こういった家庭環境のおかげかとしみじみと感じました。ありがとうございます。
母の日に感謝を込めて高級プリン送りました。父の日には、珍味にしようかな。

伊坂幸太郎の「オー！ファーザー」https://www.amazon.co.jp/dp/B00FYJFWQY/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1