中国語という汎用性

今回はこれから中国語を勉強しようかと考えている人や中国語初級の人たちに向けて、「中国語の汎用性」と言う観点から少し話したいと思います。

Xや当Noteでも情報をいろいろ出していましたが、1月中旬から下旬にかけて、妻と東南アジアのタイやマレーシアに旅行に行ってきました。

中国以外の国と言うことで、「現地語は使えなくても、せめて英語くらいは使わなきゃ」と考え、携帯にグーグルの自動翻訳アプリをセットし、少々身構えて行ったのですが、結構拍子抜けしたところがありました。

その拍子抜けしたというのは、現地で意外なほどに中国語(華語=マンダリン)が通じたケースがあったことです。

例えばマレーシア・クアラルンプール近郊のピンクモスクに行った時。

わたしたちは周辺の観光情報を調べるために、近くにあるインフォーメーションセンターの職員に周辺の観光スポットについて尋ねました。職員の人とは当初つたない英語で話していたのですが、私たちが互いに中国語で会話しているのを聞くと、「華語しゃべれるんだ」となり、それからは中国語での会話に。英語で話すよりもスムーズになりました(すみません)

マレーシアのチャイナタウンの関帝廟をくぐった時。

周りで話されている言葉は広東語がメインだったのですが、中にいる職員の人はしっかりと華語で受け答えしてくれました。

さらに近くの食堂で妻と食事をした時も、マレー系の服務員さんが華語を理解でき、やり取りすることができました。その時はさすがに「中国語すごいな」と思ってしまいました。

で、同じようなことはタイでもありました。

自分も事前の予備知識として、「マレーシアでは華人の子息は学校で華語を勉強するから、ほぼほぼ華語をしゃべれる。けどタイの華人は華語教育を受ける人が少ないからあまり通じない」ということは知っていました。このため、潮州系がメインを占めるタイのチャイナタウンでは多分タイ語しか通じないだろうなと身構えていました。にもかかわらずぜんぜん華語が通じるし、飲み食いやショッピングもできました。

この他にも、「英語よりも華語でいいじゃん」となったケースも多々ありました。特にタイの観光地ではやはり、中国人観光客の急増により、中国語ができるガイドさんや職員が多数配置されていて、助かったケースはたくさんありました。

これらのエピソードに、「チャイナタウンとか行っているんだし、そんなの当たり前じゃん。何をいまさら」と思ってらっしゃる方もいるかもしれません。でも私たちにとってはとても新鮮で、なにより「中国語できてよかったよ」と思える瞬間に何回も出会えることができました。

今さらながらわれわれ日本人が中国語を習得するメリット(習得する必要性)を再確認した次第です。

中国語は決して、中国大陸本土の人「のみ」が理解できる言語というわけではありません。台湾・香港はもちろん、東南アジアでも十分通じるケースがあるということです。そればかりか欧米諸国でも中華コミュニティでも通じる場面はあるでしょう。これは大陸の地位向上、大陸の中国人の経済力向上で、世界中に中国語(華語)を話せる中国人が散らばったことも大きな要因と言えます。

ここからも、やはり私たち日本人は中国語を勉強・習得する重要性をもう一度考え直す必要があります。昨今の中国大陸に対する印象の悪化で、中国語を勉強したいと思う人がますます減っていますが、私は声を大にしてもう一度言いたい。

「中国語を話せる人は中国大陸出身の人だけとは限りません」

英語やフランス語に次ぐ汎用性。中国語の最大の魅力はここにあるんだなと思います。皆さんも中国語を本気で習得してみてはいかがでしょうか。



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