そうだ佐渡へ行こう、と思った理由
もともとは4月から富山に行くあてがあったが、乗り気じゃない。能登へ行こうか、東北へ行こうか迷っていたとき「佐渡」が浮かんだ。ここ数年、春になると調べていた佐渡島。
散々調べた挙げ句、行くのをやめるのは決まってフェリーが高いから。2022年までハイエースに乗っていたので、往復で4万以上かかる。佐渡に行くのをためらう観光客の多くは佐渡汽船のフェリー代が要因と思う。
花の佐渡を縦走したかったこと、佐渡の金銀がイギリスやオランダに多く輸出されていた歴史を知りたかったこと、意外と海が綺麗そう。毎回あっさり諦めてしまうのは、その程度の興味だったため、フェリー代に負けてしまうのだ。
世間の佐渡の印象は
・トキ
・佐渡金山
・たらい船
いつでもどこでもこればっかり耳にする。この3要素を理由に4万もかけて近所の海を渡りたくない。東南アジアへ行くほうがよっぽど安い。
ところが、ハイエースが急きょ廃車になり、ガソリン代の高騰でとうとう軽バンを購入してしまった。これによって一気に佐渡へ行く気持ちが高まった。
調べているうちに、1~2週間は滞在すべきだ、1ヶ月は必要だと、どんどん日数が増えていく。でも佐渡は宿泊料金が高い。島だからではなく、旅行者の足元をみて高いのだ。(ガソリン代、日用品、食材は本島と同じ)
そこで佐渡のホテルで働きながら(リゾバ)旅しようという結論になった。できれば秋までの8ヶ月、たっぷり佐渡を見てやろうと思った。
あまりにも佐渡を知らないので、本を2冊買った。金山なんて興味ないが、どれを見ても金山をベースに佐渡をまとめた本が多いのだ。トレッキング情報については全く充実していない。
バカにしていたわけではなく、石垣島あたりを想像していた。ところがスーパーやドラッグストアが充実していることがわかった。吉野家、はなまるうどん、ミスドやモスまである。リゾートバイトというほど生活に不便なリゾート地ではないようだ。2023は拠点を佐渡に決めた。
太宰治の【佐渡】は、不快な気持ちになる人もいるだろう。これを読んだのは佐渡に着いて5ヶ月ほど経った頃。
太宰治の文章はネガティブで負のオーラを感じるから好きではなかったが、佐渡に数ヶ月もいるとこの内容に気持ち悪いほど共感しか感じない自分がいた。