明確な答えを求める子どもたち
最近、子どもたちと話していて感じるのが
「なんのために、それをするのか」
と問われることが多いということ。
今日は、これをしまーす!
と子どもたちに言っても
「え、なんのために?私には必要ないし」
と返ってくる。
根拠がないと、はーい!と受け入れてくれない
賢い子どもたちですw
自己肯定感との深い関係
実は、「今の自分に満足している」と考えている
日本人は50%を切っているのをご存知ですか?
実は、ここに大きなポイントが
あると感じています。
納得して学べない子どもたち
学校の教育は、カリキュラムで
決められています。
「今日は、国語の○ページをします!」
と言われたら、黙って教科書を開く。
それが、当たり前。
「何のためにするのですか?」
と聞いたものなら、授業の流れを止めてしまい
怒られるのだろうな…と簡単に
想像ができてしまったのではないでしょうか?
それほどに、一斉教育が、
親である私たちの中にも
浸透しているのです。
納得できないけど、流れを止めてはいけない。
だから、受け身で学ぶ。
受け身の姿勢は、自己肯定感が
下がる一つの理由です。
比較が当たり前の教育
そして、ふたつめは比較。
学校で、同じ学年の子どもは一貫教育として、
同じことを同じタイミングで
同じように学びます。
そこでふるいにかけられて
「学校で学ぶ勉強」に適応していく人と
適応していかない人に分けられます。
そして、中学生 になると「偏差値」
という言葉で、その人のレベルを図る
雰囲気が出てきます。
偏差値って、平均があるので
誰かが、優れたら、誰かが劣る
必ず上下が生まれる世界になるんです。
産業時代はそれでよかったんです。
戦後の日本の教育は、戦争で何もなくなった
日本を復興するために産業を盛り立てる必要が
あったんです。
だから、出された課題を
うまくこなせる人間が必要だったのです。
ですが、その代償として
他人の正解を求めるあまり
自分の軸を持てない人が増加しました。
自分の好きなことや、やりたいこと
そんなのわからないよ…
という人も多いのではないでしょうか。
昔の、日本はすごかった!
この図は、世界時価総額ランキングです。
青く塗られているのが日本の企業です。
実は、30年前は、世界トップ10のなかに
日本の企業は7つも入っていました。
日本の経済成長は著しく
敗戦国から、世界の先進国まで上りつめました。
それは、ひとえに、今の老年期の方が
頑張ってくれたおかげなのです。
頭打ちがきた日本の産業
しかし、この30年でランキングは
様変わりして、日本の企業は入ってません。
こうやってみると、日本の企業の力が
格段に落ちているのがよくわかります。
また、平成元年代は、銀行がトップ10を
占めています。
当時は、バブル。
お金の流れも激しく
銀行の役割は、とても大きいものでした。
しかし、バブルが崩壊し
お金流れが緩やかになったため
銀行がどんどん潰れていきました。
物が飽和状態になり
大量生産の産業が衰退していきました。
そして、平成31年では
オンラインコミュニティや
オンラインショッピングなど
情報社会の中で発展した会社が
名前を連ねています。
時代の流れにうまくマッチングした
企業が強いのはいうまでもありません。
時代錯誤の学びかたをしていないか
学校の授業参観に行くと
私が学んでいた内容とほとんど同じ
ということに気がつきました。
もちろん、日本の歴史を学ぶ上で
代々受け継がれるものはあるでしょう。
ですが、この時代に必要な学びなのか?
を、深く考えられているのかどうか…
は難しいところなのです。
そして、いち早く感じているのが子どもたち。
学校での学びって、何の役に立つの?
この疑問を、打ち消すことができないのです。
答えが検索で1秒以内に表示され、
わからなくてモヤモヤするという時間が
少なくなってしまったこの時代に
「なんかわからんけど、やっといた方がいい」
と考える子どもたちは少ないのです。
何のためにやるのか?を明確にしないと
前に進めない…
それが、いいのか、悪いのかはおいておいて
そう思って動けない子に対しては
明確な理由がわかるものから取り組んでも
良いのではないかと思います。
例えば、美味しい料理ができたら
みんな喜んでくれる…
と分かれば、料理を学ぶかもしれません。
海外に行ってみて、これは英語が必要だ!
と実感すれば、英語を学ぶかも…
納得して、学び始めると
学んだ後のビジョンが明確のため
子どもたちは能動的に学びます。
これが、自己肯定感を育む力に
なっていくのです。
もし、今、子どもが
「何のためにするんだ?」
と、言い出したのならば
これは、素晴らしいこと。
受け身ではない学びを始められる
可能性があります。
「じゃ、今、一番興味あることは
何なの?」
と聞いてあげて、そこから学びを
深めていくとよいのではないでしょうか。
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