子育ての基盤となるもの

こんにちは。

Prism校長のきよこです。

今日は、私が体験した子どもの不登校にまつわるお話をしたいと思います。

突然ですが、皆さんは子育ての基盤について考えたことってありますか?

私は、考えたことがありませんでした。

私は、フルタイムで仕事をしておりましたので、早くから子どもを保育園に入れていました。

仕事の先輩からは、子育ては一人ではできないから、早くからたくさんの人と関わらせてあげたらいいよと言われ、その通りだと思っていました。

現に、保育園の先生に、子どもの心と身体の発達についてたくさん教えてもらいました。

当時の私は、小さい子どもの心の発達について、それほど考えておらず、子どもがどう感じているのか?という視点が圧倒的に欠けていました。

子どもが駄々をこねたり、困った行動をするたびに、腹を立てていました。仕事に家事に育児・・・完全にキャパオーバーな状態で、子どもが怒りのはけ口になってしまっている時期がありました。

そんな私を、優しくただしてくれたのが、保育園の担任の先生でした。

先生が子どもと関わる姿をみて、寄り添う姿勢や、深くお話を聞くなど、たくさんのことを学んだと思います。

保育園の懇談では、その子がどんな子と仲が良くて、クラスの中でどんな役割を担っていて、どんな遊びが好きなのか、そんな話が中心でした。

保育園では、その子自身の発育、発達に寄り添い、子どもを理解し、発達を促す対象として扱っているように見えました。

小学校に入り、保育園とは全く違う世界なんだとわかりました。

学校の先生は、どちらかというと、子どもを評価する対象として扱っていることが多く、懇談では、クラスでの役割なども教えてはくれますが、どちらかというと学力などで、あれができない、これができているという話が中心になり、自分自身も子どもの能力を評価することが増えていきました。(これは、担任の先生の考えによっても異なる部分があると思いますが)

それでも、私の中では、昔、先輩が言ってくれた「子育ては、一人ではできない。たくさんの人と関わっていけばいい」という言葉が自然と基盤になっていたため、学校で色々な人と出会い、成長していってくれればと思っていました。

しかし、まさか、子どもが不登校になるなんて・・・

私は、たちまち困りました。子どもが家族以外の人と接することを辞めてしまったからです。家では、学校の勉強もしなくなり、これからどうやって、育てていくんだ?と不安になりました。

その時、初めて私は、子育てについて真正面から向き合ったのだと思います。子どもがどんな風になってほしい?どうだったら、私も子どもも幸せかな?なんとなくではなく、しっかりと向き合った瞬間です。

そして気づいたのは、私は子どもに能力をつけさそうとばかりしていたこと。もちろん、これからの社会を生きていくうえで、学力や、何か役に立つ能力はとても大事です。しかし、能力ばかりに偏ってしまうと、本当に必要な子どもの感性や、心の成長を置き去りにしてしまうと感じました。

学校でも、学校にいる時間は基本的に学力の習得です。

感じる時間より、考える時間の方が圧倒的に多いのが現状です。ですが、たくさんの知識を頭に入れても、自分がどう感じているのか、どうしたいのかがわからないと、その知識をどう扱っていくのかもわからないのです。

今、不登校になっている子どもたちは、たくさんのことを感じる感性があります。なぜなら、人間は感じる生き物であり、不登校児には、感じる時間がたっぷりあるからです。詰込み教育のデメリットは、感じる力が弱くなることだと思っています。

それなら、不登校のメリットは、感性が豊かになることだろうなと私は思っています。

子どもが不登校になり、子どもと向き合い、最終的に、私が子育ての基盤に置いたのは、子どもの心を育てること。今、はまっているゲームで何を感じているのか、大好きなアニメのどこがいいのか、色々はお話をします。

子どもは、言葉にしようとすることで、初めて表現力がつき、自分の感じている感情が自覚できるのだと思います。

皆さんの、子育ての基盤に置いているものはなんですか?

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