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学問的関心の変遷

私は高校生までは勉強は心の底から大嫌いで、自他ともに認める勉強量の少なさであったが、大学2年生の時ある先生と出会ったことで、学問の面白さの虜となった。その先生が教えていたのは「国際政治」であった。国際政治学は「国際関係論」とも呼ばれ、平和や戦争、国境を超える諸課題(グローバルイシュー)を学ぶものである。主たる分析単位は国家で国家間でどういった競争や協調が行われているのかを実証的に分析するのが主流かと思う。結局大学時代は国際政治にどっぷりつかって、卒業論文も内戦について書いた。

その後、社会人になって国際協力や国際交流と呼ばれる分野で仕事をすることになる。そこで関心を持ったのが「国際協力学」「開発学」である。一概に括れるわけではないが、これらの学問は主に先進国と途上国の間の相互作用を扱うもので、例えば技術・知識の移転がどのように途上国の発展に資するか(もしくは害するか)をテーマとする。この分野は実務者の本も多くあることから、学術書から実務家のエッセイまで沢山本を読んだ。学部時代は先進国にしか行ったことがなかったため、所謂途上国というところがどんなところか興味があったことも、沼にハマるきっかけになった。社会人になって初めていったミャンマーは本当に自分にとってインパクトがあった。

そして、現在の関心が公共政策・公共経営学である。仕事の中で各国の行政機関の方とお会いしたり、日本の中央官庁ともお付き合いをする中で、いかに政策が生み出されるか、そして官僚制はどのように動作していのか興味を深めることになった。現在も大学院に通っている最中であり、いまだに学問の輪郭をとらえられたわけではないが、政治学及び経営学を中心に置きつつも、その学際的なアプローチは飽き性の自分にとっては楽しい。

どの学問もオーバーラップする部分も多くあり、学ぶ中で知っている概念が出てくるときが楽しい。

きっとこれからも興味は日々移り変わっていくであろうが、その時々の感性を頼りに関心の地平を拡げていきたい。


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