人生が消えた日〜第四章(最終章)〜

順調に減らしてきた借金返済額が再び枠一杯まで借入が戻り、すでにFX投資の魔物に取り憑かれていた僕は、ここから更なる暴挙に足を踏み入れました。

投資できる資金的な余力も無くなっていた僕は、最後の禁断の掟を破り、投資を続けていく決断を選択してしまいました。

それは、物販仕入れで利用していたクレジットカード枠の利用可能額を、投資に回してしまうという選択でした。

なぜこれが禁断の掟なのかと言いますと、クレカで仕入れて先に売上を作って、利益を出してから返済するという手法で稼いでいた僕にとって、クレカ枠を使ってしまうということは、仕入れに回す資金を失い、絶対損を出さないようにしないと、毎月返済に必要な額を確保出来なくなるからです。

僕は仕入れのためのクレカを10枚保有していましたので、トータル枠としては、300万近く使うことが出来る状態でした。

しかし、こんなことをしても上手くいかないことは一目瞭然なのですが、当時の僕にはそんなことすら考えることが出来ないくらい、すでに思考が停止してしまっていました。

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