2.すべてのはじまり スクールへの参加

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2018年5月、都内某所
副業でビジネスを立ち上げて稼ごうという、まあまあ怪しい説明会が開催されることを知りました。
学生時代から自分でビジネスを立ち上げる事に憧れのあった私は、とりあえず話だけでも聞いてみようと思い、3,000円の参加費用を払って新宿へ赴きます。

会場は怪しげな雑居ビルの5階。ここに足を踏み入れるハードルもなかなか高いなと思いつつ、好奇心を頼りに進みました。
用意されていた会議室には先客が4人ほど。皆静かに手元のスマホとにらめっこしています。開始までに続々と人が集まり、最終的には15人ほどいたように記憶しています。

15時頃、説明会が始まりました。始めに結論として、ビジネスとは「Amazonを使ったネット販売」であると知らされます。
講師の方曰く、「簡単ではないけれど、一番早く結果が出て、お金が稼ぎやすい」ことが初心者にもお勧めできる理由とのことです。
Amazonは勿論知っていましたが、それを使ってネット販売を行うというのが当初はピンと来ませんでした。
どうやら個人でもAmazonにお店を出せるそうです。

続いてビジネスの詳しい内容について説明されます。
ネット販売は大きく分けると仕入⇒検品⇒出品⇒販売の4つのフェーズがあり、このうちの「販売」が難しい。
しかしAmazonの「FBA」というものを使えば月額5,292円で集客と在庫管理と発送、つまり「販売」の部分を外注できるため、難易度の低い仕入⇒検品⇒出品の部分だけに集中できるとのことです。

仕入についてはメルカリやヤフオクを使うネット仕入、BOOKOFFなど実店舗に訪れる店舗仕入があり、仕入れる商品は家電でもキッチン用品でもおもちゃでも何でも良いとのこと。
安く買う手段と高く売る手段さえ整えれば、技術がなくてもサイクルを回せるらしいです。

ここで1つ疑問が湧きます。
「一体何を仕入れるのだ?」ということです。
これについても答えは用意されていました。「モノレートを使い、Amazonで売れている商品を仕入れる」です。

少し話が逸れますが、小売店が販売する商品を選定するに際して、「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という対立する考え方があります。
前者は自社が売りたい商品を販売するもの。
後者は既に売れている商品を仕入れてきて販売するものです。
基本的にプロダクトアウトはブランド力のある企業や大企業でないと実現できません。
「Amazonで売れている商品を仕入れる」
これは完全にマーケットインのやり方で、このスクールで取り組んでいきます。

「モノレート」と言うのは、Amazonのランキングの変動を可視化してくれるツールです。現在はサービスを終了しており、類似するサービスに取って代わられましたが、当時無料で使えるモノレートは圧倒的な人気を誇っていました。
講師の方曰く、「Amazonは全商品でランキングが公開されており、それが急上昇した時が売れた時。その頻度で売れ行きを測る」とのこと。「なるほど、そんなやり方で商品の売れ行きを判断出来るのか!」と当時衝撃を受けました。

大まかな全体像が判りました。
この後はビジネスモデルの再現性の高さや、過去の受講生の実績などが大々的に紹介されます。
期間は4ヶ月間とのこと。

そして緊張の料金発表。本日申込であれば298,000円
おお…
ある程度覚悟はしていましたが、なかなかの大金です。
当時は一番上の子が生まれて間もなく、そんな時期にこんな大金をつぎ込んで良いのかと真剣に悩みました。
まあ数年後には30万円ぐらいポンポン仕入に使ってしまうようになるのですがね(笑)

それはともかく、散々悩んで不安もありました。
でもひとかどの人物になりたい思いを抑えきれず、受講を決意します。

魔界に足を踏み入れてしまったのです…

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