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バルセロナの冬のお楽しみは

◇このエッセイは二十年ほど前のバルセロナのお話しです◇

二月に行われるカルナバールは寒い季節に
心楽しくさせてくれる愉快な行事だ。
『カルナバール』とは
いわゆる『カーニバル』のことだけれど
リオのカーニバルほど大それたイベントではない。

大人も子どもも着飾って仮装をして街に繰り出すのだ。
「みんなでやればコワくない」という言葉がピッタリ。
この日ばかりは、皆とてもはじけている。
いろんなものに変身している人々の姿を、
街に出て見に行くと良い。
いや、見るだけでなく、ぜひカメラに収めることをオススメする。
人々は皆に見てもらいたくて仮装をしているのだから
カメラを向ければ間違いなく
気持ちよくポーズをとってくれることだろう。
その一日で写真集ができてしまうほどの傑作が撮れるはずだ。

私自身はちょっと恥ずかしくて
仮装をして見たことがないけれど、
もし変身願望があれば、
祭りで賑わっている大通りには
たいていメイクをしてくれるスタッフがいると思うので
試してみるといいと思う。
どんな顔にメイクしてみたいかは
スタッフがファイルを持っているので
その中から好みのメイクが選べるはずだ。
よく、子どもがメイクをされているのを
見かけるが、大人だって大丈夫だろう。
メイクにハマって決して病みつきにならないようにね。

忘れていたが、冬のお楽しみはもう一つある。
それは『カルソッツ』というネギ料理だ。
冬の間だけ食べられる、甘味の効いたネギに
オレンジ色の『ロメスコ』というソースをたっぷりつけて食べる。
これ、最高においしい〜。

寒い冬は厳しいけれど
心あたたまる良いことも、この時期は結構多い。

上はスパイダーマンに変装した子、
下はメイクスタッフにメイクされている男の子とメイクされるのを待っている女の子


ここからは二十数年前からヒューッと時間をもどし、現在のことをかきます。

カルナバールのことをふと忘れていても
スーパーマーケットへ買い物に行くと
レジの人が仮装していたりして
そうか、カルナバールだ!
なんて思い出したりする。
今年のバルセロナでの日程は
2024年2月8日から14日の間で
中心地から様々なエリアで催しがされるらしい。
もし、この期間に観光でバルセロナへ来られるなら
街のインフォメーションでプログラムをもらうといい。
プログラムにはどこで何が行われるかがわかるようになっているはず。


カルソッツという名のネギを焼く様子。

写真はネギを焼いているところだ。
この日は広い、葡萄畑に老若男女40人ほどが集まり
簡易式テーブルを並べてカルソッツをいただいた。
カタルーニャでは葡萄の木の剪定をして
切られた木を、こうして燃やしてネギを焼くのだそうだ。
レストランではそういうわけにはいかないので
違う方法で焼かれているはず。
ネギの周りが炭で真っ黒だけれど
ひと皮むけると、真っ白なネギが湯気を上げて姿をあらわし
ほっかほかでおいしいのだが
両手は炭で真っ黒になるけれど、気にしてはいられない。
どんどん汚れていくのだけれど、どんどん食べるのはやめられない。
なんたって、口に入ったネギはとろけるくらい最高においしいから!!!

ぜひ、体験してもらいたい。

手をかかげてネギを食べる人


こんな広いのどかな葡萄畑でカルソッツを食べたよ。ランボルギーニ社のトラクターは子どもに大人気

このネギにつけるロメスコという名のオレンジ色のソースが
これまたとってもおいしいのだ。
このソースのことは、バルセロナのガイドブックにも載せているので
ぜひ手に取って読んでもらいたい。

『心おどるバルセロナへ』をぜひ手に取って
読んでいただけたらと思っています。
ロメスコ・ソースの他に
アリオリ・ソースやブラバ・ソースのことも載ってます。
もちろん、観光地や素敵なカフェ、レストラン、
大好きな雑貨店やギャラリーなどの情報もいっぱいです。

それでは、今日も良い1日を、ボンディア!

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