【詩】墓地で舞踏
私はかつて幸福だったのかもしれない
そんな私は火葬場で働いている
私はかつて幸福だったのかもしれない
ドレスを着た女の人達に死ねと言われても
私はかつて幸福だったのかもしれない
遊具で目を回してこのまま空を飛べそうだなんて
言ってたよね 本気だったよね
飛べたよね
私はかつて光の道を生きたもの
カーテンのゆらめきも
揺れるペンダントにも
不安を覚えなかった
何にも知らないんだ
何にも出来ないんだ
君ってやつはさ
何にも知らないんだ
何にも出来ないんだ
君ってやばいやつだよね
ずぶ濡れのカバン抱えて
廃病院でダンスを踊ったなら
ずぶ濡れのビニールシート背負って
墓地で舞踏する
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