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捨て置かれた泥人形 爛れた皮膚のように 爛れた顔のように 捨て置かれた泥人形 バーの時計が丑…
スカートの裾が風に舞い 雨が死体の匂いを際立たせる わずかな手持ちの布の切れ端 奪われて踏…
網膜に埋まったチップ モルグの洗い場に浮かぶ毛虫ども ロボトミーの季節 何もかもが軋んでい…
君はくだらない 君はくだらない 偏食だし 自分勝手に突っ走るし 赤子の手を捻るように 呼吸を…
気だるい色の胃袋 吐き出す息は人々を遠ざける 8番目のトラックが耳元で血を流す 深夜にしか咲…
涎を垂らしたスカラベ 降りますボタンを押す手が震え コップを持つ手はカサついている 切る人…
朽ちたワイシャツ 背中に貼りついたゼッケン 積み上げられた軽石 風に吹かれてまた崩れた ドアを叩く音はサーバーの揺らぎ ドアを叩く音はベルトを廻す音 かじかむ掌に息吹きかけて 慈しむように 癒すように その手を新聞とフリーペーパーで絡んで 殴打する 殴打する ミルクを黒く染め、 細菌ガス噴き出すボタンを押す そしてその手は 友人を笑わせたり子どもの手を引いたりする ホラ満点の空 100点の答案用紙が火の粉に包まれる ホラ満点の空 背中に石がめり込む 毒虫のように 転がる
割れた傘の先 吹き飛ぶ破片が刺さる日曜日 毟る頭 毟る花びら 破れた外套の隙間 差し込む光 …
カーテンのゆらめき 不安な影 8月のスコール 匂い立つ服とカバン 子どもの歌声は慰みとなり …
すっかりと 消え失せた殻の限界 帽子の鍔の亀裂から 光が差し込むはず だった 未来へと すっ…
春をやめて 春を塞いで この鼻血はとまらない 傷をほじくる指をとめられない 子供の頃の写真…
モルグに鐘が鳴り響く ついばまれたやつ 腐乱臭撒き散らすやつ 右手の罪は左手が贖う そうだ…
泥に塗れたレモンが 街頭の聖者に投げつけられる 市民 争い 撲殺のメロディー 憎しみだけが…
バケツの穴から覗く空 喜びは空の彼方に 全てはうまくやれなかった ひっくり返って頭を打った夜 スカートの裾が描く メロディーが 墓を掘る ただのアニマルなのだと 伝えながら 執行人はその手で家族を愛撫し その手で殺すメロディー 執行人はその手で持たざるものをすり潰し その手で温かいミルクティーを入れる バケツの穴から落ちてったかたまり バケツの穴からカーブで落ちたペンダント 寝しょんべん垂れて 涎も垂れて 口の中いっぱいの苦味と 胸いっぱいの愛 枕を顔に押し付けるよな
