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ピーっ!世武、危険退場!(5/27)

睡眠時間が極端に短くなってしまうのには、あまりにも日が長いというのが挙げられると思う。22時近くなってようやく家の照明をつけようかなという明るさなので、夕食をとる時間もかなり後ろ倒しになり、結果的に日記を書こうかしらと思う頃にはテッペンを越えている。

毎日だいたい10時くらいに目が覚めて、それ自体は私にとって丁度良いから気に入っているのだが、やはり2時台に就寝したいという理想は捨てたくない。
考え事が多いせいで、なおのこと就寝が遅くなり、結果的には朝方に眠ることになるのだ。これが、まずい。

食事と睡眠は、薬やサプリよりもよほど健康に大きく左右すると思っているのだが、こんなことが続くようでは風邪でも引きそうで恐ろしい。早めに対処していきたい。

そんな寝不足の本日は『マッド・マックス 怒りのデスロード』に続く(続編よね?)『Furiosa : une saga Mad Max』が観たかったのだが、とても長尺に耐えられそうな脳みその状態ではなく、何故か(という表現は大変失礼だけれども、でもそれ故に尚更嬉しい気持ちも持ったので飾らず言いますが)大きなポスターがあちこちに掲げられているフランスで話題の邦画『comme un lundi』(日本でのタイトルは『MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』でした)を軽やかな気持ちで鑑賞することにした。

自分が映画の音楽を担当する時、そのどれもが海外に輸出されていけばいいなぁと常々考えているが、どの段階で"越えられない壁"が立ちはだかっているのか分からないが、実際にはなかなか海外で上映されない。
「有名だから」とか「有名人が出ているから」というだけの理由ではなく、作品の規模にもあまり左右されず、こうして異国の地で堂々と(しかもUGCグループなんかでデカデカと!)公開されているのは、やっぱり素晴らしいことだと思う。フランスの懐とも言おうか。

日本では「誰もが知っている有名人」みたいな存在では全くないが、それでも私は国内の映画業界関係者にはそれなりに名前が知られている。あまり不便もなく仕事を頂戴している身として(贅沢とも言えるし、頑張ってきた成果とも言える)やはりこちらで「で、誰?何の映画やったの?どれがNetflixで観れるの?じゃあコレエダの映画やったことある?キタノタケシは?ハマグチ?ああ、誰ともやったことないんだね」と言われてしまい、聞かれて紹介できるものが殆どないのが辛い。

さて、そんなルサンチマン・ヒロコセブだが、本日は国立図書センターに勤務されている方とお茶をしていた。フランスの文化に対する国の考え方の切れ端を知ることができたのが良かった。

色々と古めかしい趣味の人で(だから、言い方!)「そんなのに興味あるのって観光客のマダムだけだと思ってたけどなんで?」みたいなことの連続。実際本人にもそんなふうに言ってしまってたが、あははと笑って、気にも留めてなさそうだったのが助かった。

だって、Café de Floreに行こうとしたり、美術館に様変わりしたらしいゲンズブールの家を観ようとしたり、Galerie VivienneやPalais Royalを散策しようとしたり。少なくとも普段私は「観光客だらけで高いしウザいし、無理無理!」と見切っている場所だらけだ。

でも彼はそれらを大変愛でてらっしゃった。それがかえって新鮮で、こんな化石みたいな人いるんだなぁ(いや、ほんとに言い方!)と好奇が凝縮された視線を終始送っていたと思う。失礼な言葉を連発しながら。

思えばそもそも私は、昔からドイツに憧れていた。特にベルリンへの羨望の眼差しは強く、いまだに「ベルリン在住」と言えたならどれだけいい気になったかと思うと何とも言えない気持ちになる。
(そんなことで得意げな態度をとってしまうなら、いっそパリに留まって しおらしくしていたらどうだい?という神からの鞭撻か?)

言語もドイツが好きだし、歴史的にもデザイン的にも断然興味あり!まあ、食事は最悪かもしれないが芋は好きだ。

そんなわけで、ブリンブリンに肥えた発色の激しいお花を愛し、ゴテゴテと装飾がうるさいフランス(言い方、謹んで!!)より断然、硬派なドイツ推しなのである。

そんなことにも自覚的になる時間だったな。
ただし今はピノキオばりに、社会を新しい視野で学んでいく時間を過ごす運命なのだろうと考えていたので、こういう経験が何らかの未来に繋がっていくのだろうと思う。自分を経験の海に泳がせてみよう。養殖とはいえ、本物の海の端っこで泳げるんだから水槽より良いだろう。

夜は日本の税理士さんに教えて頂いた方法で、経費の計算業務を始めた。実際に当日の為替レートで計算していくと、友達のお誕生日祝いに二人で食べたランチ(決して高いお店ではない)で8,000円を越えているのをみると、円安の呪いみたいなのがまた頭をもたげてきた。

「円で考えたら」という悪魔の呪文みたいな言葉を、どこかのドブに捨てなければ!そんなことに取り憑かれたって為替は良くならないのだから。オリンピックが始まる前に、ドブのように汚くて危険なセーヌ川に捨てに行こうかしら。

【あとがき】
寝不足からか、終始「言い方!」の乱れがありましたため、本日世武裕子さんは危険退場とさせて頂きました。

おやすみなさいませ。

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