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爺さんとクィーンと食い道楽(1/13)

今日はお喋り三人衆(うち病み上がり二名)の本年度初の集いということで、とんど祭りに参加した。私が季節の行事に縁がないことは早々に打ち明けた気がするが、初耳の"とんど祭り"を爺さんがやたらと推すので、それならばといつもより早起きで支度(早起きと言っても10時半)。
左義長に似たような感じで、長い竹を組み立て、そこに近所の人々が持ってきた門松や注連縄などを焚べ、年男の皆さんが着火するスタイル。消防の方が予め周りに水を撒いたり鎮火するまで立ち会ってくれているおかげで、これまでボヤ騒ぎを起こしたことはないらしい。
しかし、遠巻きに見学していても灰は忙しく舞い、顔が真っ赤になるほど火は熱い。時折パンっ!と竹が破裂するような音が鳴り響き、すごい迫力。毎年護摩業をするカープ選手の真っ赤な顔面を思い出した。

動画撮ってSNSにあげる!などと張り切っていた私だが、予想を遥かに越える迫力に新年早々何度も目にした火事の風景が思い起こされ、なんとなく個人の思い出として心に収めておくことにする。

習俗というのはよく分からないものが多いが、民族の歴史が続いている面白さは独特なものがある。間近が見ることができて嬉しかった。

その後はクィーンがゆがいてくれたお蕎麦を食べて、政治や教育について熱く語らった。情熱に溢れる討論の行き着く先が、人をダメにするクッションみたいなやつと炬燵の効果による転た寝だったことも正直に書き記しておく。

とても熱心な意見を交わしていたとは思えないだらけっぷり
(爺によるテロップ入り(その書体!))

いつも外食でもするかと言いながら、「めんどくさいから家でいっか。スーパーの惣菜そろそろ値引きになってるんちゃう?」となる我々だが、新年なんだから!と外食を決行。LECTという広島市民にはそれなりに知られる商業施設へ向かう。
早めの時間にも関わらず流石の週末。お寿司屋さんはすでに待ち人が列をなしていた。せっかちな爺さんにそそのかされてすっかり焼き魚とか牛タンの気分になってしまい、空いていた定食屋さんに入った。(お隣の博多式天ぷら屋さんも美味しそうであった)

カキフライも食べたい、干物も食べたい、あれもこれも…と言いながら、新年だからと皆んな少し奮発して盛り沢山の定食を注文。結局、私の誕生日だからと爺さんが奢ってくれた。

そもそも、爺さんと仲良くなったきっかけは爺さんの御子息で、彼は東京でカメラマンをやっている。私も何度か写真を撮ってもらっている。広島に住んでいるならとご両親を紹介してもらったのが最初だった気がする。早速爺さんとやたら気が合って、「⚪︎⚪︎さんのお父さん」というより、ただのマブダチになった。爺さんがただのマブダチなのに対して、クィーンは友達というよりもお母さんっぽさがあって、また違う親しみを感じている。

そのカメラマンが私の誕生日にスタバのギフトチケットをくれていた。
「一人一杯500円までOK!私の奢りじゃなくて、息子の奢りだから遠慮なしに!」と遠足のお小遣い制のように爺とクィーンにそれぞれチケットを配布した。ふたりとも真面目に税込500円…と、抹茶ティーラテ トールサイズを注文。息子の奢りで有難く食後のお茶やコーヒーを楽しんだ。ありがとう、息子。(私より歳上)

理想的な週末を堪能した我々は、帰りの車で「次は甘味いく?月曜の午後とか?」などと、終わりのない食い意地を見せていたのだった。


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