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(小説)ロックの冒険

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イソヒヨドリのロックが、仲間と助け合いながら冒険の旅をする物語です。
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ロックの冒険(1)

ロックの冒険(1)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
青い翼が自慢さ。
僕はずっと海の近くで生きてきた。
いつものように運河で海を見てたんだ。

ある日ハシボソガラスのクロウがやってきて僕にこう言ったんだ。
「よう、ロック!お前、森の方に行きたいと思わないか?いつまでも潮臭い海にいてもしょうがないだろ。」
「森の方には何があるの?」

クロウはニタニタしながら、ロックに言った。

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ロックの冒険(2)

ロックの冒険(2)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

しばらく飛んだら緑が見えてきたのさ。僕らは地面に降りた。
「ねークロウ、あれって森なの?緑の葉っぱがたくさんあるけど」
「あれは森じゃないな。まだここは海の近くさ。」
その時だった。木のてっぺんから怖そうな声が聞こえたのさ。

「こら!お前たちここで何をしてる!!」
頭の上をかすめるようなスピ

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ロックの冒険(3)

ロックの冒険(3)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

「おーい、のけのけー!!」
ロックとクロウにぶつかりそうになりながら、白い大きな鳥が池の端に降り立った。
「危ないなー。君は誰なの?」
「おれ?おれの名前はホワイティ。チュウサギさ。」
ホワイティは羽繕いをしながら、悪びれた様子もなく、マイペースで魚を探し始めた。

ロックは少しムッとしながら

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ロックの冒険(4)

ロックの冒険(4)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

ホワイティはロックとクロウに言った。「そんなに森に行きたいなら、それまでにいろんなことを知っといた方がいいな。」
「お前は知ってるのか?」とクロウ。
「残念だがおれはあんまり詳しくねぇ。だけどな、ここから少し離れた広場にムクドリの群れがいる。そこのリーダーのスターリングに聞いてみな。スターリン

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ロックの冒険(5)

ロックの冒険(5)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

スターリングはロックとクロウに言った。
「森には俺の親友だったティットがいる。シジュウカラの女の子さ。ティットが森に行ったまま帰ってこなくなった。伝え聞いた話だとミニベットの魔法で石にされたって話だ。なぁ青い羽と黒い羽、お前たちにお願いだ。もしローリーに会って魔法を解く方法が分かったら、ティッ

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ロックの冒険(6)

ロックの冒険(6)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

「ねえテイリー、どこまで飛んでいくの?」小さなロックは、すごいスピードで飛んでいくテイリーに付いていくのがやっとだった。
「もうすぐだ。下に川が見えるだろ?あそこまでお前たちを連れて行く。あとは自分たちで頑張ってみな。川をずっと昇っていけば、いつかは森に着く。」
そしてロックとクロウとテイリー

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ロックの冒険(7)

ロックの冒険(7)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

「きゃー!」スポッティの驚きと絶望に満ちた叫び声が聞こえた。
スポッティの子どものうち泥に足をとられた一羽がもがいている、その背後に舌舐めずりをしているヘビがいた。

ヘビは今にも子ども遅いかかろうと、紐のような体をS字型に曲げて、じっと子どもを見ていた。
「ロック、その子を足で捕まえて上に持

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ロックの冒険(8)

ロックの冒険(8)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

スポッティ親子を後にして、ロックとクロウは川を上っていった。
ちょうど川の中流くらいまで飛んで、2人は休憩していた。
ふと見ると、川に打たれている杭の上に一羽のカワウがとまっていた。
だけどカワウは何か悲しい表情をしていた。

「どうかしたの?」ロックが聞いてみた。
それでもカワウから悲しい表

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ロックの冒険(9)

ロックの冒険(9)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

翌日ロックとクロウはコーモランと別れてさらに上流へと飛んでいった。
途中、広い田園地帯が広がっていた。2人はそこで休んでいた。
緑の絨毯の上でエサになりそうなものはないか探していたとき、黒と白のストライプ模様のスレンダーな鳥が2人の場所へやってきた。

「よう、この辺りでは見慣れない香りだな。

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ロックの冒険(10)

ロックの冒険(10)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

青の洞窟の入り口までやってきたワッグとロックは、その暗黒の穴に入っていくと思うと、怖気付いた。
ワッグはいつも以上にお尻をフリフリ、ロックも落ち着きなさげに羽繕いをしていた。
「おいロック、ここで逃げるなよ。」
「逃げたりしないよ。ワッグこそ震えてるんじゃないか。」

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ロックの冒険(11)

ロックの冒険(11)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

翌日ワッグと別れたロックとクロウは、田園地帯をさらに川上に向けて進んでいった。
途中で枯れた木が立ち並ぶ林があった。
林の中に1本の枯れ木があり、その枝をチョコチョコと登っていく小さな鳥がいた。羽は白黒のストライプ、動きからしてキツツキの仲間だった。
「おーい、お疲

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ロックの冒険(12)

ロックの冒険(12)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

イソシギのリズは泣いていた。
この悲しみは当分癒えないような気がしていた。そんな時ロックとクロウに出会った。
「なんで泣いてるの?」とロックが聞いた。
リズには恋人がいた。恋人の名前はバートンと言った。
リズは本当はバートンのことが今でも大好きなのに、自分からさよならを言ったらしい。

「ねぇ

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ロックの冒険(13)

ロックの冒険(13)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

ロックとクロウはしばらく河原に向かって飛んでいった。飛びながらバートンを探した。
河原から少し陸地に入り込んだ窪みみたいな場所があり、そこにイソシギがいた。
それはバートンだった。リズが言うようにとてもハンサムなイソシギだった。

「君はバートン?」ロックが聞いてみた。
「ああそうだが、君たち

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ロックの冒険(14)

ロックの冒険(14)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

「もう少し早く森に着く方法ってないかなぁ。」クロウが疲れた表情で呟いた。
ロックとクロウは2人で森を目指して旅を続けていたが、森はまだ遠くだった。
ロックとクロウがそんな風に考えていた時、空を滑空するように、すごいスピードで飛んでいく鳥を見つけた。
「わぁ、なんだあの鳥は。飛び方もカッコいいし

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