ダメ人間ホイホイ
私の周りには割と人としてどうなの?って人が集まる。
どうやらメンヘラホイホイとダメンズホイホイの気があるらしい。
らしい、とは私自身が全く自覚していないこと。
「どうも〜!人をダメにするソファーもとい、人をダメにする女です!」を挨拶の枕詞にしたいくらい、ホイホイ引き寄せる。
私自身がお金に対して異常なほど執着があるので、今のところ金銭トラブルはないが(それはそれで人としてどうかと思う)
とにかく人をモンスターに変えるのが上手いらしい。
これは、大変遺憾の意ではありますが、母の血を色濃く受け継いでしまっているからだと思われる。
母は「どんなに嫌な人でも自分が知らないだけで良いところもあるはず」などと性善説を真っ向から肯定する、私からしたら痛い人なのだが、私もここまで性善説を前提として生きてはいないものの、どこか人を許す弱さがある。
人を許す弱さ、というのは「人を怒れないの自己肯定感の低さ」からであって、けして他人様が言う「優しい人」だからではないと言う意味です。
この「人を怒れない、人を受け入れる優しさ」というのは、一見良い人そうに見えるが実際は「言いたい事を飲み込むのが上手いだけ」の小心者だというだけです。
不思議なもので、そう言う人間を嗅ぎ分けて近づいてくる輩は多かれ少なかれいて、だいたいその人たちに逆恨みをされて私は人間関係を拗らせていくのだ。
例えば、前の職場の元上司は自己都合で退社という名目でのクビですが、クビの原因は多分私。
マジで色々やらかす人で
・休憩時間過ぎても寝てる
・家庭の事情を盾にして遅刻早退欠勤が当たり前それを有給で消化せずに上司の特権とでもいうように、勤怠をいじって上層部にバレないように細工。
・自分の仕事を私に押しつけて、スマホいじってるような人だった。
なぜ彼をここまで増長させたか、それは私にも問題があった。
それと言うのも私が大体のことを、良くないのに「良いですよ」と引き受けたり、納得できないことに対して「わかりました」と言って仕事をこなしていたからだ。
「自分がいかに大変か」を大袈裟に伝え、言葉巧みに人を誘導して、相手の優しさや気遣いに付け込む術を心得ているという点では、この元上司は、うちの元父親の家系に類似する人間だったとも言える。
楽を覚えた生き物は調子に乗り、かれこれそんな仕事の仕方を2、3年続けていたのだが、私が我慢できなくなり会社の面談でさらに上の上司に相談、発覚という流れになった。
揉めに揉めたが残念ながら私に非はなく、結果的に元上司は左遷されて退職という流れになったのだが、ここから元上司の暴走と逆恨みが始まり、私は「パワハラで上司を辞めさせた性格の悪い女」として醜聞を取引各所に広められていた。
しかも、私のせいで近々元上司を慕う社員達も辞めるという根も葉もない予定を吹聴していたのだ。
結果的に誰も辞めなかった。
マジウケる
基本的に仕事の人には敬語だが「俺たち辞めさせられるの?」と聞かれて「なんでやねん」とうっかり答えてしまうぐらいに驚いた。
そして、取引先の方々が大人の対応をとってくれた為、その言葉を誰も信用せず、むしろ同情と元上司を告発したほうがいいと助言までしてくれた。
優しい世界?
正直、醜聞を広められたからといってそれを鵜呑みにする人はいないと思っていたこと「やるだろうな」と思っていたこと、逆に辞めた会社の悪口を取引先に言うような奴は信用できないと元上司のほうが叩かれていたので、私は訴えるということはしなかった。
面倒くさいやん。
これが現在でも続くようなら、元上司の職場に直接連絡して厳重注意をしてもらうつもりだったが、なんか…いつの間にか,その話題も消えてなくなったので、私も別にいいか〜と相手にするのをやめた。
それに、これに関しては「甘やかした」「つけあがらせた」自分にも非があり、元上司を人間に育ててあげなかった周りの環境も悪かったのだろうと軽く同情した。
注意してくれる友だちがいなかったんだね。
来世に期待しよう。
次に新卒の時、同期で友人ができた。
私たちはとても仲良くしていて、だいたい休み日は一緒に遊びに行き、公私共に親しいと思っていた。
しかし、それは突然終わりを告げる。
というか、終わらせた。
彼女と私の職場に新しく非常勤の男が入ってきたのだ。
年齢も近く、割とアッホーム?な我が社は上下関係なく先輩後輩年齢関係なく飲みに行ったりご飯に行っていた。
当然、そこには新人男子も自然と加わっていて、普通に仲良く過ごしていた。
その中で友人と新人くんは付き合うことになって、それはそれは良かったね〜と皆でにこにこしていた。
友だちが嬉しそうなら、こっちも嬉しいじゃん。
けれど、段々と友人の様子がおかしくなっていった。
最初は何か怒らせたかな?
疲れてるのかな?
機嫌悪いな。
それくらいにしか思ってなくて、私はいつもと変わらず彼女と遊んだり、ご飯に行ったりしていた。
ぎこちない雰囲気はあったが一緒に楽しんでいると思っていた。
思っていたのに、ある日突然…友人にこう言われた
「私の彼氏を取らないで」
私の頭は言葉を理解できず、何を言われているのかわからなかった。
生きてるうちで、そんな言葉聞かされるなんて想定してないからね。
落ち着いてくれ、私とあなたの彼氏は職場の同僚であって、2人で会った事なんてないよ?
そもそも、顔もスタイルもあなたと私では好みが真逆で、好きになる要素が大変失礼だがZEROだ。
それなのに「取らないで」とは一体どういう事なのか、全くの濡れ衣で私は焦ったが平静を装って、彼女から話を聞いた。
要するに「彼氏が友人にヤキモチを妬かせたいという理由だけで私を引き合いに出して、あれこれ言っていくる」という事だった。
バカじゃねぇの?
いや、真剣なのかもしれないけど、友人の彼氏はそもそも私と話が合わない、同僚として接するが連絡先は知らないし、2人きりになったこともない。
それは友人も知っている筈だ、それなのに…男の言葉を真に受けて友人である私を疑ったのだ。
「ごめん、あなたには悪いけど、あなたの彼氏は私の好みでもないし、今後どうなる事ともなければ、どうかなるつもりもない」
と、とても冷たい言葉で伝えた。
それを聞いて友人はホッとした表情をして、私にごめんね。と伝えてきたが、私は腹の底から怒りが湧いていた。
自意識過剰にも程がないか?
愛情表現が歪んでないか?
そもそも、私を引き合いに出して巻き込むって、どういうつもりだ?
若い頃の私はとても血の気が多く、言わずにはいられなかったので、すぐに友人の彼氏を呼び出し「二度とこういう事を言うな」とガチギレした。
しかし、驚いたことにその男は「俺に惚れないはずがない」と言わんばかりに、友人がいる前で「絶対俺に惚れさせてやる」などど口にしたのだ。
生きてるうちで、言葉聞かされるなんて想定してない言葉が次々出てくる。
脳内処理が追いつかない。
こいつはどういう思考回路でそこに行き着いたのかわからないが、仮にも彼女の友人に対して言っていい言葉じゃないし、気持ちが悪いと思った。
そこから私は辞めるまでその男を避けた。
友人に変に勘繰られて今以上に揉めたくないという気持ちもあったが、それ以上にこの自意識の塊が話しかけてくる事が不快で仕方なかった。
そして、当たり前だが私は友人とも縁を切ることを決意し、退職とともに連絡を絶った。
私の何が2人をモンスターにしてしまったのか、考えてみたが、職場とプライベートは分けたいという私の徹底した態度が自意識過剰男的に気に入らなかったのだと思う。
たいした顔でもないし、前述の通り性格も悪いのに、自分はモテるという誇大妄想を膨らませた結果「なんでこいつは俺に惚れないんだ」となったのかもしれない。
知らんけど。
そして、友人も優しくてその人を大切にしたいのに気持ちが伝わらず、なんなら隣にいる私に意識が向いていて気が気じゃなかったのかもしれない。
知らんけど。
あとは、私も甘かった。
友人に気を使いすぎて、ハッキリ2人に迷惑だと教えなかったのだから。
私の甘さや隙がこういう悲しいモンスターを産み、クズ人間ホイホイとなっていたのだと思う。
そこから、私は仕事でできないことはできない
嫌なことは嫌だと言葉にするようになった。
それでも伝わらない人には伝わらないし、分からない人には分からない。
だから、静かに消える術を身につけた。
いつの間にか「あれ?アイツいなくない?」程度の存在で居たいと思うようになった。
それが一番いい、挨拶もそこそこにそっとして姿を消す。
そういうふうに、私はなりたい。
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