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単焦点レンズが好きだけどズームレンズも良いよねという話

風もなく晴れ渡った日だった。
明鏡止水。晴天白日。
池の水面に映った空が夏を予感させる5月後半。

僕の心はSIGMAから新しく発売されるレンズに心が乱れていた。

そうですか、Ⅱ型ですか。

初期型のレンズの評判はすこぶる高く、何度か手持ちのレンズの下取り価格と比べては買おうかどうか迷っていた。

ズームレンズは便利だけれど写りは単焦点レンズの方が良い。とされていたのは一昔前の話で、今では余程大口径でない限り描写性能に大きな違いは見られなくなってきている。

数値だけで見れば、f2.8の24mm、28mm、35mm、45mm、65mmの焦点距離のレンズが1本で賄えることになる。
AFが使えるズームレンズは魅力的だ。大きさと重さを受け入れられるなら。

僕が単焦点レンズが好きな理由はいくつかある。
描写、コンパクトさ、そして単一の焦点距離。
焦点距離が固定されているからこそ、自分が撮りたい構図を求めて足を動かす。どうしても撮れない構図は割り切って諦める。
一日の始まりにレンズを決める。
郊外の風景を撮るなら28mm
家族と近所に出かけるなら35mm
新宿でスナップを撮るなら50mm
息子と二人で遠出するなら90mm
今日はコレで撮ろうと写真の軸を定める。
頭がその日カメラに着けてきたレンズにセットされているから、出先でレンズを交換することは殆どない。

それでもズームレンズに心が動かされる。
便利さだけでなくArtレンズの描写にも惹かれているんだと思う。
僕はSIGMANIAではないけれど、SIGMAのレンズはなぜか集めたくなる。

この日、僕が持ち出したのは50mmのレンズ。
理由は特になかった。何となく気分が50mmだったというだけ。
単焦点はレンズ選びも楽しませてくれる。いや、「悩ませてくれる」が正確かもしれない。

美しいリフレクションだった。


SIGMAのレンズでなければ、やはりLEICAのレンズが良い。


24mm–70mmのズームレンズ。
どうしようか。
欲しいという気持ちが泡のように消えては次々と湧いてくる。

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