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主婦たちが決めた出社ルール

普通に会社で働いている人たちのほとんどには、出勤時間というものがあると思います。

例えば、朝、10時に出社する、とか、午後の2時に出社する、とか。

フレックスタイム制もあって、出社時間がバラバラなこともあるとは思いますが、それでも「会社に何時までに到着していなければならないか」は決められていることがほとんどだと思います。

では、その「何時に出社する」というルールは、いつ、どこで、誰が、決めたものなのでしょうか? 

そのルールがない社会というものを、想像することができますか?

そんなルールは社会で生きてく上で、当たり前だー、と思う人もいるかもしれませんが、全く違うルールを考え出した人たちもいます。

ある主婦の人たちが事業をすることになって、その主婦の人たちが話し合って、出社ルールを決めました。それは……

「全員、朝、9時に家を出る」

朝、10時に出勤する、ではなく、朝、9時に家を出る。

それぞれの家から職場までの距離は異なるし、主婦にとって、朝の時間帯はとてつもなく忙しい。同じ出勤時間にすると、忙しい朝の時間に不平等感がどうしても出てしまう。そこで考え出されたのが、同じ時間に家を出ることでした。

同じ時間に出勤するのではなく、同じ時間に家を出ること。それが、主婦の人たちにとっては、全員を平等に扱うルールだったというわけです。「平等」の意味を考え直させられる事例だと思います。

それぞれの家に監視カメラがついているわけではないから、本当に9時に家を出ているのかは、確かめようがありません。他者への信頼がなければ成り立たないルールですが、そういう今の「普通」からはあり得ないようなことを実行しようとする人たちもいるのです。

普通の会社員男性で、こんなルールを思いついて、実行しようとする人がいるでしょうか? 朝の忙しい時間帯を経験している主婦の人たちだからこそ、考え出すことができたルールだと思います。

今の社会は、多くのことが、男性の、男性による、男性のためのルールで回っているのです。

そのことに気づいていない人は多い。

私は、そういう今のルールに従って生きざるを得ないことは多々あっても、それに従って生きていくつもりは、今のところないし、これからも、たぶん、ない。


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