2022年の投資内容と今後の見通し

お久しぶりです。

すっかり更新が止まっており申し訳ありませんでした。

今回は個人的な内容になりますが、2022年に行った投資内容と、今後の見通しについて書いておきたいと思います。


2022年の投資内容

2022年はFRBによる利上げが急速に行われた1年でした。

以前の記事でも、米3ヶ月債の金利が4%を超えた段階で、SPXLは売却すべきと書いておりましたので、SPXLは予定通り全売却しております。↓

【医師×SPXL】実践編④金利を分析する。|かきすけ|note

平均取得価額は38ドルほどで、8月頃の120ドル近辺で売却しました。
実現差益はおよそ30000ドルでした。
少し円安が進んだ頃に円転したため、円換算ではおよそ400万円の利益になりました。


また、ドル高円安が一気に進行した1年でもありました。

アメリカのインフレ悪化に伴って、米金利が上昇する中で起きた世界的なドル高でしたが、円安は明らかに過剰と感じましたので、
初体験ではありましたが、6月頃からFXに参入しドル円のショートを開始しました。
ドルを売って円を買う行為ですので、円高になると利益が出ることになります。

円安が過剰だと感じた原因はいくつかありますが、
最も大きいのは円のキャリートレードの存在です。

これは金利の低い円を借りて、それを米ドルに変えて、アメリカの株や債券に投資する手法です。

円安が進む限りは、単純に為替差益が見込めますし、リスクオンの相場では投資収益も得ることができます。

この手法が流行り出すと、トレードの影響でさらに円が売られてドルが買われることになるので、円安が進みます。
すると新たにキャリートレードに参入する人が増えて、さらに円安が進む構図です。

ただし、キャリートレードで利益が出るためには、
①円安が進み続けること
②リスクオンの相場であること

の2つをクリアする必要があります。

当然ですが、その状況がいつまでも続くはずはなく、11月の逆CPIショックを受けて、キャリートレードは急激に巻き戻しを始めました。

日銀のYCC緩和のサプライズもあり、円高回帰はもうしばらく続くと思いますが、マイナススワップがかなり大きくなってきたため、年末にFXは全て決済して終了しました。

結局FXでは、平均取得単価が137円台で、131円台で決済しました。
損益は+840万円ほどでしたが、マイナススワップが170万円ほどあったため、実現損益は670万円ほどでした。


2023年の戦略

上記2つで出た利益をすべて使って、2023年の投資先に選んだのはTMFです。

TMFは正式名称は「Direxion Daily 20+ Year Treasury Bull 3X Shares」といいます。

20年以上の米長期国債に連動したTLTというETFがありますが、それに3倍のレバレッジをかけた商品です。

債券は、金利が下がると価格が上昇するため、
簡単に言えば、今後の米長期国債の金利低下に賭けているということです。

2022年に急速に金利が上昇したため、長期金利も一時4%を超え、近年ではまれな高金利となりました。
それに伴い、長期国債の価格は大きく下落しています。

長期国債は現在の金利水準に加えて、将来の景気見通しを反映するため、今後リセッションが起こり景気の悪化が意識されるようになると、
長期金利が低下し、国債の価格は上昇することになります。

逆にアメリカ経済の強さが際立ち、株価も上昇を続けるような展開になると、債券の価格はさらに低下するでしょう。

ただしその場合は、インフレが落ち着くことがないでしょうから、さらなる利上げを含め高金利が続くことになり、結末としてはあまり変わらない気もします。


ここからは個人的な見通しですが、2023年のアメリカの株価はさらに大きく下落すると考えています。

2023年1月時点では、利上げ停止が強く見込まれるようになり、逆金融相場後の中間反騰の色合いが濃くなっていますが、サイクルとしてはここから逆業績相場に突入します。

高金利下での企業の業績悪化が顕著になり、株価が下落します。
それを見かねて、利下げが始まれば、次の金融相場と始まりということになりますが、そうなるためには歴史的なインフレを打ち消すほどの強い下落が必要でしょう。

アメリカの株価は10年かけて上がりすぎました。原因のほとんどは、リーマンショック後から慢性的に行われた低金利と金融緩和です。

コロナショックで、さらなる超金融緩和を行なった結果、ついにインフレが爆発した印象です。

さらにFRBの利上げは大きく後手に回り、2022年は慌てて0.75%の利上げを4回行うという無様な姿を見せてしまいました。

5%前後がターミナルレートと見られていますが、ここまで金利が上がったのはリーマンショック前の2007年以降で初めてです。

3ヶ月-10年の逆イールドが歴史的な深さになっていることは言うまでもありませんが、
さらに深刻なのは3ヶ月-2年も大きく逆イールドに転換してきていることです。

長短の逆イールドは単純に将来の景気後退を示唆しますが、
短短の逆イールドは銀行の貸し渋り、貸し剥がしを促進するため、企業の倒産リスクが高まります。

この状況は、利下げが開始されて、イールドカーブがスティープ化しない限り解決されないでしょうから、大企業の突然の倒産が引き金となって大きなショックを起こす可能性すらあります。

このクレジットリスクについての記事はほとんど見かけませんし、市場もあまり気にしていないようですが、個人的に大きな要素だと思いますので、ここに指摘しておきます。

S&P500の底値は2500程度を予想しますが、少し控えめに3000としておきます。
バフェット指数100を適正とすれば、2400ほどですから、決して過剰な下落ではないと思います。

このような暴落が2023年中に起こるかは断言できませんが、遅かれ早かれそのような展開になると思います。

悲観的に聞こえるかもしれませんが、その可能性が高いと思ったからこそ、私は次の投資先をTMFに決めました。

現在、8.66ドルでエントリーしており、およそ1200万円分を買付済みです。この水準より下がるようなら積極的に追加買付を行う予定です。

株価の暴落が起これば、TMFは暴騰していますから、そこで売却し、その時の金利水準を見て、再度SPXLへの投資を検討します。

以上が今後の私の投資戦略となります。
アップデートがあれば、Twitterやnoteで更新しようと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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