古民家を買うまで(1)

僕は、バブル期に大学時代を過ごし、大量採用で大手企業でサラリーマンをしてきました。数か所の地方勤務もこなし、マイホームも手に入れ、何不自由のない暮らしをしておりました。

そんなところに、新型コロナウィルスがやってきました。

はじめは、リーマンショックのときのように、しばらく厳しい状態を耐えていれば、もとにもどるのだろう、と思っていました。しかし、勤務先の経営が急速に悪化し、会社がなくなってしまうんじゃないか、と不安になってきました。

そうこうするうちに、部署移動になりました。慣れない職場と慣れない仕事を、一生懸命キャッチアップしようとしましたが、うまくいきません。頑張れば頑張るほど、空回りしてしまうのです。周囲の気配りが重く感じるようになってきました。

しまいに僕は会社に行けなくなってしまいました。

上司にいわれて心療内科で診察を受けたところ、「適応障害」と「鬱」の診断が下りました。

そしてついに、長期の療養休暇に入ったのです。



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