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「海山辺暮らし」の良さ

 このパートでは「海山辺暮らし」の良いところをまとめてみます。が、あくまでぼくの価値観ですので、あなたにはぼくの例を参考にしていただいて、あなたが海辺の暮らしに何を求めるかを考えるきっかけにしていただければと思います。



【気軽にウォータースポーツが楽しめる】


 ぼくはサーフィン、スキューバーダイビング、シーカヤック、セイリングをやりますので、海まですぐの立地であることが重要でした。

 窓から海のコンディションをチェックしてすぐに行動を起こせます。

 シーカヤックやセイリングの大がかりな器材を運ぶのも、海が近いほど楽です。

 それからこれは付随的なメリットですが、金曜の夜飲んで遅く帰って、土曜の昼近くまで寝ていたとします。そんなときでも昼メシを食ってから、海に遊びに出られる、そんな気軽さがあります。


 もしこれから海辺に住もうと考えていて、ウォータースポーツをする方は、立地には気をつけたほうがいいでしょう。

 特に器材が重いウインドサーフィンやセイリング、シーカヤックをやる方は、海が見えても高台の土地などに住むと、重い荷物を引っ張り上げなければなりません。

 加えてカートなどで器材を運ばなければならない場合、家から海までの経路に階段などがないかも重要です。ぼくは家を選ぶ際、そのことは注意しましたので、家から海までの最短距離がすべてスロープです。


 これはぼくの経験ですが、海まで徒歩15分以上の立地だと、海に行くのがだんだん億劫になっていきます。サーフィンであればボードをチャリや原チャリに載せられますから、多少は遠くてもいいと思いますが、大きな器材を運ばなければならいウォータースポーツをする方は、カートを引きながら15分歩くのは結構きついと思います。一方、器材を車に載せて海まで行くとなると、なんだか海辺に住んでいる感じがしません。



【海に癒される】


 ウォータースポーツをやることで、気分転換やストレス解消になるということはありますが、海を眺めたり、海辺を散歩したり、近所の海が見えるレストランで食事をするだけで、気分がリフレッシュできます。ありきたりないい方ですが、海に癒されているのを、日々実感しています。

 都会暮らしで、イライラしたりストレスが溜まっている方には、海辺の田舎のノンビリした暮らしはオススメです。



【海が見える】


 ぼくの家からは海が見えるんですが、海が見える位置にデッキを作りました。デッキで海を眺めながら、コーヒーを飲んだり、ビールを飲んだりしています。なんでもないことかもしれませんが、ぼくにとっては日々の暮らしの中での「小確幸」(小さいけれど確かな幸せという意味で、村上春樹さんがエッセイで書いておられました)です。

 あと掃除をしているときとか、洗濯をしているときとか、手を休めてふと窓の外を見ると海が見えるというのも小さな喜びです。



【自然に囲まれてる安堵感】


「海山辺暮らし」をしてみて、 広く青い海、波の音、木々の緑、森の葉のこすれる音、リスの鳴き声、鳥のさえずり、風の匂い、潮の香り、そうしたいろいろな要素が人の心には知らず知らずに影響してくるということが、住み始めて良くわかりました。 それらの様々な要素に人は癒されているんだと思います。 

 思い起こせば都心に住んでいた頃は、割と気持ちがいらだったりして、細かいことで腹を立てていました。今はそんなことはありません。週末、家にいると気持ちの奥のほうがほぐれていく感じが確かにあります。


 そんな安らぎを手に入れたい方にオススメな立地は、道のどん詰まりで、奥に家がなく、自分の家が山際で、隣の家と距離があるところです。

 プライベート感が高ければ高いほど、のんびりゆったり感が増します。少し高台になっていると海も眺められます。「限られた人しか付近にいない」というのはなんとも安心できるものです。

 ただこのような自然がたくさんある感じというのは、東京へ通えるエリア、例えば湘南エリアでは藤沢、辻堂、茅ヶ崎あたりでは味わえなくなりつつあります。 あのあたりはもう街でして、自然に接したい方は別なエリアを探した方がいいでしょう。



【おいしい魚・野菜などの食材が手に入る】


 今はどこの観光地に行っても、道の駅のようなものがありますが、我が家のそばにもあります。今朝獲れた魚や野菜などを売っています。

 道の駅だけでなく、農家さんがやっている無人の野菜販売所もあちこちにありますし、養鶏場もあって、新鮮な卵を直売しています。

 どれも新鮮でおいしく、値段もお安く買えるのが特徴です。

 こうした食材で日々の食卓が充実するのは、暮らしが豊かになるようで幸せを感じます。



【子どもを伸び伸び育てられる】


 今住んでいるのが、一軒家で、しかもお隣と少し距離があるので、子どもが大きな声を出しても、そこまで迷惑ではありません。

 それに海まですぐですので、子どもは海で走り回ったり、砂浜を掘ったり、磯で魚を捕まえたり、自由にやっています。

 田舎町のせいか、住んでいる人もノンビリした人が多く、ママ友もノンビリ、大らかな方が多いところも子育てをするには楽でした。

 たとえば私立の小学校や中学校へのお受験お受験みたいな雰囲気はなかったです。逆にいえば、子どもの教育環境にある程度こだわりたい方は、海辺の田舎町はあまり適した環境とはいえないかもしれません。それでも茅ヶ崎・藤沢・鎌倉・逗子・横須賀あたりは、進学校もありますし、私立の中高一貫校へも通学できますので、選択肢としてはいいかもしれません。

 ちなみにどのくらい大らかなのかを表しているエピソードで、東京住まいの友人に話して驚かれたのは、初夏に行われた子どもの小学校の授業参観で、お父さんは、ほぼ短パン・Tシャツ・ビーサンで、お母さんはキャミソールの人もいたといいうことです。ちょっとキチンとした印象のジャケット・ワイシャツ・スラックスを着ていたお父さんが浮いているくらいでした。



【アレルギー症状などの病気が和らいだ】


 妻がアレルギー気味だったんですが、それが和らぎました。

 知り合いでも、子供のアトピーやぜんそくが軽くなったという人は結構います。

 ただ夏の昼のような陽射しが強いときは要注意です。かえって症状が悪くなることもあります。穏やかな気候の日に適度に潮風を浴びるのがいいと思います。

 海まで行かなくても、土地の空気自体が湿気を含んでマイルドになっている気がします。それは特に冬に感じます。冬の張りつめたキーンとした冷気はあまり感じません。



【周りの人のゆるさ 】


 ぼくの住んでいるあたりの人は、みんなノンビリしていて、極端にイヤな人や変な人はいません。

 以前、東京に住んでいるときは、細かいことにうるさい人とか、せっかちな人とか、嫌味な人がいましたが、そういう意味で暮らしやすいです。

 それから、周りにウォータースポーツをやる人が多いので、趣味の話で盛り上がれるのもいいですね。

 例えばシーカヤックでちょっと離れたところまで行って帰ってきた話しをしますね。今の場所だと「すごいね。やるね。海の状況はどうだった?」みたいな反応ですが、これがウォータースポーツをやらない人だと「えっ、いい年してそんな危ないことすんの?」というリアクションです。

 そりゃ危ないけどさあ…


 あとちょっとしたことですが、ラフな服でぜんぜん気兼ねないです。相手もダラっとした服装ですから…。

 服装に構わなくてもいいのは、ぼくのようなズボラでファッションに興味のないタイプにとっては、ありがたいことです。

 些細なことですがラクです。


 たぶん人口密度が低くて、何をするにも急がなくていいことに起因すると思うんですが、生活のちょっとしたことで譲り合う雰囲気があります。

 車でお店の駐車場から出て、道路に合流するときもすぐに入れてくれますし、スーパーのレジ待ち(レジを待つことなんてほとんどないんですが…)なんかも譲り合ったりします。

 車で走っているとき、知り合いが道を歩いているのを見たら、車を停めて声をかけて、場合によっては目的地まで乗せていってあげたりします。

 レストランなんかで料理が来るのが遅かったり、コンビニのレジで列ができていて、もうひとつのレジを開けないとき、よそから来た観光客の人が、お店に人に「遅いじゃないか」「早く、もうひとつのレジを開けろ」と怒ったりするのを目撃したことがあります。地元の人はそんなことしません。ただ待っているだけです。



【空いている】


 基本的に田舎でして、人口密度が低いせいか、郵便局、図書館、役場、病院、スーパーなどなど、そういう生活上のサービスがどこも空いています。

 しかもどこも駐車場がたっぷりあって、車で行けます。

 空いていて待たなくていいので、その点もストレスが少ないといえます。


 まだまだ「海山辺暮らし」のいいところはあるような気がしますが、とりあえず今回はこのあたりまで。思い出したらまた書きます。

 もしかしたらこの中にあなたが魅力的だと感じ事柄があるかもしれません。そうだとしたら、それが海辺に移住する目的につながるかもしれませんね。

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