佐安対談・MOVEIラボ第3回の文字起こし「『童貞。をプロデュース』舞台挨拶事件」

みなさんこんにちは

MOVEIラボ第3回

毎度、需要も無いのにハタ迷惑なだけでやっているわけですけれども

第1回が自主映画、第2回が映画祭ときまして、今回は山形国際ドキュメンタリー映画際も近いということで、ズバリ「ドキュメンタリー」

近年、「アクトオブキリング」や「FAKE」など国内外で話題作も多いですね

まずはこちらをご覧ください。

「しゃぶれぇ、オッラァア、しゃぶれよ」

いやなんなんですか。知性のかけらも無い憎悪がこもりにこもった下品な言動と、明らかに自分のことは棚の最上段にあげて密室に誘い込もうと四苦八苦して失敗する男性同士のやり取りは。

当番組は、国連ASEAN非加盟の43の国と地域の労働官庁からお墨付きを得ている、由緒正しき教養番組なんですよ。

まあでもよく見ていくと、かろうじて後ろの白い壁はスクリーンであり、数名が着ているTシャツの文字に「童貞。をプロデュース」と書かれ、言質をとられるのを言葉巧みに拒否しているのが、日本を代表するドキュメンタリー監督松江哲明監督というのがわかります。察するにこれが今、噂の「童貞。をプロデュース~FAINAL ブーメランは10年後にやってくる~3D IMAXバージョン」の予告編ですね。

TBSラジオナイツのちゃきちゃきラジオでも取り上げられたいうこの予告編の撮影者を当番組、探しました。非常に難しい大変な作業でした。難航に難航を重ねました。で見つけました。

出演交渉いたしました。これは探す以上に難航しました。我々の熱意を撮影者にぶつけました。「童貞。をプロデュース2」では島田奈保子さんはロサにこられませんでした。同じような結果になるんではないかと頭を何度も何度もよぎりました。

で出演して下さることになりました。

本日のゲストです。佐藤健人さんです。

佐藤 よろしく

安田 はじめましてよろしくお願いします

佐藤 ちょっと待てよ、ハジメマシテじゃねーだろ

安田 えっ

佐藤 第1回、第2回、と出て皆勤だろうが

安田 いやそうでした、あなただったんですね。騒動の焚き付け役は。いろんな偶然があったのでしょうけど、とんでもない場面に居合わせましたね。

佐藤 まあなんかわからん勘が働いたんだよね。

安田 今回の事件ですが、伝え聞くところ、2007年に制作された松江哲明監督の「童貞。をプロデュース」がですね、公開10周年を迎え池袋シネマ・ロサでは、どこまで本気かわかりませんが最後の上映と銘打ちまして2017年8月25日から一週間公開ということで、その初日上映後のトークショーでおきたトラブルだったんですね。そのまま中止という

佐藤 まあ数日前から妙な予感がしてたんだわ。

安田 実はですね、今回の当事者である加賀賢三さん、ズボンを下ろされている方ですね、加賀さんが遡ること10年前に書かれたブログ記事が、なぜかこの10周年上映前ににわかに注目を浴びていたという伏線が少なからずあったわけです。まあ最後といって最後になったパターンは、ない気もしたんですが…ライドオンや上野の間借り商店よろしく数十年続く閉店セールみたいに。しれっと来年も再来年も続くかと

佐藤 まあ、加賀君をセッティングする時点で、不穏な感じがしてたよ。実際何人かはヲレと同じ胸騒ぎがして、クソ忙しープレミアムフライデーに池袋まで来たっつうからな

安田 聞いたところ、トークも終わりにさしかかろうとした最中、司会のナヲイさんから、加賀さんに話をふったのが、すべての運の尽きのようです。

佐藤 ちょっといいかな、聞いた聞いたってお前もいたよな現場に

安田 えっ

佐藤 俺の隣に座ってたよな、どう思ったんだよ

安田 いや、私は、公平を旨とする当番組のMCとしてですね、偏向、権力に屈せず、あの、正直に申しまして、映画の内容はひとまずおいといて、この予告編動画についてもおいといて

佐藤 置いてばっかりじゃねーか、テメー日本昔話の傘地蔵か

安田 あの会場の雰囲気としましては、100名以上のお客様がおりました。結局トークの途中で席を立たれたのはですね、加賀さんが途中で帰りたい人は帰っていいですよ終電もあるし、という言葉で立たれた2、3名でした。ちなみに公開初日は金曜日の夜で、トークショーがモメだしたのが22時30分くらいでしょうか。ロサは池袋駅西口徒歩5分のところにあります。

佐藤 シネマロサの立地条件なんてどーでもいいんだよ。テメーは不動産鑑定士かバブルの地面師か

安田 つまり23時近くのトラブル終了までほぼ全員が残っていたわけです。でモメだしてからですが、会場盛り上がるどころか沈黙。ロサの生暖かい背もたれに挟まれて背中が嫌な汗でぐっしょり濡れてしまいました。

ちなみにあのような空気を味わったのは2度目です。詳細は端折りますが、数年前某県へ行ったときにシェアハウスというところが安く泊まれるのかと思って宿泊したら、夜トラブって、騒ぎでウルサいのに大部屋の連中20人が我関せずで狸寝入り。女がボソッと「(わめいてケーサツ沙汰にしたガキに対して)あの対応はどうかと思います」と言った場面までなんか似ていて、消そうとしていた嫌な気持ちが池袋の映画館でフラッシュバックしちゃいました。

佐藤 安田氏の過去のトラブルは自身の屁タレからくるもんだけど、結局覚悟ができているかどうかでしょ。またまた勘が働いちゃって今回ヲレはスピード勝負だと、帰宅後すぐに編集作業に入ったわけだけど、その間もちゃちゃは入ったよ。

安田 といいますと

佐藤 天下の池袋シネマ・ロサ様が、「劇場内の動画、写真をあげんじゃねえぞ」ってツイッターで名指しで警告しやがったんだ。それも深夜の3時に。おかげでレンダリング時間が3時間のびたじゃねーか。ハードディスク容量も倍食ったし。

安田 おかしいですね。一劇場がいったいなぜそれほどまでにナーバスになるのか。何か保身に走る必要性を感じたのでしょうか

佐藤 劇場保身といえばよ、公開数日前に加賀君にもロサから「数年前におこなわれたトークショー時のポスターサインを書いていただきましたよ」というツイッターが来たんだって。

安田 これはいじめっ子がクラス中を巻き込んで沈黙を強要していじめの証拠隠滅をはかる典型的パターンに似ていますね。民明書房刊の「いじめの形而上学」によればレベル3に進行した段階です。いわゆる言質をとって肩を組んで「ボクたち仲良しです、なっ」というやつです。

佐藤 でもね、これ加賀君のサインじゃねーんだわ。そもそもトークショーとか劇場公開の連絡とか来てねーしって本人も言ってるし

安田 うわーロサもやっちゃいましたね。黙れカス、これが証拠だ、と圧殺しようとして世間にアピールしたのが、逆にバレちゃうという。懐かしい言葉ですが、ツイッターはバカッター。

佐藤 まあロサも片棒担いでるし

安田 もう永久に公開されないでしょうから、言ってしまうと、シネマロサも映画の重要なシーンとして出てきます。そしてロサでこの映画を観ることで多少なり…

佐藤 まどろっこしいんじゃ、ボケ。フツーに協力ってクレジットがあんだべ。

安田 普段正義じゃリベラルじゃという、インディペンデント映画界隈の、他人の出方を伺った薄ら寒い沈黙が、気持ちがわるい。そして件のお二人には野坂昭如と大島渚のパーティでの殴り合いくらいかましてほしかったのですが

佐藤 お前なあ、ズボン下ろして下半身露出した男に劇場・配給・監督がキャンとも言えず、上映中止でお茶を濁そうとする奴らが野坂大島なわけないだろ。ついでに言えばギドクやベルトリッチでもないけどな

安田 結局映画は監督のものだという言葉が日本映画界においては、下半身露出男の覚悟にすら屈してしまうということが、明らかになったと

佐藤 まあ作品がつまらないというのが根本的にどうしようもないんだけど。で、いよいよ本題だけど、そんな腰の引けまくった映画界にカツを入れてやろうと思ってね

安田 第三回にして、いよいよ佐藤さんが最も得意とする分野を紹介するわけですね。覚悟と娯楽が入り乱れた反社会映画を

佐藤 そう、平野勝之、バクシーシ山下、インジャン古河です

(以下略)

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