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歌詞_コンクレ

雨は遠く
文通は止む
バジルの匂い
文鳥の呼ぶ声
葦が凪ぐ
全て消えた雲を掴み
車輪を錆びつかせて
窓向こうの影に見つかる

十を数えども
待ち人は来ずとも
裸足のまま旅を続く
鎖の重み
詩文の枷
蝋燭が食う
闇を跨いで

明日駆けつけてきた傍若無人に
服の中で先手を打つ
やり過ごした記憶の底
欲しかったものがあったとしても

今日の名残の芳
嗅ぎ人は放浪
灯の旗藍を雪ぐ
ルフナの甘味
死文の実
五分も透かぬ
有の紛いで

斯く明け暮れて今茫漠クリンチ
鶴の粟外連目処付く
掻き口説いた位相語ノート
佳き只詞あったとしても

 これがいい
 コンクレ

こころの栄養
いつもそこにあってくれる
ずっと宝物のままともに
続いてけ


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