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歌詞_唯物論的タナトフォビア

あゝ
いつか死んでしまうことが怖いよ
今じゃないだけで必ずやってくるらしいよ
あゝ
死後がないとすればそれは自我の喪失
考えることも感じることもできなくなるの

あゝ
それは物語やニュースの他人事じゃなくて
誰一人免れた例のない残酷で平等な確定事実
眠った瞬間を認識できないように
死んだことさえ認識できないだろう
だから眠るのも怖いんだ
そのまま認知を失いそうで恐ろしい

どうしてみんな平気な顔して他人事でいられるのだろう
みんなも絶対いなくなるのにね不思議だね
あゝ
神秘を信じられたら平和だろうな
あゝ
死後があると思えたらどれほど安らかだろうか
けれどね
どうやらそれはおとぎ話らしいと思えてしまうんだ

もしも意識が続くとするならいつ死んだっていいよ
なにも怖くなくなるもんね
痛いのは慣れているから仕方ないと思えるよ
あゝでもそれだと生きるのが辛い時にコロっといっちゃうかも

なんて全部現実的ではないとおもってしまうんだ

霊魂があるなら
オバケがいるなら
わたしには福音だよ
死の先があると思えるからね
転生とかあるならしてみたいもんだよね
地獄辺獄煉獄であっても消えるよりはずっといいと思うんだ
でもそれがあるなんて思えないんだ
そんななか死に際の夢をみてしまう

頭に向けられている銃の絶望感
致死量の毒盛られ死を待つ五分間
なにが起きたのかもうおしまいな宇宙戦艦
体力尽きて沈み訪れる深閑
目覚めていつも極めて安堵する
夢でよかったって
生きててよかったって

目の前に迫った死に対し
イヤだ
まだやりたいことが
どうしてわたしが
たすけて
なんて懇願しながら
どうしようもなくくたばる
のは
いまじゃないんだって
いまじゃないだけだけどね
いつか必ず
その時を迎えるだろうけれどね

あはは

誰も助からないね
致死率百パーだね


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