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単純移動平均線(SMA)とは?初心者でもわかる基礎から活用方法まで


1.単純移動平均線(SMA)とは?

株式投資やFXの世界でよく耳にする「移動平均線」。
その中でも最も基本的な指標が「単純移動平均線(SMA: Simple Moving Average)」です。
SMAは、ある期間内の終値の平均を求め、その値をグラフ上にプロットした線のことを指します。
SMAを使うことで、価格のトレンドを視覚的に把握することができます。
※画像赤い線

USD/JPY 日足チャート 200日単純移動平均線(XM)

2. 単純移動平均線の計算方法

SMAの計算方法は非常にシンプルです。
例えば、ローソク足5本分の単純移動平均線を計算する場合、直近のローソク足5本分の終値を合計し、それを5で割ります。
以下に具体例を示します。

計算具体例
直近終値:150.75
1本前終値:150.99
2本前終値:150.00
3本前終値:149.67
4本前終値:151.36 の場合

これを毎回計算し、新しい終値が加わるごとに古い終値のデータを削除していくことで、最新の移動平均を常に把握することができます。

一般項

ちなみに一般項は以下のようになります。
計算に用いるローソク足の本数をN とすると

3. 単純移動平均線の活用方法

SMAは、トレンドの確認やエントリーポイント、エグジットポイントの判断に使われます。以下に、具体的な活用方法を紹介します。

トレンドの確認

SMAを利用すると、価格が上昇トレンドにあるのか、下降トレンドにあるのかを視覚的に簡単に確認できます。

ゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線には「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」という売買のシグナルがあります。

  • ゴールデンクロス:短期SMAが長期SMAを下から上に突き抜ける時。一般的にこれは買いシグナルとされ、上昇トレンドの始まりを示唆します。

  • デッドクロス:短期SMAが長期SMAを上から下に突き抜ける時。一般的にこれは売りシグナルとされ、下降トレンドの始まりを示唆します。

 サポートとレジスタンス

SMAはサポートライン(価格が下がったときに止まるライン:支持線)やレジスタンスライン(価格が上がったときに止まるライン:抵抗線)として機能することもあります。
価格がSMAに近づいたときに反発する動きを見せることが多いため、エントリーポイントやエグジットポイントの参考になります。

4. SMAの期間設定

日足のチャートを用いる場合、短期トレーダーは期間5、10、20のSMAを、長期投資家は期間50、100、200のSMAを使用することが一般的と言われています。
期間が短いほど、価格の変動に敏感に反応し、期間が長いほど、トレンドをよりスムーズに把握できます。

5. SMAの注意点

  • 遅行性:SMAは過去のデータを元に計算されるため、トレンドの変化(価格の変化)に遅れて反応します。

  • ノイズ:短期間のSMAは価格の変動に敏感なため、頻繁に売買シグナルが発生しますが、それらはノイズ(騙し)である可能性が高くなります。そのため、他の指標と併用することで信頼性を高めることが推奨されます。



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