【第一回】SDGs視点から捉えるウルトラマンティガ #女性の社会進出

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①はじめに

「日本のサブカルチャーは社会課題と、常に関連性がある」と私は考えています

近年、『鬼滅の刃』『ゆるキャン』『エヴァ』など社会現象を呼び起こすことはよくあります。

しかし、基本的に幼児期向けと受け取られることの多いアニメや特撮ドラマですが、実は社会課題に対して、解を示していたりするのです。

これから数回に分けて、「90年代特撮ドラマ」について執筆していきます。

この記事を通じて特撮やアニメからSDGsならびに社会課題について、改めて考えるきっかけに繋がれば幸いです。

それでは第一回、始まります。

②ウルトラマンティガについて

今回話題に挙げるのは約25年前の1996年放送「ウルトラマンティガ」(以下、ティガ)

《以下説明》円谷プロダクション制作。1996年9月からTBS系列にて1年間放送された、16年ぶりのテレビシリーズ。ジャニーズ事務所所属の長野博(V6)が主演したことが話題になった。またV6が担当したOP曲のTAKE  ME  HIGHERは名曲である。またシリーズ初の地球防衛隊における女性リーダーの登場や、CGを取り入れた撮影技法など、初要素が多く詰まった平成第一作目。

③現実の『2021年』と『1996年の作品』

SDGsの17の目標の一つに「ジェンダー平等の実現」が掲げられています。

対して、2019年の世界経済フォーラム(WEF)の調査で日本におけるジェンダーギャップのランキングは『153ヶ国中、121位』です。残念ながら女性の社会進出は進んでおりません。日本は紛れもなく、女性の社会進出においては後進国です。

対して、ここで初の女性隊長が登場したティガを考察してみましょう。

“時代設定は2007年 - 2010年、核兵器や公害などが完全に廃絶された世界が舞台となっている。東京は“メトロポリス”と呼ばれ、ハロウィンの習慣が定着している反面、風俗・文化は放送当時の現実世界と殆ど変わらずに描かれている。”(Wikipediaより抜粋)

1996年から想像した近未来について描かれています。当時の製作陣はもしかしたら、#バックキャスト視点でティガの人物たちの構想を練っていたのかと推測しております。

ここで女性リーダーのイルマ隊長について少し紹介します。

『イルマ・メグミ』36歳。地球防衛隊・GUTSのリーダー。科学者としても、パイロットとしても超一流。死別した夫との間に息子がいるが、仕事が多忙のために別居を余儀なくされている。(NIKKEIから一部抜粋)


放送から遡ること10年。男女雇用機会均等法が1986年に施行されました。男女平等が囁かれ始めた日本でいち早く女性リーダーが登場したティガ。その後のシリーズでもチームを引っ張る強い女性キャラクターが沢山登場し続けています。

部下を信じ、作中では冷静な判断でチームを引っ張ったイルマ隊長。今後の日本のビジネスシーンや政界においても、そんな女性リーダーが生まれる、社会基盤を構築、女性管理職を育てる環境を作ることが大事だなと、私個人の拡大解釈ではありますが、そう感じられました。


(また今回はウルトラマンを例に挙げましたが、1994年放送「忍者戦隊カクレンジャー」や2000年放送「未来戦隊タイムレンジャー」においても、実質のリーダーが女性でした。いずれ記事執筆できたらと思います。)


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