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仕事を通じて、人とのつながりが増える‐若手社会人が語る石巻で働くリアル‐

今回は、石巻に移住し、水産業で活躍している若手社会人のお二人に、石巻で働く理由や東京の企業との違いなどをお話しいただきました。
水産業で働くリアルや石巻だからこその環境を知ってもらえたら嬉しいです!

12月22日に開催されたオンラインイベント「最前線で活躍する経営者と若手社会人から水産業で働くリアルを聞こう!」の第一部、「石巻の水産業で挑戦できること」の様子をお伝えします。

登壇者はFISHERMAN JAPANの川鍋一樹さんと布施商店の小川凛さんです。

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川鍋一樹
 一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン 事務局
 
1997年埼玉県鶴ヶ島市出身。大学・大学院時代は微生物化学についての研究や築地市場でのアルバイトに励む。新卒でITコンサルの企業に入社。その後、働き方や自分の理想像を改めて考えたときに、アルバイト時代に見た築地市場の人たちを思い出し、水産業界で働くことを決意。一般社団法人FISHERMAN JAPANに転職し、現在は漁師の担い手を増やすために求人の作成や研修のサポートをしている。

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小川凛
布施商店
 
1996年三重県桑名市生まれ。北海道大学文学部卒。休学中にカンボジアで見た豚の屠殺がきっかけとなり、食領域へ興味を持つ。その後、水産の世界を知るべく、漁業協同組合でのアルバイトや魚食の普及活動に取り組む。卒業論文では社会学を切り口に北海道の昆布の流通について執筆。2022年4月、布施商店に新卒入社し、営業・商品開発などを担当している。

東京の企業ではなく、石巻の水産業に飛び込んだ理由

弘田:東京の大企業で働く、ベンチャーで働くという選択肢もあった中で、お二人はなぜ石巻の水産業で働こうと思ったのでしょうか?

川鍋:新卒では東京でITコンサルとして働きました。そこを選んだのは、大学院で研究に取り組んでいるときに、海外の研究者たちがAIを使っているのを見て自分もITを勉強したいと思ったからです。しかしコロナの影響もあり、ずっとリモートで働く中で、仕事のやり方やITの知識をつけるという意味では良いものの、このまま20代を終えるのはもったいない、不安と感じるようになってきました。そのときに思い出したのが、大学時代に5年くらいバイトをしていた豊洲市場で働いている人たちです。その人たちは曲がったことはしない、筋が通っていてかっこいいと僕の憧れの存在だったんですよね。その人たちと家の中でずっとカタカタ仕事をしている自分を比べて、ものすごく遠いと思ってしまいました。それがきっかけで転職を考えるようになり、バイト時代の先輩からFISHERMANJAPANを紹介をしてもらいました。実際に石巻に来て色んな人と話したところ、水産業で面白いことをやっていてかっこいいと思い、その場で石巻で働くことを決めました。

弘田:新卒1年で東京の会社をやめて、キャリアを描くことが難しい地方の小さい企業に飛び込んでいく怖さはなかったのですか?

川鍋:怖さは全くなくて、自分のやりたいことをやろうと思って来ただけですね。大企業じゃないと通用しないみたいな風潮は減ってきて、地方でもベンチャーでもやるべきことをやっていれば評価されるような時代になっていると思います。大企業の人が何も考えていないというわけではないですが、大企業の一部として、何も考えずに働いているほうがリスクだと思っていますね。あとは、この石巻での経験を踏み台にしてまた都会に戻る選択肢もあるし、どこでもやれる自信はあったので全然怖くなかったです。

弘田:小川さんはどのような流れで石巻に来たのでしょうか?

小川:僕は大学3年の冬から就活を始めて、そのときに興味があった物流や小売の大手企業を見ていました。しかし就活をやっていく中で自分の肌には合わないことに気が付き、一旦全部やめ、起業をしようとしましたが自分の中でうまくいかず、、、鬱になってしまいました。そこでもう一度立ち止まって考えた時に、自分はお世話になった水産業に関わりたい気持ちが一番強いことがわかったんですよね。

弘田:水産業に絞ったときに他にも選択肢は沢山あったと思いますが、その中でもなぜ石巻の布施商店を選んだのでしょうか?

小川:自分の中で会社を選ぶ軸が3つありました。一つ目は、「課題を設定する能力を身につけられる環境か」、二つ目は、「設定した課題を実務を通して解決できるか」、三つ目は「一緒に働きたいと思える人たちか」です。この軸で様々な会社を見た時に石巻の布施商店と出会うことができました。

多くの人と関わりながら石巻で挑戦する

弘田:今回のテーマは「水産業で働くリアルな声」ですが、実際にお二人はどのような仕事をしているのでしょうか。

川鍋:FISHERMAN JAPANで、漁師の後継者を増やす担い手事業を担当しています。具体的には担い手を募集したいという漁師さんのところへ行って、一緒に求人を作成し、それをwebで回しています。また、高校に行って漁師の魅力を伝えたり、大学と協力してVRで水産業の魅力を発信していくということもしています。

弘田:漁師を増やすための窓口として仕事をされているのですね。前職との働き方の違いや、石巻に来てよかったこと、逆に大変なことはありますか?

川鍋:一番違うのは色んな人と会いながら仕事をしていることですね。前職だと、クライアントともオンラインでミーティングをしていたので、社外の人に対面で会うことは一度もなかったです。名刺も持ってなかったですね。でも石巻に来て、既に100人以上の人と会えてますし、自分が憧れていた水産業で働く人と関われて、たまには漁にも連れてってもらうという生活は本当に楽しいです。
逆に難しいところで言うと、色んな人と関わる分コミュニケーションは大事だと感じています。チャットではなく、電話でないとつながらないということもあるので、そのような人と人ならではの難しさは前職ではなかったですね。

弘田:続いて小川さんにお聞きします。現在行っている仕事の内容や、SeaEOとして挑戦してよかったことを教えてください。

小川:仕事はECサイト関係の営業を担当しています。会社として昨年、ECサイトを立ち上げたのですが、僕は専属の担当として、商品の作成から販売までの全てを担っています。
働いてよかったこととしては、大きく2つあります。一つ目は現場調整能力がつくことです。実際に現場で人と関わりながら仕事をし、アドバイスをもらいながら調整していけるというのは本当に良い経験ができていると感じています。二つ目はSeaEOで入るとメンターがサポートしてくれることです。社長やFISHERMANJAPANが常に問いを投げかけてくれるため、「自分がやりたいことは何なのか」「何を目指しているのか」などを考えさせられます。これを改めて考えることで、向上心を持って毎日仕事に取り組めており、石巻に来てよかったと心から思っています。

弘田:働いている中で常に問われる環境というのはなかなかないので、SeaEOプロジェクトならではの贅沢な環境ですよね。
一方で、今BtoC事業を任されているように、難易度の高い仕事を任されることが多いと思うのですが、その中で難しい・きついと感じることもあるのではないでしょうか?

小川:もちろんあります。一つは体力的な部分ですね。石巻はとても寒いのですが、その中朝5時に起きて、魚市場に行って魚を搬入をするというのは大変です(笑)また、先ほど問われることで向上心を持てると話しましたが、自分を認知して変えるというのは辛いことでもありますね。

弘田:辛いことを乗り越えてまで、挑戦し続けられるのはなぜですか?

小川:地域内同期やシェアハウスの仲間の存在は本当に大きいですね。みんな頑張っているから自分も頑張ろうと思えます。また、身近に尊敬できる人がいるというのも大きいです。僕は一緒に頑張れる仲間と尊敬できる人どちらにも出会えているので、とても恵まれていると感じています。

移住した二人が語る石巻の暮らし

弘田:最後に、お二人とも移住されていますが、プライベートも含めて石巻の暮らしはどうですか?

川鍋:とても楽しいです!石巻に来てサーフィンを始めたり、自然の中で生活できているのが本当に気持ち良いですね。また、会社やシェアハウスの人たちとよく遊びに行ったりもしますし、石巻は移住者も多いので地域の人も温かく迎えてくれるのも魅力です。ただ本当に寒いです(笑)

小川:自然はもちろん魅力的なのですが、意外とディープな飲食店もあるんですよ。石巻駅前の立町商店街には個人経営のお店が集まっていて、とても楽しいです。


このイベントを見たい方へ!

今回開催した「最前線で活躍する経営者と若手社会人から水産業で働くリアルを聞こう!」はアーカイブ配信をしております。ご覧になりたい方は下のメールアドレスにご連絡ください!
jinzai@fishermanjapan.com

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