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北米獣医師、資格取得への道 #5 NAVLE 結果

試験を4月4日に受けてから待つこと、どれくらいだ?7週間…ほぼ2ヶ月、やっと結果が出ました。
試験の最終日が4月22日で、そこからだいたい4週間で結果が出るということで、先週の金曜日にわかるんじゃないかっていう意見が多かったんだけど、待てども待てども出ず。次の予想は今日4月22日で、朝起きた時からどきどきしながらメールを確認したり、RedditのNAVLEのスレッドをチェックしたりしてました。
そして9時ちょっとすぎにRedditのスレッドを見ると、”scores are out folks”の書き込みが…
メールをチェックして見ると、やっぱりお知らせが来てました。
まだベッドの中だったんだけど、もう寝てはいられず。そうは言ってもすぐ見る勇気もなく、とりあえず不合格だったら何もする気がなくなるので、シャワーを浴び、ハイキングに行く予定だったので出かける支度をしてから、結果を確認することにしました。シャワー浴びてても心拍数上がるし、手は震えるし、ほんとにどきどきした。

とりあえず、一通りやるべき事をやって、去年4月に亡くなった犬のしーちゃんに”お願い、しーちゃん、受からせて下さい”ってお願いして。
それから携帯で結果を確認しようと思い、websiteにログインすると出てきたのがscheduling permit…
どこにも合格の字がなかった。
“Scheduling permit for next NAVLE” という意味で解釈

あ、これは落ちたんだな、落ちてるとこのページが最初に出てくるんだ…と、意外に冷静に結果を受け止めている自分がいました。なんていうんだろう、やっぱそうだよね、そんなに甘くないよねって思いながらも、あまり感情がわかないっていうか、ずっしり重い気分というか、変なマインドスペースにいた気がします。
まぁ、とりあえず、score reportを確認してどれくらいの点数がとれてたのかを見ないと、と思いなおして、そのリンクをクリックしてみたんだけど、全然アクセスできない。しかたなくパソコンから確認するとこにしたんだけど、インターネットのコネクションが悪かったのか、パソコンの調子が悪かったのか、アクセスするまでに15分、そしてscore report PDFをダウンロードしたんだけど、今度はそれがなかなか開かず。そうこうしている間に、性格がもともとかなりポジティブ思考にできてるせいか、もしかしたらまだチャンスはあるかも…でも世の中そんなに甘くない…っていう、気持ちがまた行ったり来たり。そして、とうとうscore reportが開きました。
結果は…

まず数字が目にはいってきたんだけど、ピンとこず。その後 “PASS”という単語が見えました。
いや、もう見た瞬間、泣いた。
ここまで、何しろ英語の試験IELTSも辛かったし、最初のBCSEから始まりNAVLEまで、のべ8ヶ月、ずっと勉強の事ばっかり考えて辛かったのが、こんなにすんなりと報われるなんて、思ってもみなかった。ほんとにToo good to be trueって今も少し信じられないです。
落ちたと思った、言ってみれば沼の底から受かったってわかった時の雲の上まで飛んでったような全く逆の感情を味わった1時間でした。


ここからはscore report について少しだけ。
今回のpassing score は200-800点の範囲の中、425点でした。そして、自分がどれくらいの位置にいるか、どのセクションがどれくらい出来たのか、reportがもらえます。
私は全てのセクションでaverage、犬も猫もaverageで、なんだか小動物臨床経験者としては少し情けない結果だけど、受かったから気にしない😑😉
点数も全然、上位じゃないけどそんなのどうでもいい。受かれば良い…という試験です。


前の記事でも書いたけど、精神的に辛い試験で、しかもforeign trained vet の不合格率64% (北米の現役獣医学生の合格率92-94%🙀) だったから、もう2度と受けなくていいというのが本当に嬉しいです。

そして、何より1番ホッとしたのは家族、友達、職場の人たちに落ちたっていう報告をしないで済んだ事。これが1番のプレッシャーだった。
世の中のルールとしては、政治、宗教、あと最近は子どもの有無や欲しいかどうかは聞かないのがマナーだけど、このマナーの中に”試験の結果を聞かない”っていうのは、実は入ってない事が多くて、挨拶がわりに試験の結果どうだった?みたいな感じで聞いてくる事がほんとに多い… 気にかけてくれてるって事だし悪気はないんだけど、聞かれる方は大げさに言えば言葉の暴力のように感じる時もある…
今回はそういう事に気づけたので、自分も相手から言ってこない限りはなるべく聞かないように気をつけようと思います。

さて、ここからどうなるか、というと…
NAVLE合格したので実技試験に受かるまで、制限付きのライセンスで獣医診療ができるようになります。そして…給料も上がるはず。正直言ってこれが1番嬉しい。
給料上がったら、もう少し大きめの、ランドリーユニットがついてる、アリの出ない家に住んで、オカメインコかインコを飼って、そしてstained grass craftでもとりあえず始めようかな…と夢は膨らむけど。まぁ、まだ実技試験が2つあるので、これからもしばらくは勉強頑張らないといけないかな。
でも、とりあえず1番大きな試験NAVLEが終わったのでホッと一息つこうと思います。

そしてこの記事の最後に…北米獣医師試験の過程に取り組み始める前から、いろいろ助けてくれた尊敬する友達のゆふ子さん、本当にありがとう。あなたがいなければ、情報が限られてる中ここまで辿り着けたかわからない。この恩は、これからもどんどん他の人に回して返していこうと思います。

もしかしたら、拾った雀のロビンちゃんが運を運んできてくれたのかもしれない、とも思う、そんな嬉しい素敵な1日でした。

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