見出し画像

北米獣医、資格取得への道

日本で獣医12年、でも海外の方が過ごしやすくてカナダに飛び出して今5年目。
現地の動物病院でRegistered vet techとして働きながら北米獣医師の資格を目指している夏子です。
2週間前に最初のステップ、BCSE (basic clinical science exam) を受けてきたので、忘れないうちにその事を書こうと思う。
獣医の資格をカナダで取ろうと思った時に、あまり情報がなくて、ただ一人だけプロセスをブログで紹介してる人がいて、それがとても役に立った。
だから私の経験も誰かの役に立てば…
でも書いとかないと、すぐ忘れちゃうから。

北米獣医の資格は

  1. English proficiency exam 

  2. BCSE: basic clinical science exam

  3. NAVLE: the North America veterinary licensing exam

  4. PSA: preliminary surgical assessment 

  5. CPE: clinical proficiency exam 

5つの試験から成り立っていて、最初の英語の試験で必要なスコアを出さないと何も始まらない。私はここでかなりつまづいて、なかなか先に進まなくて辛かった。まぁ、今回はそこは触れずにBCSEのこと。

BCSEは計225問、220分のmultiple choice テストでどちらかと言うと名前の通り基本的な事を問われる。メインで聞かれるのは診断方法、鑑別診断、病気の基本的な対処方法や予防。薬理や解剖もそこそこ聞かれた気がする。
私は小動物臨床の経験があるから、そっちの問題はそんなに難しくなかったけど、問題は大動物。経験もないし、学校で習ったのはだいぶ昔だし、国が違えば流行る病気も違うから、勉強の大半は大動物に費やした。
使ったstudy material はZuku review😊
Standard とプレミアムのコースがあるけど、standard で十分だった。勉強方法は2600問ある練習問題をひたすら解いて、そこからノートを作っていった。フルタイムの仕事をしながらの勉強だったから、1日だいたい勉強できて2,3時間。眠気と闘いながら🤣
2600問解き終わるのに3ヶ月ちょっとかかりました。けっこう飛ばしてこれだけかかったから、もっとしっかりやろうとすると、かなり時間がかかると思う。
練習問題を解いていくと正答率が出てきて、私は65-80%とかなりセクションによって開きがあった。
その後、practice exam modeをやりはじめたんだけど、結局100問も解かない内に本番の日が来てしまった。
BCSEは年中開催されていて、会場もけっこうたくさんあるみたい。私は家から車で1時間くらいのところの小さい会場で試験を受けてきました。
けっこうカジュアルな感じで受付を済ませて部屋に入ると、あとは自分のタイミングで試験を始められる。
最初の方の問題は難易度高めに設定してあるのか、こんなの全然わからないっ!って思うような問題ばかりでその時は、あぁもう落ちたなって思ったけど、解いていくに連れて、比較的練習問題で見たような問題内容になってきた。
Student doctor networkっていうwebsite でforeign vet のフォーラムを見てると、同じような感じだったらしいから、最初の方の問題はわからなくてもあまり気にしなくていいのかもしれない。
ちなみに225問の試験はけっこう長くて、私は途中で飽きてしまった…180分くらいで全部解き終わって、それで会場を出てきたけど、終わった時の感想は40%の問題は何となく答え分かった、40%は選択肢の中から2問まで絞り込めてあとは勘、残りの20%はI have no idea って感じ…の出来ごたえ。
問題内容はZuku reviewをやっておけば、なんとかなるけど、Zuku reviewの問題よりすこーしだけ、細かい内容だったから、Zukuを使う時は詳細までしっかりやった方がいいんだなって思った。
例えば、Brucellosis の診断にどのサンプルを使うか( cow’s urine, blood, ingesta, aborted fetus’ brain or sample from digestive system) みたいな感じ。私は、ここら辺はささっと飛ばしてしまってたから、もし落ちてたら細かくやり直さないとなって考えてた。

BCSEの結果は2-3 週間で出るんだけど、私は無事1回目のトライで受かっていました。

BCSEの点数は300点からover 900点でpassing score は580点。私は660点だった。225問中、10問か20問くらいは実際は点数には換算されないみたいで、難しい問題はたぶんそこに含まれるんだと思う。採点方法は公開されてないからわからないけど、解答に対して部分点もつくんじゃないかな…だから最低点は0点じゃなくて300点?よくわからないけど。

とにかく無事に受かって、とてもホッとした。
これで落ちていると再度トライするのに4ヶ月待たないといけなくて、一刻でも早く獣医に戻りたい私にとって4ヶ月はとても長かったから。
結果を受け取って見ての感想は、small animal もしくはlarge animal の臨床経験があれば比較的すんなり受かるんじゃないかな、という感じ。

問題形式に慣れるのも大事だから、仮に1回目で受からなくても、試験を経験することが大切、次に生かされるはず。

さて、これで堂々とlicensing process に入ったって言えるから、ほんとに嬉しい😊
次はNAVLEかPSAだけど、NAVLEの試験は年2回春と秋。まだ申し込み受付が始まってないから、とりあえずPSAに申し込む予定です。申し込むとwaiting listに追加されて、だいたい6-8ヶ月待つことになるみたい。長いけど、その間にNAVLEの勉強をしようと思う。

こんな感じだけど、もしもっと知りたい事があれば気軽に連絡して下さい。
同じ目標を持つ者同士、助け合えたらいいな。

🐱🐶




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?