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オムレツは身近に潜むPDCAだ

私は最近、オムレツづくりに夢中になっています。
YouTube Shortsで、トントンして、クルッ!みたいなのを見たときに「これものづくり的にめっちゃ面白そう!」と思い立って作ってみたところ、見事にハマってしまい、それから数えきれないほどのオムレツを作ってきました。

そうしてオムレツを量産するうちに、どうやらこのシンプルな料理がPDCAサイクルと驚くほど共通点を持っていることに気づきました。
本記事ではオムレツづくりとPDCAの共通点を共有します。

そもそもPDCAとは?

PDCAサイクルとは、

  • 「Plan(計画)」

  • 「Do(実行)」

  • 「Check(評価)」

  • 「Act(改善)」

の頭文字をとったもので、問題解決や改善のための定番フレームワークです。私自身も社会人になってからは、嫌になるほどエラい人から言われてきました。

余談ですが、あんまりPDCA回したことないよ!という方はPDCAを文字通り”回す”ことができるサイトがあるので、ぜひ一度回してみてください。

PDCAとオムレツの類似性

そもそも私はオムレツを作ったことがなく、なんかクルクルしてトントンすればできるぐらいに思っていました。
ですが、はじめて出来上がったオムレツはスクランブルエッグでした。

イメージ図

ここで初めて「問題」に直面し、当時はとくにPDCAだなどと思うこともなくPDCAを回し始めました。

Plan(計画)

オムレツを作る前には、どのレシピを使うか、必要な材料は何か、どの順番で調理するかといった計画を立てます。これはまさにPDCAの「Plan」段階に相当します。

まず、どのような手順で作るのか知らなかったのでたくさんYouTubeを見て勉強しました。クックパッドやデリッシュキッチンでは得られないリアルタイムな情報が得られるので、料理においてYouTubeはかなり親和性が高いと感じています。

参考にした動画はこちら。なぜ固まるのか?ボソボソになるのか?など理論的に解説していて、動画もほぼノーカットなので得られる情報量が非常に多かったです。ほかにも動画を見ましたが、自分にあったものとして最終的にこの動画に落ち着きました。

Do(実行)

次に計画通りオムレツを作り始めます。材料を出したり、ボウルに卵を割ったり、フライパンで調理したりという一連の行動は、「Do」のステップです。

Doの質をあげるには①:再現性を高める

Doの部分は大きく分けると、
・再現性が高い部分
・再現性が低い部分
の2つがあります。
私はDoの質を上げるには、再現性を高めることが重要だと考えています。

オムレツにおいては、卵の大きさや調味料の配分は再現性が高いですが、フライパンの入熱度合いや卵の混ざり具合などは、意図しないと再現性を高められません。
再現性を高く保つために、定量、定性的に基準を設け、再現性が低い部分を潰していきます。

まずフライパンの入熱度合いについて固定化するために、予熱が完了すると模様が浮き出るフライパンを購入しました。

また、火加減についてはフライパンの底に火が少し当たる程度としてガスのつまみと目視で固定しています。これにより、再現性を高めることができました。

予期せぬ要因として、鳥インフルエンザの影響で卵の流通数が激減した時期があり、通常では弾かれるような低品質な卵によって味や水分量が変動していまう事がありました。

Doの質をあげるには②回数をこなす

質をあげる上では量をこなすべし!という主張が多々ありますが、オムレツのようにハンドスキルが重要な作業では回数が質をあげる大きな要因です。
とくにひっくり返す部分では勢いが必要なため、失敗を恐れず毎日こなすことで手に感覚を覚えさせていきました。

2回目ぐらいのオムレツ

個人的には回数をこなすことで思考を巡らせる余裕ができる、というのが理由と思います。当たり前にやれることで、これまで気を張っていなかった部分に気づくことができるようになります。

Check(評価)

オムレツが完成したら、まずは評価します。見た目はどうか、味はどうか、食感は満足できるものかをチェック。これが「Check」です。

いいオムレツ わるいオムレツ

オムレツの品質は、定性的な評価基準を設けて判断します。
やはり現代人、舌が肥えているだけあって、評価基準はポンポン出てきます。以下はオムレツの良し悪しを判断する基準です。

  • オム肌(表面)は光沢感があるか

  • 食感は固くないか

  • 色はまだらでないか

  • 形は整っているか

  • 味はよいか(とくにしょっぱすぎないか、くさみがないか)

などの基準でオムレツを評価し、次の段階に移ります。

形〇 オム肌△なオムレツ

自分だけでなく、人に評価してもらう

自分はあまりやれていないのですが、本当はオムレツ(成果物)を他人に評価してもらうのが、バイアス抜きで見えたり、新たな視点を獲得する上では重要だと思います。

仕事でも領域外の人に見てもらったりすることで、客観的に意見がもらえます。

Act(改善)

最後に、評価をもとに次回のオムレツ作りをより良くするための改善点を見つけます。もし味が薄かったら、次はもう少し塩を加えるとか、形が悪かったら成形法を見直すなどの具体的な改善策を考えます。これが「Act」のフェーズです。

私はいつも黙々とオムレツを食べながら改善事項を検討しています。

  • オム肌がザラザラしている

  • なんとなく臭みがある

  • 丸めかたがうまくいかなかった

など、本当にたくさんの課題を改善してきました。いくつかのパターンに別れているので、パターンごとに解説します。

改善パターン①ハードウェア要因

オムレツを作る上では、調理器具(ハードウェア)が非常に重要です。まず、卵を均一に混ぜるには菜箸ではなく小型の泡だて器を使用します。ドレッシングマドラーとも呼ばれ、小型なので取り回しもしやすく洗いやすいので重宝しています。これは動画では得られなかった視点なんですが、人に聞いて実践してみたところ混ぜの効率や質向上に役立ちました。

また、前述の通り、フライパンを買い替えました。形が整いづらいという課題を抱えており、直径24cmのフライパンを使用していたことが原因でした。これはいくつかの動画を見る中で一致している意見で、20cmまたは18cmがよいとされています。

このようにハードウェアに起因して起こっている不具合については、最適な投資が必要と実感しました。

余談ですが、私は社会人1年目にRAM 4GB+ HDD + バッテリー持ち2時間のノートパソコンが支給され、エクセルすらまともに動かなかった経験があり、ハードウェアへの投資の重要性は身をもって体感しています。

改善パターン②手順と材料の遵守

これは料理全般に言えることなのですが、手順と材料を守ることが非常に大切だと実感しました。

初期はずっとオム肌(オムレツの表面)がザラザラしているという課題を抱えていました。ここで材料を見直してみると、ほぼ全員がバターを使用していました。
私は、バターを買いに行くのが手間で、手を抜いてオリーブオイルを使用しており、結果としてまんべんなく油が広がらないことなどの要因からオム肌が荒れていました。

また、手順の遵守も大切で、動画では「ちょっと火が入ったら濡れタオルの上で冷ます」と言われており、それを守ってからは火が均一に卵へ入るようになりました。

仕事でも自己流で進めると、意外と大した事なさそうな手順が重要だったりするので、仕事と一致する部分だと思います。

改善パターン③より良いオムレツへ!付加価値をつける

それなりのオムレツができたところで、80点を100点にすることを始めました。現在研究中で、今は85点ぐらいです。
具体的には、

  • 華やかさを加える盛り付け

  • 皿へのこだわり

  • 高品質な材料の使用

などが挙げられます。それなりのオムレツでは満足できない体になってしまったので、もこみちばりの高さからパセリを均等に振りかけたり、たまに高級な卵を使ったりしてさらなる高みを目指しています。

写真を撮るスキルも欲しい

PDCAとオムレツ作りの相互学習

このように、オムレツづくりではPDCAサイクルをそのまま適用できます。オムレツづくりを通じてPDCAサイクルを身につけ、それをビジネスや他のライフシーンに活用することも可能かもしれません。

いつかビジネス研修で「よいオムレツをつくる」が課題の会社が出てきてもおかしくありませんね。

オムレツづくりだけでなく、生活全般にこのPDCAサイクルを活用してみると、もしかしたら、思わぬ発見や成長があるかもしれません。

かに玉

最後に:  

筆者は現在Webマーケティングの転職を考えています!オムレツでもPDCAを回せる奴と話したい、どんなスキルがあるのかだけでも聞いてみたいという人は、X(@sea_webm)のDMまたはこちらのコメントからご連絡ください。

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