技術書を書くには #001「まえがき」

こんにちは。翔泳社技術書編集部 山本です。想像以上の方に見ていただき、またスキもいただいたりとありがたい限りです。

ひとまず「継続は力なり」という言葉を信じ、今週も投稿していきます。

さて、今回始めてみる連載テーマは「技術書を書くには」です。技術書を書いてみたい!という方に向け、いち編集の目線から思っていることや感じていることを公開してみることで、少しでも参考になれば本望です。

最初の一歩!

結論から言うと、「技術書を書いてみたい」という思いがすべての始まりだと思っています。「自分の扱うIT技術を知ってほしいから」「仕事やキャリアに箔が付くから」「印税生活をしてみたいから」などなど、なぜ技術書を書いてみたいかの理由はまさに十人十色のはずですが、こうした「書きたい」という気持ちから、すべてが始まるのです。

我々が編集者として関わる商業誌も、皆さんが個人・サークルで制作される同人誌も、こうした「書きたい」という気持ちがなければ生まれません。我々編集者は、よく「書籍執筆の伴走者」といわれ、皆さんの中で少しでも「書きたい」という気持ちが生まれたときにそれを実現するお手伝いをするのが仕事です。しかし、その気持ちはあくまで皆さんの中から出るものであり、こちらから押しつけることはできないのが実状です。

個人的には、正直、ものを書くというのは楽な行為ではないと思います。こうして記事を書くのもなかなか大変だと痛感していますし、いわんや実際に何百ページもの本を執筆された著者の皆さまには本当に頭が上がりません。先日の「第十回技術書同人誌博覧会」において翔泳社として出展していましたが、そこで多くの同人誌サークルさんとお話しさせていただき、あらためてその大変さや、情熱の必要性をひしひしと感じた次第です(いろいろな同人誌も購入しました! たのしかった!)。

本連載を読んでいる方は、およそ何かのIT技術に関わっている方のはずです(違ったらすみません)。現役のプログラマ/エンジニアの方かもしれませんし、これからなりたい学生さんかもしれませんね(中にはすでにいくつも著作を持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが……)。大変であることはわかりつつも、個人的にはそんな皆さんの知識をぜひ何かの形で書き残してほしいと願っています。

本noteの記事は書籍、それも商業誌限定の話が多くなるかもしれませんが、「書いてみたい!」という思いは同じはずなので、何らかのお役に立てれば光栄です。

連載のおしながき

というわけで今後、何らかの形で技術書を書いてみたい方に向け、いち編集者として思うことを連載形式で紹介していきます。以下に、その内容として考えていることの一例を書き留めておきます。

  • 出版社、編集の役割

  • 企画の作り方

  • 執筆時のあれこれ

  • 赤字を入れるときに気にすること

他にも何かリクエストあれば書いてみたいのですが、業務のスキマを縫いつつ、あまり無理せずいければ。また、そのうち出版社の垣根とかも越えてみたい、、、なんて野望もあったりしますが、それはいずれのお話で。

つづく。


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