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持続可能な開発実現に役立つCSVのアーキタイプ その1: 環境的インパクト サスパタへの道(5)

PMI日本支部SDGsスタートアップ研究会の三木章義です。CSVのリファレンスカタログ作成に向けた活動 ~サスパタへの道~ 第5回です。どうぞ最後までお付き合いください。


パターン・ランゲージは、まだまだ学びの途中

 サスパタの名前の由来であるパターン・ランゲージについて、前回のnoteでは説明しました。パターン・ランゲージの歴史は古く、ある建築家が考え出した概念です。

パタン・ランゲージ (pattern language) は、クリストファー・アレグザンダーが提唱した、建築・都市計画に関わる理論。単語が集まって文章となり、詩が生まれるように、パターンが集まってランゲージとなり、このパタン・ランゲージを用いて生き生きとした建物やコミュニティを形成することができるとされる。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 パターンが集まってランゲージになる、というのは難しい概念です。面白そうだとパターン・ランゲージに着目したものの、パターンとランゲージの違いやパターン・ランゲージにする効果など分かっていないことが沢山あります。

 まだまだ学びの途中です。

持続可能な開発のための、CSVアーキタイプ

 趣味から仕事まで、何かを学ぶセミナーに参加したことがある方は多いと思います。大抵の場合は、前半に講師から説明を受けて、後半は実際に手を動かして習得するというのが王道です。

 その時に、後半になりいきなり「もう必要な説明はしました。ハイ、やってください」と講師から言われたらかなり戸惑います。「サンプルは有りますか?」と質問する人が必ず出てくるはずです。

 真似は何かを学ぶ基本的な行為です。ただし、得た知識を利用し単にサンプルを修正して自分のバージョンを完成させるだけでは身に着きません。

 修正する作業手順や完成形のかたちではなくサンプルからパターンを発見する、これが学びだからです。

 現時点では、みなさんにお伝えできるようなCSVのパターン・ランゲージの発見が出来ていません。参考になりそうな公開情報を探したら、CSVのアーキタイプ(原型)を発表している『Business Models for Shared Value』というレポートを見つけました。

 レポートでは、環境の原型である環境的インパクト、同じく社会の原型である社会的インパクト、最後に経済の原型である経済的側面、合計で3つのグループに分けています。

 一番理解しやすい環境的インパクトをまず今回はご紹介すると、大きく3つの原型があります。

  • 材料とエネルギー効率の最大化。廃棄物、排出物、公害の発生を減らす

  • 材料や製品を再利用する。廃棄物を他の製品/プロセスの原料に変える

  • 有限ではない材料とエネルギー源の使用

 環境的インパクトはテクノロジーのイノベーションに深い関係があります。楽観的に考えると、技術の進歩が加速されれば環境はより改善されていくはずです。

今回は環境の原型を紹介、次回は社会の原型を紹介する予定

 今回のnoteでは、サスパタを作るうえで参考になるCSVのアーキタイプを紹介しました。

 前述のように、アーキタイプがパターンならそれが集まるとパターン・ランゲージになるものなのか、勉強不足でまだ良く分かっていません。この辺はもっと理解を加速させたいところです。

 次回は社会の原型である社会的インパクトをご紹介します。

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