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第7回 地域づくりとSDGs

 皆さんこんにちは
佐賀SDGs官民連携円卓フォーラムの大野です。

 2月28日に、市村体育館で開催された佐賀県地域づくりネットワーク主催の「2021自発の地域づくりサミット」の「さが地域づくり未来トーク」でSDGsに関するコメンテーターとして登壇しました。

 そこで、まず地域づくり団体にとってのSDGsの意味について紹介しました。一言で申しますと、世界で同じ活動をする、または同じ目的を共有する仲間とつながる合言葉である、ということです。SDGsには169のターゲットがあります。そのうちの一つないしは複数個のターゲットの解決のために活動していることを世界に向けて発信すると、当然同じターゲットの解決を目指す仲間がいるわけで、彼らからのアクセスが期待されます。また、どのような活動をしているかをステークホルダーに説明するときもターゲットを示すことで、その活動の目的が一言で理解してもらえます。相手が企業さんや行政などでしたら協働やパートナーシップの可能性が生まれやすくなることも期待されます。地域づくり団体はすでに活動そのものがSDGsだと思っている方がたくさんいますが、それをコミュニケーションツールとして使い切れていません。それにより、活動の可能性を拡げきれないのはもったいないと考えます。ですので、できるだけ自分たちの活動をSDGsのターゲットとひもづける、もしくはターゲット達成を織り込む必要があるでしょう。

 地域づくり団体の皆さんは自分たちの活動がSDGsと関連しているかどうかわからないと感じていられる方もいらっしゃると思い、当日は活動がSDGs的かどうかの三つの物差しも提示しました。この三つがカバーできているとSDGs的だと言えますので、SDGsのターゲットとのひもづけ、もしくはターゲット達成を織り込みという作業に入ることができます。三つの物差しとは
・ 地域の人々が必要と考える課題の解決型であること
・ サスタナブルな活動であること
・ 未来の子どものためになること

です。

 地域の人々が必要と考える課題の解決型であることとは、ニーズ指向性を言います。自分がやりたいこと、自分だけが問題だと思っていることではないということです。言い換えれば、活動は誰のための課題解決ですか、その人(人々)はその解決を望んでいますか、という問いに答えられることができるということです。サスタナブルな活動であることとは、一回限りの活動であったり、続けていくことが難しい活動であったりしてはないかということです。誰かのための活動が続かなかったら、困るのは「誰かのために」の「誰か」で、活動をしている本人ではないからです。したがってSDGsの文脈では、サスタナブルではない活動とは誰かのためでなく、自分の満足か楽しさのためのものであるといわれてしまっても仕方がありません。未来の子どものためになることとは、地球自体の持続可能性を高めることができるのかということで、今やっている活動が未来の人々にとって、あの時、やっていてくれてありがとうと言われるだろうことを多くの人と共有できるかということです。

 この三つの物差しという問いに答えること自体が地域活動の重要な要諦でもあると言えるでしょう。


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