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ウイスキーに魅せられるまでの体験を振り返る

この記事は freee Designers Advent Calendar の 15日目です🧟‍♀️

お疲れ様です。こんにちは。

freee株式会社でfreee スマート受発注というプロダクトを担当しているProduct Designerのshotaです。

今回はクラフトビールギークの僕が、わずか6ヶ月でウイスキーに魅せられるまでの体験を振り返り、プロダクトデザインに活かせそうなところを探していきたいと思います。

属性
・20代後半
・Product Designer
・自信持って趣味と言えるのはクラフトビールを飲むこと
・お酒はゆっくり落ち着いて飲むのが好き
背景・行動
・日本国内に流通するクラフトビールはほとんど飲んでいる
・自分の趣味はクラフトビールだけで良いのかと悩んでいる
ニーズ・ゴール
・もっと色んなお酒を楽しめるようになりたい
・生きてる間ずっと楽しめる趣味に投資したい


💆‍♂️ 押し付けがましくなく心地よい情報提供

スコッチウイスキー4種の写真
R宅で飲んだスコッチウイスキー

この日、ウイスキーギークの親友Rの家でホームパーティ的なことをしていました。

彼の家にはウイスキーコレクション棚があり、僕がそこを見ていると「飲んでみる?」といくつかのウイスキーを出してくれたのが始まりでした。

この時はまだウイスキーを飲んでも、これが美味いのかまずいのか、どこを楽しめば良いのかわかっていませんでした。

いくつかテイスティングしているうちになんとなくこれ好きかな〜?というタイプのウイスキーを見つけることができたので、「これが好きかな」と彼に伝えると、そのウイスキーの味の特徴や蒸溜所・カスク(ウイスキーの原酒を貯蔵し、熟成させる木樽)の違いなど解説してくれました。

その解説は押し付けがましくなく、適切なタイミングで情報を提供してくれ、次に気になるであろうことも想定して情報提供してくれました。

僕の好みをしっかりとヒアリングした上で、好みに近いであろうウイスキーを次から次へと紹介を交えながらテイスティングさせてもらいました。

📝 プロダクトデザインで意識したいこと

こちらから一方的に情報を提供しない
ユーザーが必要なタイミングで情報を見れるようにする

とりあえず最初のガッと情報を提供しない
ユーザーの理解度・習熟度を想定し順番に情報を提供する

毎回ユーザーからアプローチしないと解説されない状況を作らない
次に気になるであることを想定できるのであれば、見れるようにしておく


🐣 小さくお試しできる環境

有料試飲で飲んだスコッチウイスキー2種
有料試飲で飲んだスコッチウイスキー

すっかりウイスキーに興味を持った僕はウイスキーを購入しようと思いウイスキーのことを調べ始めました。

しかし、R宅で飲んだウイスキーの値段を調べるととんでもない高価なもので、いざ買って失敗するのも嫌だし躊躇していました。かと言っていきなりモルトバーへ行き玄人たちに囲まれながらウイスキーを飲むのもなぁと思っていました。

するとRが300円程度で色んなウイスキーを試せる場所があるよと連れて行ってもらいました。そこでは店内にあるほとんどのウイスキーが10ml300円前後で試飲できます。

高額なウイスキーも少額で色々な種類を飲むことができるので、チャレンジするハードルが低く気持ちを楽にして試すことができます。

テイスティングを繰り返す中で、これは好きな感じがする、これは好みじゃないかも、とできるので徐々に自分の好み・好みじゃないウイスキーが明確になっていくのを感じました。

その日は初めて自身で好きだと思えたウイスキーを購入できました。

📝 プロダクトデザインで意識したいこと

試しに利用するためのハードルをあげない
→まずはサクッと気軽に始めれるようにする

初めてプロダクトを触るタイミングに全てを賭けない
→繰り返し試せるような余白をしっかりと設けて段階的に魅力に気づいてもらえるようにする

チャレンジを阻害しない
操作などを間違えたらいつでもやり直しができたりできるようにする


🧞‍♂️ 自走してからも手厚いサポート

自身の誕生年蒸留のスコッチウイスキー3種
誕生年蒸留のスコッチウイスキー

上手にオンボーディングされ、すっかりウイスキーの魅力に気がついた僕は、自分がどういう味が好きで、どこのウイスキーが好きかわかってきたり、これまで飲んだことのなかった他の蒸留所や蒸留年のウイスキーや自分の誕生年ウイスキーを購入したりしました。

ウイスキーは高価だがその分価値にあった楽しみ方ができると知っているため、ある程度値段が張っても購入を検討できるようになりました。

ただやっぱりまだ高価なものに手を出す不安が頭をよぎるため、購入を考えるたびにRに相談しサポートを受けながら購入するようにしました。
この段階でRは、これまでのオンボーディングフェーズとはちょっと異なる接し方になってきます。

これまではウイスキーの魅力について提供してくれるような感じでしたが、僕自身のウイスキーレベルが上がったため、次はウイスキーを通しての体験をよりよくするための提案してくれるようになりました。

例えば、Glencairnというウイスキー専用グラスでのテイスティングであったり、ボトルの保存方法、年代物のウイスキーを扱う場所に連れて行ってくれたり、高価格帯のを購入しようとして相談した時にそのウイスキーの価値を見極めて僕の暴走を引き止めてくれたり...

こんな感じで、僕のウイスキーレベルをみながら、僕にあったちょど良いペースでウイスキー体験をよりよくするための提案を継続して行ってくれたため、わずか6ヶ月で僕はウイスキーの虜になりました。

📝 プロダクトデザインで意識したいこと

習熟度にあってない体験をさせない
→習熟度を見極めて、それに応じた対応をできるようにする

無理をさせてペースを乱さない
→ユーザーにあったペースで継続的に利用できるようにする

飽きさせない
→ワクワクしたり楽しみながら成長できるような体験を提供する


🥃 自身の体験をプロダクトデザインに活かしたい

年代物の激うまスコッチウイスキー4種
年代物の激うまスコッチウイスキー

僕がここまでウイスキーに魅せられたのはRの振る舞いがあってからこそだと思っています。
これまでの振る舞いをまとめるとこんな感じです。

・さまざまなウイスキーを味を体験させてくれた
・味のインプットだけではなくそのウイスキーの背景なども解説してくれた
・好みをヒアリングし、その関心のあるところから幅を広げてくれた
・解説は押し付けがましくなく、欲しいと思った時に提供してくれた。その次に気になるであろうことも想定し提供してくれた
・小さく色々試すこと有料試飲ができる場所を紹介してくれ、自分の好みや好みではないものを発見させてくれた
・最初だけでサポートが終わりではなく、ウイスキーレベルに応じた提案をしてくれた

プロダクトデザインで活かせそうなところを大きくまとめるとこんな感じ。

・押し付けがましくなく心地よい情報提供ができる設計
・利用ハードルは低く、小さく繰り返しお試しできるし、失敗もできる設計
・自走後も習熟度に応じた体験ができる設計

Rはウイスキー初心者の僕にめちゃくちゃ良いオンボーディングをしてくレテいました。
これで押し付けがましさがあると多分その場ですぐやめたか、一時ハマってもうやめていると思う。これで最初だけだったら、そのうちどの情報をとれば選択して進めば良いかわからなくなってやめていると思います。

プロダクトデザインにおいても重要なことを自身の趣味を通して体験できました。常にこういうのを意識して設計しているつもりではあるが、わからなくなる時があります。
その時は自身でのよかった体験を思い出して初心に返って設計し、ユーザーにとって心地よい体験を提供していきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
&ここまで僕をウイスキーの魅力に引き込んでくれた親友RにSpecial thanks!!

今日は何飲もうかな。

そろそろ開けたいスコッチウイスキー2種
そろそろ開けたくなってきたスコッチウイスキー


明日の予告

明日はコカ・コーラ大好き・設計プロセスの鬼のIshikuraさんです。
ソフトウェアの利用可能性について自身の考え共有してくれます。ワクワクだしまじで学びある〜!!!っていう内容に間違いなし!
お楽しみに!!

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