BASIC 第4回「資金調達とピッチレクチャー」/イベントレポート
「SCS Startup School BASIC」とは?
SCS Startup Schoolは、STARTUP CITY SAPPORO(通称:SCS)が学生向けに開催する、起業を学ぶためのプログラムです。
「BASIC」は、スタートアップに興味を持ち、もう少し踏み込んだ内容を学びたい学生向けに、スタートアップのアイデアの作り方を中心に、実際に起業するにはどうしたら良いのかのハウツーを学ぶプログラムで、9月29日に第4回を実施しました!
講師紹介
今回も講師としてご登壇いただいたのは、今年の春にLINEとの経営統合で話題となった、ヤフーを傘下に持つ"新生"Zホールディングスの投資部門・Z Venture Capital インベストメントマネージャーの松山 馨太さんです。
松山馨太
Z Venture Capital インベストメントマネージャー
Code Republic 共同代表
ヤフー株式会社入社後、株式会社GYAOへ出向、ネットワーク推進室室長、広告開発部部長としてパートナーとの事業開発、広告プロダクトの開発に従事。その後、地域課題の解決を目的として起業、キュレーションメディアやC2Cサービスを開発、2018年10月よりYJキャピタル(現Z Venture Capital)に参画。East Venturesと共同で運営するアクセラレータープログラムCode Republicの共同代表として、シード期のスタートアップ支援に注力している。
Code Republicについて
第4回「資金調達とピッチレクチャー」
スタートアップの多くは、事業を始める・事業を拡大するなどの目的のために、外部から資金を調達します。資金調達にも融資や出資など色々な方法がありますが、出資を受ける場合には、投資家にピッチをすることによって自身のアイデアやビジョンを伝え、資金を調達します。
ピッチとは、製品やサービスの提案、説明を通して、特定の相手に短時間で新しいビジネスアイデアを売り込むプレゼンテーションのことです。
第4回では、資金調達とピッチについて、さまざまな角度から学んでいきました。今回はそんなBASIC第4回の一部をご紹介します。
既に起業されている方でも参考になる内容です。
資金調達
資金調達は、大規模な初期投資により短期間で急成長を目指すビジネスモデルであるスタートアップに欠かせないものです。仮説検証期間にも様々なコストがかかるため、その費用をまかなうために資金調達をします。そのため、調達前に必要経費を算出する必要があります。1回の資金調達額は12~18か月間でかかるコストを目安にするのが一般的です。
調達方法は融資または株式が主になります。しかし、融資は実績がなければお金を借りることができなかったり、必要な金額に満たなかったりすることが多いです。そこで、実績のないスタートアップは株式での調達を考えます。株式での調達は、渡す株式の割合分だけ会社の権利を渡すことを意味します。株式を渡す割合が多ければ多いほど、会社の意思決定に必要な議決権などの権利が増えていきます。
株式の放出率については以下のように計算します。
上記は10万円の資金を調達する例です。1,000株を新しく発行し10万円を調達する場合を例にすると上のような計算となります。注意しなければならないのは、同じ10万円を資金調達する場合でも、株価によって新規発行株数が異なるため放出率は異なるということです。このように必要な資金をもとに株価や株式を何%放出するかを決めます。
ピッチ
ピッチとは、製品やサービスの提案、説明を通して、特定の相手に短時間で新しいビジネスアイデアを売り込むプレゼンテーションのことです。
投資家に対して、市場規模が大きく、競合より優れた価値を提供していて、利益率が高い事業であると思ってもらえるプレゼンテーションが必要になります。ポイントは以下の通りです。
①シンプル
1スライドには1メッセージ+根拠を文字数は削り、伝えたいことを厳選する
②解像度
主張の根拠は数字で示し、比較対象を示すことで数字に説得力を持たせる
③ストーリー
説明ではなく、以下のようにストーリーとして提示する
まとめ
第4回では資金調達とピッチについて、それぞれの役割やポイントを見てきました。今回は数字が入ってきたため、少し難しく感じられた方もいらっしゃるかもしれませんが、他にも株価の計算方法やピッチのポイントを具体例を交えて学びました!
当日来ていただいた受講者の皆さんも、資金調達とピッチについての質問や悩みをコメントいただきありがとうございます。良い学びの機会になっていれば幸いです。
起業するうえで資金調達とピッチに悩んでいる方は、ぜひこの内容を意識して必要資金や株式の計算やプレゼンテーションをしてみるといいかもしれないですね。
また、アイデアのつくり方やチームづくり、仮説検証に悩んでいる方は、以下のこれまでのBASICのイベントレポートも参考にしてみてください!
【運営】
主 催:STARTUP CITY SAPPORO事務局
共 催:総務省北海道総合通信局
協 力:Open Network Lab HOKKAIDO事務局、Code Republic、
日本政策金融公庫、NoMaps実行委員会、MAKERS UNIVERSITY、
札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会
STARTUP CITY SAPPOROとは
札幌・北海道から世界を変えるスタートアップの事業成長を支援することをミッションに札幌市を中心に2019年に始動したスタートアップの発掘・支援プロジェクト。シード(創業期)のスタートアップから拡大フェーズのスタートアップまで多彩なプロジェクトを展開。国内外のスタートアップが参加できる道内12自治体連携の行政オープンイノベーションプロジェクトも実施しています。
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