会議って何か

【報告会にしない】
⚫どういう会議をすれば良いのか
▶担当者が現状をふまえてどうするか、というところまで踏み込むような会議にしなければいけない、ということです。
  現状はこういう状況にある。
  だから、達成するべき目標に向かうためには、
これからこうする、というところまで、担当者は伝えなければいけない。
「誰が、何を、いつまでに」どう解決するか、です。そして、それを導き出すきっかけこそ、日々新たに発生してくる課題、問題です。
  そして、それを会議で深く掘り下げていく過程で、議長はリーダーシップを十分に発揮しないといけません。議長は、担当者が発表した「やるべきこと」が適当かどうかを判断し、ではいつまでにそれを完了させるのか、デッドラインを定め、出席者全員で共有する。それこそが会議、というわけです。

問われるべきは、担当者の結論のロジックに、議長をはじめ参加者が納得できるかどうかです
その結論に至るロジックが正しいかを見るだけ。

自分たちが「やりたくないこと」というのは、何かの問題が潜んでいることが多いのです。その課題を解決していくロジックなり、プロセスこそが、会議に参加する人にとって一番興味のあることであり、勉強になることのはずなのです。

★自分の考え★
・会議で確認することは、
1…どういう考えでその結論に至ったのか。
2…結論に至る根拠、数字の確認

問題の解決策を考えるのは、担当者の仕事。
そしてそれを判断するのが、会議の役割です。

担当者の議題のデッドライン、「誰が、何を、いつまでに」に対して出てきた担当者の結論「どう解決するか」が適当かどうかを判断する。それだけに時間が費やされたからです。だから、2分ですんだ、ということです。
担当者がやろうとしている解決案が適当でない、と思うなら、明確なロジックに基づいた理由をつけた上で再検討を担当者に命じればいいのです。これこれの理由でダメ、もう一度、考えてきなさい、と。いずれにしても、それが今日の会議の結論です。

DX化して空いた時間を前向きな仕事に取り組める時間に変身させる。
★考え★
中井さんの仕事もこういうことか。
最初は、部下の「こうします」という解決案を、議長である上司が数分で判断することは難しいかもしれません。部下も慣れていませんから、自信もなく、説得性に欠ける解決案しか出してこれないと思います。
たとえば「英語の勉強をしよう」と思っていても1日じゅうテレビを見ていたら英語の勉強なんか進むわけがない。まずは自分は何に何時間使っているのかを把握して、「日次レビュー」で毎日「棚卸し」をしていくことで、ちょっとずつ反省して進化していくんです。 
  週に5回飲みに行って翌朝5日とも二日酔いだったとすると、翌日の午前中もその日の夜も自分のための活動は何もできないわけです。その事実を「週次レビュー」のときに振り返り、ちょっとだけ反省して、3回に減らすとか2回に減らすという、改善の行動に結びつけばいいわけです。

⚫ブレスト不要
問われるべきは、担当者の結論のロジックに、議長をはじめ参加者が納得できるかどうかです。その分野の門外漢のたくさんの人の意見を会議で聞いても、適切な答えが出てくるはずなどないのです

⚫会議とは
   報告する場、話し合う場ではなく、前に進める場です。 
 現状に基づいて課題を把握し、ならばこれからどうするのが会社にとって、組織にとっていいのか。そのためには何が必要なのか。「誰が、何を、いつまでに」どう解決するのか、を担当者が伝え、それが適当かどうかを出席者、とりわけその会議を取り仕切る議長が結論を出す。
  例えば、新製品のキャンペーンを行うとする。担当者は、その道のプロであるはずです。今の市場動向を見極め、消費者の嗜好を分析し、その上でキャンペーンを考えているのです。ならば、その意見を尊重すべきなのです。まわりの人が確認すべきは、そのキャンペーンに至るまでのロジックが正しいかどうか、という点のみです。

⚫スケジュールの重要性
部門のマニュアルは、さらに詳細なものになります。
平素、どういった仕事をどういったデータにあたって、
どの順序で行うかということからはじまって、
部門の年間スケジュールから月間、週間スケジュール、
そのスケジュールに合わせた他の部門への連絡事項やそのタイミング、
取引先への対応方法から万が一、何かが起きた場合、ケースバイケースでの詳細なマニュアルが用意されています。
誰もが閲覧できるこのスケジュールを、これまた入社する人はしっかり読み込んでおけば、配属された部門での、ある程度の大きな流れは分かるのです。

▶これをウチに当てはめると、
各店舗の年間スケジュール:イベント、繁忙期にやること
月間、週間スケジュール:シフト管理、各法令に則った書類の確認、各種グループLINEへの流し方、パネットへの連絡事項をマニュアル化する

今週は何をしなければいけないんだっけ? 
次のイベントはいつだけど、
準備しておくことは? またいつまでに?
 まとめてセットにして出荷するための商品の入荷とセット組みのスケジュールはどうなっているんたっけ?
また、営業への案内はいつ? などと誰かに聞く必要もなくなる。部門のスタッフ全員が、当たり前のことが確実にできるようになるのです。しかも、すばやく、です。
  誰でも朝起きて家を出るまでは考えなくても短時間で迷うことなく準備ができます。これも一種の仕組みが出来上がっているからです。こうした仕組みをどんどん作っていくのです。毎日の流れ作業でルーチンワークと緊急対応に翻弄されていてはダメです。仕組みができれば、ケアレスミスも減り、レベルの高い仕事ができるようになっていくのです。

重要な決断をするときに必要とされるものは何かといえば、分析力、判断力、常識力の三つだと言われています。その三つを持っていないとリーダーにはなり得ません。

単なる報告会や自分の意見を適当に述べる場ではないのです。
問題点や課題を指摘された上で、これをどう解決するか、そのロジックと着地点について判断が下される場なのです。

  厳しいツッコミが、早朝会議であればその議長である私から飛んできます。
部下からの発言に対して、議長である私は納得できるだけの説明がもらえなければ絶対に承知しませんでした。
⚫ロジックの作り方
ありとあらゆる事実と情報を集め、それらを組み立ててロジックを作り、「なぜそうなのか」「なぜこうなるのか」ということを私に説明できなければ、私は首を縦に振りませんでした。まさに毎回が真剣勝負です。

⚫意思決定の仕方を教える
この結論はAだ、と伝えるだけでは、意思決定のプロセスは伝わりません。
例えば、ある問題に対しては、かくかくしかじかこういうロジックで、結論に至った。またある問題に対しては、B、C、Dという解決策があって、こういう議論を経てAに至った……。
ただ言われたことをやっている、という感覚は社員にもなくなります。意思決定のプロセスに、自分もきちんと参加しているからです。
当事者意識、参画意識も生まれてきます。やる気も出てきます。情報やプロセスは、実は共有できればできるほどいいのです。

⚫ロジカルな判断とは
事実を積み上げ、データを分析し、論理的に詰めていく、というロジカルシンキングができていないからです。どこかでロジックを忘れてしまって、ロジック以外の要素が顔をのぞかせてしまうからです。こう決めるとあの部門に迷惑をかけてしまうとGNN(義理・人情・浪花節)に流されたり、ロジカルシンキングが苦手な日本人は、「好き」「嫌い」といった感情や情緒で結論を先に導き出してしまったり、私利私欲が覗いてしまうとか。
公平さはロジカルシンキングを徹底してのみ達成出来る。

⚫会議とは
会議は問題点が提示され、それに基づいてデッドライン当日に担当者の「このように着地させます」という解決策の是非を判断してもらう場です。ここでポイントになるのが、まずは担当者が自分で結論を作ってくる、ということです。

⚫担当者のやること
「こうすべきだと考えている」という結論があったとしても、「どうしてそうすべきなのか」と質問されて答えられないようでは話になりません。そこにはロジックがないということになるからです。
  こうするから上手くいく、と判断できるだけの客観的な根拠が求められます。
そのために、どのくらいの時間なりコストがかかり、あるいは、どのくらいの利益が見込めるのかを理詰めで説明することが必要です。

どうしてこうなんだ、背景は何だ、この点は検証したのか……
などと、矢継ぎ早に議長である私から質問が飛んでくるのです。
私を論理的に納得させる必要があったのです。

答えを教えると、ロジックで考えなくなる。

⚫責任の範囲やルールを決めて欲しい
まともな部下ならたいしたことをしてもいないのに、褒められることなど期待しておりません。本当に自分でも素晴らしい仕事をしたと思ったときに、上司の心の底から出た感謝の言葉こそがほしいのです。どうでもいいことを褒められても大して嬉しくもないはずです。むしろそんなことより、ルールをはっきりしてほしいのです。自分の力がつけられる、また大いに発揮できる環境がほしいのです。

⚫上司はどうマネジメントすべきなのか。
それは任せることを基本として、まずは方向性のみ確認するのです。これこそ、自分の「こうしよう」という解決策を持ってこさせる、ということの意味です。
  決して、事細かに、箸の上げ下ろしまでチェックするようなマイクロマネジメントにしてはいけない。それでは、部下は面白くないからです。
   上司がすべきは、
その時点での方向性、進捗レベルを確認し、デッドラインを決めたものに関して、デッドラインが来た当日に、遅れたもの、間違ったものを見つけ、追いかけていくことです。先に書いたデッドラインの管理が、まさにこれです。

⚫デッドラインの管理方法
デッドラインを管理していく上で意識して最後まで追いかけ回したのは二つだけでした。遅れたものと、間違ったものです。多少のミスやムダがあったり、あるいは多少やり方が変わっていたとしても、結果がよければそれでいいのです。自由にできることが正しいのです。それこそ任せてもらえるからゲームとして楽しいのです。

遅れたものとは、デッドラインのスケジュールから遅れたものです。「片付いたら報告を」などと悠長なことを許してはいけません。手取り足取りのマイクロマネジメントはまったくしない代わりに、進捗だけは必ず確認します。
そして遅れていると分かれば、容赦なく追及し、遅れを取り戻すために尻をバンバン叩くのです。

間違ったものとは、正しい方向に進んでいない仕事のことです。向こう岸を目指すはずなのに下流に流されたり、意味もなく上流に向かって泳いでいる。そのまま泳いでも目的地にはたどり着かない。そんな場合には、会議で目的地を意識させます。
  例えば、OA機器の年間保守料を製品価格の5パーセントにすることに決めたとします。その時点で一番低かったメーカーに合わせてもらおうということです。今の保守料が20パーセントのあるメーカーと、担当者が頑張って交渉して10パーセントまで値引きさせたとする。しかし、これを嬉しそうに報告されても困るのです。目標は、安くすることではなく、5パーセントにすることだからです。  交渉しても10パーセントなら、このまま交渉しても目標には達しないことになります。5パーセントが実現できる新しい業者を探すなり、別の方法を考えなければなりません。それが正しい仕事の方向性です。これを会議で達成するまで追いかけていくのです。

⚫どこまで言えばよいのか?
基本は任せる。しかし、大隊長から見える問題点は、しっかり指摘する。それが、小隊長のレベルを押し上げ、大隊全体のレベルを押し上げることになるのです。ならば、どんどん口出ししていくべきです。大隊長から見える、問題点や課題は、むしろ積極的に指摘すべきなのです

例)社長や部長、あるいは課長は、自分が大隊長だと考えてみるといいのです。現場の最前線で消火活動をするのは、小隊長の役割。どのように消火するか、どういう順番で行うか、それぞれの部下をどう使うか、は小隊長が考えればいいことです。そのために、普段から小隊長は訓練をしっかり積み、その技術を身につけているわけです。  では、大隊長は何をしているか。ある小隊長を指名し、「あのエリアを消火せよ」とトップダウンで命令を下し、その上で権限を委譲するのです。これが終われば、あとは俯瞰して消火活動全般を見ていなければなりません。そして、問題点が目に入れば、そのつど、的確な判断をしていく。全体を俯瞰しているからこそ、見えてくることがあるのです。現場にいて判断していくことこそが、大隊長の役割なのです。  例えば、5人のうちの1人の小隊長が、経験が少し浅かった。そのためか、思いの外、担当したエリアの消火が困難だった。そうなると、この小隊長のもとに、どこかからヘルプを用意する。こういうことは、全体を俯瞰している大隊長にしかできないことでしょう。

しかし、結果はシビアに見なければなりません。小隊長の力不足は早めに見抜かねばなりません。また、消火した、と小隊長が言っているのに、実は別の角度で火がくすぶっていることが、大隊長のところからは見えてくるかもしれない。そういうチェックが重要です。
そうすることで、小隊長は「なぜ火がくすぶっていたのか」という問題点に向き合い、その解決策を自ら模索するのです。

⚫毎日会議を行う意義
毎日のように顔を合わせるとどうなるのかといえば、当たり前のように親しくなるのです。
挨拶は交わすし、自然と話をするようになる。
少なくとも何か思うことがあれば、気軽に話しかけられる間柄になるわけです。
いい人間関係ができる、ということです。
・そういうことがないと、部門間だけてなく、部門内でも意思疎通が出来ない。
・コミュニケーション不足がもたらすこと、部門毎に好きなことをやり出すということ。

⚫コミュニケーション不足を解決するには?
・単に顔を合わせて話をすることによって解決できる部分が大きいのです。
なぜなら、それは実は人間関係の問題だから。
そもそも人の常として、疎遠な相手のことはよく分からないものです。
会うことがないから、何をやっているのかよく分からないのです。

⚫ダメな方法
・月1程度の決まりきった形式的な会議では疑心暗鬼を払拭することは出来ない。
実際、コミュニケーション不足の会社は、雰囲気もギスギスしたものになっているケースが多い。お互いがお互いのことを、よく分からないままに探りあったりしている。これが、おかしな空気を作るのです。

⚫日々やることの意義
・お互いのことを知る機会になる。
・今何をやっているのかという報告だけでなく、これから何をしようとしているのかが分かるものになる。
・社員同士が顔を合わせる機会をつくる。それが会議。
・部門間だけでなく、上下の風通しも良くする効果

⚫下から上がってくる情報は本当に正しいのか?
・レイヤーを薄くするため、トップが各部門の会議に出て、より現場に近い意見に触れる。

⚫上下間の壁を作らない
「さん呼び」運動
・レイヤーを越えて発言したり意見するのに貢献
・違反すると罰金、と言っても部門のボーナス予算から削減
※たしかに役割としては上司かもしれませんし、上役かもしれません。しかし、それは単なる役割にすぎないのです。自分よりポジションが上だからといって、自分よりいいアイディアが出せるとは限りません。上役だから言うことに従うといったような空気が生まれてしまうことこそが、実は大きな問題なのです。

⚫原則
・自分たちにとって良い≠会社にとって何がベストか

⚫隠蔽体質から脱却
・問題を常に意識し、問題を起こしたことが問題なのではなく、隠すことが問題であって、解決しさえすれば問題ではなくなるのだ、ということが分かるようになります。こうなれば、問題を隠さない組織にもなるのです。
・再発防止策と他で似たようなことが起きる可能性をチェックする「横展開」をだんだんと行っていけば会社はよくなっていくのです。

⚫エンパワーメント(星野代表)
会社をエンパワーする3条件──
①正確な情報を全社員と共有し、
②境界線を明確にして自律的な働き方を促し、
③階層思考をセルフマネジメント・チームで置き換える──

・星野さんが継いだ時変えたいことだらけだったが、直接話しても埒が明かない。
そこで調査会社に委託して顧客満足度調査を実施し、その結果を全社員に公開した。食事の味だけではなく、フロントサービス、お部屋、そして温泉大浴場まで、すべてを調査範囲として結果を定期的に公開したのだ。 すると驚いたことに、スタッフに指摘されると感情的になる板長が、顧客に「美味しくない」と言われている結果を見た途端、意地になって改善を始めたのだ。当時、星野温泉旅館の社員は、会社に対する忠誠心はなく、誰も利益を高めようとは思っていなかったが、自分自身がサービスを提供しているお客様に満足してほしいという気持ちだけは持っていた。

・私たちは数値を少しずつ上げることを目標とし、前回よりも数値が改善したらお互いに褒め合うことにした。1分間マネジャーからの学びだ。そうすると、社員たちは調査結果の公表を楽しみにするようになった。不思議なもので、これだけで顧客満足度はどんどん上昇し始めたのである。
セグメントごとの数値も含めて公開したことが、サービス評価の客観的基準になっただけでなく、よい議論のベースを社員に与えることになり、その意義は大きかった。

※数値化することで分かりやすくなっている
※我々は何を数値化すれば良いのか
※例えば顧客満足度▶これはキャストへの数値化
→ただし、下に書いたようにそこに至る何を指標にするか。細かいポイントを数値化(キス、笑顔、一生懸命さ等)
良くなったら褒め合う
下がったら一緒に悩む。そうやって信頼関係を築く
※スタッフは例えば具体的な本数(会員目標とか)、それを週次、月次で報告?とか。
▶自分たちで動いて変わる数字ってなんだろうか。
※退店、ボジティブなら在籍数
※顧客満足度に繋がる、結果として上がることをKPIにする。見つける。


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