見出し画像

史上最強の哲学入門 書評〜哲学を刃牙の視点で考える〜

こんばんは。
読書部部長の増田です。

みなさんは子供のころ、お小遣いをもらっていましたか?
ぼくはありませんでした。
なので、漫画やゲームといったものに触れてこずに過ごしてきました。

そのおかげで図書館に通うようになったので、まあいいやって思ってます。

◾️ 今回紹介する本

今回はそんな僕でも知ってる、あの漫画から哲学を学べるというこんな本です。

この本はとっかかりが難しい哲学を刃牙の視点から考えることで、読みやすくしてくれている本です。

ではなぜ刃牙なのでしょうか?
刃牙のストーリーは地上最強を決める話です。
哲学も似たところがあります。

哲学は真理の追求のため、自らの最強の論を今ある論にぶつけ、戦いあってきた歴史があります。
まさに刃牙の最強を決める世界観に似ているわけです。

◾️真理を求める戦いイイイイッッッッッッッ!

最初の最強はプロタゴラスでした。
万物の尺度は人間であるという言葉が有名ですね。
その意味は「信じるものは人それぞれ」という何とも現代的なものです。

実はこの頃、各方面に都市ができ始めたのです。それまでは雨が降る理由や雷が鳴る理由など、地方によって常識が違いました。
雨が降る理由として、ある地方では「神様が踊っている」だったかもしれませんし、ある地方では「神様が泣いている」だったかもしれません。

それが都市になることで、常識が常識でないことに人々が気づき始めました。人々は自分の信じる常識が信じられなくなってきたんですよね。
そんな中、信じるものは人それぞれという考えが最強として持ち上げられてきたのでした。

それでいいのか?そんなものは最強とは言わん!!と出てきたのがソクラテスです。
こいつが嫌なやつで笑、「というと?」を連呼して論破するという遊びをしだしたんですね。
これがいわゆる無知の知という方法で、信じるものが人それぞれ違うにせよ、その信じているものがおかしくないかと切り込んでいったのです。

論破王ソクラテスの後には焼け野原が残るのみでした。
そこからしばらく戦いが生まれなかったのですが、ある時にデカルトが現れます。
デカルトは数学者です。数学は公理から定理を導きますが、真理にも言えると気づくわけですね。
そこでデカルトは確かに信じられるものを探すため、全てを疑います。そして「疑っている自分がいることだけは疑い用のない公理」ということに気づき我思う、故に我ありという無知の知が効かない境地まで来たのです。

その後カントやニーチェなどが独自の哲学を打ち立て今に至ります。

◾️東洋と西洋の考え方

そんな最強を決める戦いは東洋と西洋でかなり分かれていました。
西洋は神に近づくことが真理であり、次々に論争を起こし乗り越えていくことで真理に到達しようと思っていました。
東洋では神に近づくのではなく、到達したものから教えをこうことで真理に近づこうとしていました。

文字通り、4000年前に通過しているゥゥゥということですね笑

◾️この時代に哲学を学ぶ意味

例えば、人が死ぬことは生命が終わることだと科学的には分かります。
でも、それ以上の意味が死にはありますよね。
科学では足りないところ、そこを学べるのが哲学だと思います。

自分が世の中をどう捉えるべきかを学び、ひいてはどのように生きるかを考えたいなと思いました。

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました!